広辞苑によれば、猪口(ちょく、ちょこ)とは、小さな器のこと。一般的に酒を飲む為の小型の器(盃)、または、蕎麦をそばつゆ(汁)につけるための容器(蕎麦猪口)のことをいうと書かれています。
先月こんぴらの骨董屋で掘り出しのそば猪口(←画像/上)を買いました。
そば好きの私。かねてからぼちぼち蕎麦猪口を蒐めています。
とは言っても向田邦子さんほどの蒐集癖は持ち合わせてはいません。
向田さんはお茶一杯呑むのも、器と一緒に愉しんでいたとか。
そば猪口だって、そばつゆだけでなく、湯呑にしたり、手料理の小鉢にもつかっていたようです。
ところで画像のそば猪口ですが、いくらで買ったと思いますか?
だいたい骨董屋さんに並べられている器なんてものは、私にいわせれば、高級な寿司屋さんと同じで値段があって無いようなものです。
一つ100円。しかも正札の半額のお値段でした。
うそっ!! と思われるのも当然です。信じられないようなお値段です!!
←どちらかというと私は白磁はあまり好きではありません。
私は水羊羹の季節になると白磁のそばちょくに京根来の茶托を出します(←向田邦子著『眠る盃』より)。
この白磁の猪口は魯山人が愛用したもので80万~90万だといわれています。
たかが湯呑ひとつにもったいない気がします。わたしには、この50円の猪口で充分です(笑)。
←このたびの買い物の中で超掘り出し物の猪口です。
正真正銘の美濃焼です。
私などは器択びでは素人で目が肥えてませんが、市価で3万はすると思います。
←私のお気に入りの一品です。
絵柄の瓢箪はお定まりの柄ですが、全体のトーンが素朴で渋い。
ちょっぴり伊万里の感じもあって好きです。