なんといっても、私の、もっとも好む食べものがビフカツだ。
それもお箸でたべる「ファミレス」のそれでなく、ナイフとフォークでいただく「洋食屋さん」のビフカツ
ビフカツとは、正式にはビーフカツレツのこと。
もっとも東京のひとはカツレツという。
「カツレツのうまいのは、銀座三丁目の『煉瓦(れんが)亭』か目黒の『とんき』だねぇ」
と名乗っても、これはポークカツレツのことだ。つまりとんかつである。
豚肉をカツレツにすることが流行したのは、関東大震災以降らしい。
それまではビーフカツレツが主流だった。
神戸といえば、なんたって神戸牛。
だからビーフステーキのお店も多いが、そのほとんどが高級店。
気軽に行けるのが洋食屋さん。
ここだと、どのお店も「ビフカツ」のメニューがある。
「ビフカツ」は神戸名物なんです。
さて「ビフカツ」ならイチオシのお店がある。
神戸大丸元町店の9階にある「西洋料理 神戸開花亭」だ。
店長の岡本さんとは馴染みで、空いてさえいれば、奥の仕切った個室に案内してくれる。
発祥は京都で、大正14年創業の洋食の店「スター食堂」からはじまった。
いまもベーシックな老舗の味を引き継いでいる。
洋食といえば、一皿完詰のランチを連想しがちだが、メニューは一品づつ、ゆったりした気分でたのしめます。
画像はランチメニューの一品の野菜サラダ。食材がどれも新鮮です。
トマトの味がするトマト買ってくる
そんな川柳があった。
スーパーでトマトを買うと、トマトなのにトマトの味がしない。
「ホンマモンの味」とは何か?
まず、この店の前菜が、それを教えてくれます。
牛フィレの柔らかなお肉に、衣がカリッと香ばしく、旨みが「ギュッ!!」と濃縮された開化亭自家製のデミグラスソースがよく合うビフカツ。
デミグラスソースを好きなだけ味わってもらえるようにと、たっぷりと別の器で供せられるという気配りもうれしい。
ビフカツは、とんかつではない。
だから部厚いのはよくないのです。
「開化亭」のビフカツは”薄からず厚からず!!”
伝統の技、手間、暇かけてつくられた正統派の洋食だと思います。
ランチメニューの最初にスープ(←画像/左)がでる。
食事のあとはコーヒー(←紅茶でも可)。
珈琲はイエメン産のモカブレンド(←画像/右)をいただく。
帰りがけだった。
「イエローラベルの旨いワインが入ってますよ」
と、店長が声をかけてくれた。