画像は、横浜の「大仏次郎記念館」に隣接する”霧笛”というレトロな感じのサテンです。
大仏次郎のことを ”だいぶつ・じろう” と、よんだひとがいます(笑)。”おさらぎ・じろう”が正解です。
大仏次郎を知らなくても『鞍馬天狗』ならご存知でしょう。
その作者が大仏次郎です。
このサテンの”霧笛”も、横浜を舞台にした大仏次郎の小説『霧笛(1933)』からのネーミングなんです。
昭和の匂いが漂う店内に入ると、異国情緒豊かな家具。まさに”霧笛”の世界です。
コーヒーを注文すると、なんと焙煎された豆とコーヒー・ミルが出されました。どうやらこの店では、客が自分で豆を挽いて、その挽きたての粉でコーヒーを淹れてもらうシステムらしいです。
ひたすらコーヒー・ミルをゴリゴリ挽きました。コーヒー・ミルで豆を挽くのも”間”です。
鉛筆を削る、墨を摺る、これらは、日本人固有の”間”なんです。大切にしたいものです。
コーヒー豆を挽くあいだ、「優しい時間」はゆっくり時を刻んでいきます。
ところで、コーヒーのお味は?
最高でした。