すずしろ日誌

介護をテーマにした詩集(じいとんばあ)と、天然な母を題材にしたエッセイ(うちのキヨちゃん)です。ひとりごとも・・・。

低血糖

2008-06-14 22:29:13 | ひとりごと
 今日、父は朝はまずまずの体調だった。月曜に通院なのでヘルパーさんに入浴介助してもらう日だった。職場に担当のヘルパーさんから一報があった。
 「お父さん、ちょっと血圧高めだったけど、希望があって入浴したんです。でも、出てから脈拍が多くて、辛そうで・・・。」
 最近、こういう日が多い。ちょっとくらいなら、本人の希望に添ってもらっている。
 戻ってみると、やはり今日は一日体調が優れなかったらしい。そのくせ血糖値が高かったので、インスリンを打っていた。1時間後に計ってみると134。普通なら申し分ない血糖値だが、糖尿病の父にとっては少し低めだ。低血糖を起こす前に・・・とブドウ糖を1包補給した。
 さらに1時間後、転ばぬ先の「ブドウ糖」が効いているはずの父の血糖値は96。慌ててさらに2包追加した。流石にこれではもしかしたら過血糖になるかもしれないと懸念したが、さらに1時間後血糖値は100にしかなっていなかった。
 体感としては快復しつつあるようだったので、追加の糖分は見合わせたがこんなに血糖値が上がらないのは初めてだ。どうしたらこんなことになるのか分からない。
 明日は落ち着くだろうか。

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わなわな・・・罠?

2008-06-12 22:08:22 | うちのキヨちゃん
 今日は父の調子が良かったらしい。食事にも味があり「美味しい」と久しぶりに聞いた。訪問入浴も機嫌良く入ったとのことで、キヨちゃんも上機嫌だった。
 上機嫌だったキヨちゃんは、一日に小麦団子を4個も食べたらしい。ついでにお供えにと自分で買ったシュークリームを
 「早う食べなんだら、腐るぞ!」
などとダイエット中の私に勧める。無視しようかと思ったが、本当に5個もある上に消費期限も間近であった。
 「母ちゃんは食べん。パンも飽きたし。」
等という。じゃあ、何で買うんだ?しかも、「飽きた」というパンは昨日わざわざキヨちゃんに頼まれて買ってきたものなのだ。
 ついついシュークリームを1個食べてしまった私は、そのまま入浴しょうと浴室に向かった。そこへ父からの電話。
 「血糖値計ってくれ。」
今日食事が食べられた分血糖値が高く、インスリンを投与していたのだ。キヨちゃんに確かめると
 「あ~、ごめんごめん、忘っせとった~」
と脳天気に言う。
 入浴をお預けにして、まず血糖値を計る。それから入浴した。
 うちの水は山の湧き水なので、なかなか温かくならない。ようやく温まったところで泡だらけの私は不思議な事に気づいた。一旦温まったお湯が、どんどん冷えるのだ。温度を上げて行くが追いつかない。終いには水である。
 幸い太陽熱温水が若干沸いていたので、洗面器に小出しにしてかけ湯した。原因は予想していたが、給湯のスイッチが切れていたからだ。そうなのだ。私が父の血糖値を計っている間に、キヨちゃんが切っていたのだ。
 水風呂報告に相変わらず脳天気な声で
 「あはは~ごめ~んなしゃ~い。」
と答えた母である。


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大捕物

2008-06-11 22:35:08 | うちのキヨちゃん
 今日午後うちのキヨちゃんは自宅から離れたところにある畑に出掛けた。鎌と鍬を持って歩いていくのがしんどいので、片道車で送って欲しいというので二人して車で出た。
 ほんの100メートルほどのところで、私は道の真ん中にとぐろを巻く「マムシ」を発見した。
 「母ちゃん、今ハミ(マムシ)おった!」
 まむしというやつはしぶといので、まず逃げない。車を止めて降りるとその場でじっとしていた。もしかしたら死んでいるのかと思ったほどだ。
 すぐにキヨちゃんが鍬で押さえる。身をよじって抵抗するマムシに私は噛まれるのじゃないかとハラハラした。
 「○○のおっちゃんが欲しいって言いよった。母ちゃん押さえとくけん、呼んでこい!」
 そう言われて私は車で走った。近所のおじさんに慌てて知らせる。
 「おっちゃん、母さんがハミ鍬で押さえとるんよ。」
おじさんはすぐに軽トラで駆けつけてくれ、その場で仕留めた。見事な連携プレーである。
 キヨちゃんは「マムシ捕り」の名人であるが、娘としては噛まれるのが心配なので関わって欲しくないな・・・と思う。とはいえ、取り逃がしたら誰かが噛まれる・・・と思うと、私でさえ何とかしなくちゃと思ってしまう。
 今日のマムシは御礼の「甘夏」の変わった。私はこっちがいいなあ。

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ちいさな嵐

2008-06-10 21:57:20 | じいとんばあ
  好きな時間に起きて
  好きなものを食べて
  母ちゃん 大好きで

  ふたりで ゆるりと暮らしてた
  ほんの小さな嵐が起きて
  あなたは はじめてお泊まりする

  規則正しい生活して
  みんなと同じ食事して
  わがまま何にも言わないで

  あなたは静かに涙ぐむ
  今夜はちゃんと眠れるかしら
  病院のベッドで 母ちゃんも
  きっとあなたを思って眠れまい


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疲れの出た日曜日

2008-06-08 18:48:37 | ひとりごと
 規則正しい生活をし始めたせいか、楽しいお食事会を遠方に出掛けて夜更かししたら、今日は疲れが出た。ゆっくり目に起きだして、桃とアーモンドに袋をかぶせた。去年は見事にハクビシンだか猿だかに持って行かれてしまったが、今年は1つくらいは口にはいるのだろうか。
 ここ数日、また父の状態が曇り空なのも気がかりだ。下剤を使わなくても3日めには必ず出ていたお通じがない。途中下剤も使ったが、コロコロがほんのわずか、今日で9日目である。
 当然食事なんか摂れるはずもない。栄養がとれないと体力が心配だ。こんなサイクルに土日が回ってくるのも辛い。さすがに救急外来に行くほどでもなく、明日もこんな調子なら点滴の往診を頼まなければならない。
 体調が悪いものだから、機嫌が悪い。言ってることは無茶苦茶である。手を換え品を換え何とか薬をすすめたり、乳酸菌を勧めたり、浣腸を勧めたりするが
 「しつこい!」
で終わってしまう。結果、けんかになってしまう。
 朝トースト半分。昼はセロリ一口と梅干し1個。これでいいわけない。せめて高栄養のエンシュアだけでも飲んでくれるといいのだが、それも拒否。
 疲れも手伝って、私は布団を干したベッドのマットの上に、そのまま転がって眠ってしまった。私の心理的な疲れを知ってか知らずか、くろべえが今日は一日寄り添ってくる。体温が疲れを吸い取ってくれるようだ。
 夕方になって、ようやく父が便意を訴えた。浣腸をしてしばらく様子をみた。1時間かけてようやく排便があった。大仕事だったので疲れたようだが、機嫌はすこぶる良くなった。後は夕飯が食べられるかどうかだが・・・。
 とにかく栄養をつけなくちゃ。頑張れ父ちゃん!頑張れキヨちゃん!そして、頑張るわたし!

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同窓会?

2008-06-07 21:26:53 | ひとりごと
 昨日はアマチュア劇団時代の集まりだった。実は毎年しているのだが、私は田舎に引っ込んでいる上に、父の状態が安定しなかったりお休みが取れなかったりで、一回も参加できずにいた。
 今回仕事を終えてから高速で駆けつけた。何年ぶりかで懐かしい反面、まるで昨日も会っていたかのような自然な雰囲気があった。実家に戻ったような安堵感。話す内容は思い出話だったり、現在の状況であったり様々だ。子供の話など劇団時代には出ない内容だったはずなのに、それでも違和感なく気持は当時に戻っていた。
 あの頃がおそらく私の中で一番充実していた時期なのだろう。毎日が楽しかった。やることはたくさんあったし、しんどいこともたくさんあった。でも、疲れさえ心地よかった。
 振り返る・・・。そんな年なのかな?そんなこと言ってたら人生の先輩に叱られるだろう。でも、やはり振り返ってしまう。もう一度あの時代を生きてみたいとさえ思う。それは叶わないし、前向きな考えではない。ノスタルジックになりすぎるのは、弱ってる証拠かな?
 時間が許すなら朝まででも一緒にいたかったくらいだ。今度はいつになるのかな。時間を忘れてバカみたいに騒いだり、たわいもないことを話す時間。気の置けない友人達と過ごす時間が必要なのだとつくづく思う。

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ヒッチハイク

2008-06-06 19:57:35 | うちのキヨちゃん
うちのキヨちゃんは誰とでもすぐ仲良くなる。それは素晴らしいのだが、困ったことに道で遠慮なく誰の車でも「ヒッチハイク」してしまう。勿論、見ず知らずの車を止めるようなことはしないが、知り合いが通ると遠慮なく「おねだり」してしまう。
 かなり前に、そうした「ヒッチハイク」の揚げ句に交通事故に巻き込まれて生死を彷徨ったことがある。それなのに、懲りていないのが困るのだ。何より何かあったとき、先方に迷惑を掛けるからと口を酸っぱくして伝えている。
 先日同じ病気の親を持つ友人と話をしていた時のことだ。彼女の父親はまだ元気で運転が出来る。それはいいことなのだが、娘としては心配も多い。私の父も運転中に胸が苦しくなって畑にダイブしたことが2回あり、免許は返上した。
 「まあな、お母さんが心配して一緒に乗ってくれるけん、ええんじゃけど。」
そういう彼女の話で、思い出したことがあった。
 父がまだ運転していた頃、おそらく1度目のダイブの後である。キヨちゃんの制止を振り切って車に乗り込む父に、彼女はこう言ったという。
 「うちは絶対乗らんでよ!二人して死に損ねたらすずが可哀想じゃけん!うち一人でも生き残るけん!」
 ヒッチハイク大好きキヨちゃんの、乗車拒否のエピソードである。おいおい・・・。


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ありがたい事いっぱい

2008-06-05 18:23:19 | ひとりごと
 先日、友人のご両親が父を見舞ってくださった。食が細い父のために
 「お寿司なら食べられるかも」
と気遣って差し入れてくれたのだ。たくさんは食べられなかったが、お陰様で父も美味しく頂くことが出来た。
 また、先日は友人から手紙が届いた。中には懐メロのCDが入っていた。
 「家の親にも脳の活性化のために聞かせてます。ご両親にどうぞ。」
そう書かれてあった。さっそく父に話すと是非聞きたいと言う。私も何枚か買って聞かせていたのだが、チョイスしている曲が違うのでとても有り難かった。
 しばらく聞いた後、部屋を訪ねると父は感慨深げにこう言った。
 「いろんなこと思いだした。ちょうど現場にいたころ、この曲が流行ってな、どこの飲み屋行ってもかかっとった。仕事しよったころや、飲み歩いた頃、現場の情景・・・、懐かしい事いっぱい思い出した。」
 父がこんな風に話すのは久しぶりで、私も嬉しくなった。
 ありがたいと思う。たくさんの人に気遣って貰っている。少しでも父が元気でいることで「感謝」の言葉に換えられたら、一番いいのだけど。
 ちなみに写真は友人の丹精したバラである。(マギーさんのリクエストにお応えして)


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言葉の持つ毒

2008-06-04 21:45:49 | ひとりごと
 梅雨のせいだろうか、ストレスも手伝って肩は凝るし頭痛も頻繁に起きる。メンテナンスが必要だと久しぶりに「あんま」を頼んだ。
 「あんま」に来てくれるのは、いつもの人でもう随分前から来て貰っている人だ。年は若いが結構上手でリピーターも多い。初めは「おしゃべり」の仕方が上手でない分、戸惑うこともあったが、最近では「話術」も慣れた物である。
 今日も「的を射た」場所を手際よくもんでくれていて、私も気分良くいた。彼女もいつも以上に饒舌で
 「みなさんのお陰で仕事出来る」
 「仕事が大好き」
など感謝の言葉を並べていた。病院に勤めていた頃の患者さんとのエピソードに差し掛かる頃には、ちょっと自慢話になり、患者さんに気に入られて周りに嫉妬された話まで出た。謙遜しながら語る自慢話は少し鼻についたが、それでも「仕事に誇りをもっている」彼女らしくて、笑顔でいられた。
 ところが、何を思ったのか彼女はいきなりこう話したのだ。
 「透析とか始めると先は見えてるんでしょ。」
私の心は一瞬で凍り付いた。
 「患者のいる家でそんな話は止めて!」
あまりに強い私の口調に、彼女はうろたえた。
 「ごめんなさい。そんな意味じゃないの。」
・・・。どんな意味だというのだ。
 「8年透析しよった人が、この前たまたま死んだけん。」
!!!まだ言うか?
 「教えといてあげる。病人のいる家で絶対そんなことは言わんことじゃ。本人も家族も必死に闘病してるんやから。気分が悪い!」
 その後、彼女は絶句したままだった。無言のまま施術を終え、支払いを済ますと消え入るような声で
 「今日は、ありがとうございました。」
とだけ言って帰っていった。いつもは玄関まで見送る私だが、今日は彼女の耳に届くように施錠した。口を開いたら追い打ちの言葉が出そうだった。そして、口を開いてしまったら泣き出してしまいそうだった。
 彼女の名誉のために言うが、決して悪い子ではない。ただ、まだまだ世間で学ぶべき事があるようだ。
 眠っていると分かっている父の寝室に行ってみた。穏やかな寝息がいつも以上に胸に染みた。


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犬と猫・・・

2008-06-02 22:54:06 | ひとりごと
 猫の寝姿を見ていると、よくもまあこんなにぐだぐだに眠れるものだなあと思う。寝てしまうと、声を掛けても気が向かなければ起きたりしない。
 家はずっと犬を飼っていた家なので、猫の習性はほとんど知らなかった。だから、犬と比べて驚くことが多い。
 くりはうとうとしていても、眠っていても、ほんのわずかな音や気配で目覚めた。それはもう神経を張り巡らせているようだった。だから、時々「ぐっすり眠れないのかな」と可哀想になることがあった。
 甘え方も違う。くろべえもくりも甘えん坊であるが、くろべえはとにかく気のない時は知らんぷりで、甘えたいときは納得するまであきらめない。くりは全身で愛情をぶつけてくるが、がまんもずいぶんしていた。
 でも、どちらも愛しい。くりがいなくなって、くろべえの独壇場になっているが、犬も猫も私にとって大切な家族である。

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