Dream Gate ( 中野 浚次のブログ )   

本日はようこそ開いてくださいました!お芝居のことグルメを語ります!


          

屋久島から「たんかん」が届きました!

2010-02-17 | 本日の○○



はるばる鹿児島の屋久島から、「たんかん」がやっと来てくれました。

例年“いよかん”より早い出荷ですが、今年は収穫が2週間も遅いみたい。
ダンボールの2頭身の西郷どん、けっこう凛々しいお顔ながら、どこか可愛いですよね。
一応、刀も挿しています。
そう。1年ぶりの再会です。

柑橘類の嫌いなワタクシですが、「たんかん」なら話は別です(笑)。
これで今年の寒さも花粉症も乗り切れるみたい・・・。
M寸~L寸混合の「家庭用」で、不揃いの”たんかん”たちですが、
これがけっこう美味しいのです。





たんかんの生産量は屋久島が日本一といわれています。
でも、まだそんなに有名ではありません。
これはきいた話ですが、たまにスーパーでネット袋に入ったのを見かけるとか。
「タンカン」と間違えて「ポンカン」を買っちゃったひともいるそうです。

風味はオレンジに似ています。
屋久島の「たんかん」は果肉がとても柔らかく、柑橘系の果物の中でも糖度が高くて、果汁にはみかんの約2倍のビタミンが含まれているそうです。

「たんかん」という柑橘を知ったのは、有馬温泉のとある旅館でした。
食後のデザートに、

           「タンカン柑 いちごゼリー ワイン掛け」

が出されたのです。
それまでは「たんかん」なんて知りませんでした。

          美味しい!!

そのときの献立メニューのタイトルを見ると「春告鳥」と書かれていました。

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国家権力のウソを暴く  -山崎豊子『運命の人』四部作ー

2010-02-12 | 本日の○○






遅ればせながら、やっと読破しましたので山崎豊子さんの『運命の人』(新潮社)を紹介します。
読みごたえのある全4巻でした。

本書は、72年に実際に起きた「沖縄返還密約事件」をモデルにした社会小説です。
「社会小説」といったが、そんなジャンルがあるかどうかはともかく、小説仕立てになってはいますが、実名を変えてあるぐらいで、事件をかなり忠実に再現して、気楽に読める「実話小説」でした。

事件とは、沖縄返還交渉で日本政府が米側と密約を交わしていたのです。
つまり基地などの現状回復補償費400万㌦は本来、米側が負担しなければならないのですが、日本側が肩代わりする方向で、OECD閣僚会議の場を隠れミノに、交渉が行われていたのです。


小説は外務省記者クラブに所属する弓成記者が、その密約を交わしている機密文書を手に入れるのです。
その文書は外務省の女性事務官から渡されたものでした。女性事務官と弓成記者は男女関係がありました。
ニュース源を明かさずに、いかに政府のウソを明かるみに出すか?
結局、弓成は野党議員に文書を渡す。当然このことは国会で論議の的になります。
政府は「密約などしてないし、そのような文書もない」とシラを切る。
そればかりか、弓成と女性事務官は機密漏洩の公務員法違反で逮捕されてしまうのです。

世論は当初、国民を欺く密約だと政府を強く非難するのですが、弓成記者が「情を通じて」女性事務官に文書の持ち出しをそそのかしたとして、結果は「起訴」でした。

「国家権力のウソ」が暴かれたとき、権力は「ワイドショーもどきの薄汚い不倫事件」にすりかえらせて、国民をだまそうとした。

つまりは政府の見立て通り、世論はころりとだまされたのです。

筆者は新聞記者出身とはいえ、取材に賭けるエネルギー、旺盛さは、『不毛地帯』『白い巨塔』『華麗なる一族』などで定評があり、並ではない。
ことに裁判のやり取りは、細部まで具体的で息もつかせない。それはあたかかも傍聴席にいるような臨場感さえあります。

小説は4巻で完結しますが、現実の沖縄密約事件は終ってはいない。37年経った今も動き続けているのです。現に文書は米国ですでに公開され、密約が明らかになっています。


『運命の人』は、この国の国民と権力のありようを問うてはいるのですが、現代の普天間基地問題などを考えたとき、沖縄問題はあまりにもハードルが高いということです。
そして、「オキナワ」の傷はあまりにも深いのです。

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氷上の美しき戦士・高橋大輔!!

2010-02-04 | フィギュア



        「えっ? 男のフィギュアスケートなんて、誰が見るの?」

良識ある大人なら平気で口にする。

 「どうして男がフィギュアスケートなんてやるのか、まずそこからして理解できなかった」

少なくとも2002年のソルトレークシティー五輪で4位に入賞した本田武史の活躍までは、そうであった。

それがめくるめくものなのか!!
およそ「王子」とか「貴公子」などは、メルヘンの世界にしか存在しないと思われてきた。

それが氷上にあらわれた。
フィギュアスケートの男子シングルなんです。
王子や貴公子だけではない。スリムな身体でしなやかに舞い、圧倒的なオーラーをまとった「戦士」もいれば、鋼のような筋肉をまとった「野獣」もいる。
さらに強烈な個性の「道化師」さえもいる。

さて最近『最強男子。』(青嶋ひろの)という五輪向けのガイドブックを見つけました。
最強男子とは、高橋大輔、織田信成、小塚崇彦の3人。
でもページの大半は高橋大輔(←以下ダイスケと記載)。ダイスケ特集といってもよい。
だから私が買わないわけがない(笑)





フィギュアスケートというスポーツはなんでもあり、なのだ。
白いリンクを土煙舞う西部開拓地に変えようと、白鳥の舞う湖に変えようと。

あでやかな衣装の下に隠された男たちの筋肉の強靭さ。
そんなスポーツだから、この魅力にハマればたまらない。





圧巻だったのは、『白鳥の湖』のヒップホップバージョンだ。

私は、これをなみはやドームでナマで観た。
『白鳥の湖』はクラッシックバレーのピカ一の名曲。
それをヒップホップに変えてしまうなんて、無謀な冒険だと思った。

ダイスケはあっさりやってのけた。
この世に<陶酔>という単語は、あたかもダイスケだけにあるかのように・・・。
結局はわたしを虜にしてしまったのである。





『白鳥の湖』ヒップホップバージョンは、斬新で、何よりも強靭な神経が必要とされるプログラムである。

ダイスケの世界一のステップはもちろんのこと、氷の上で舞う高橋大輔は情熱的で、ひたすら凛々しく、ありえないほどの「オーラー」を発散させた。
それでいて「男のセクシー」を匂わせた。





今シーズン、ダイスケは新しいプログラム『道』にトライした。
『道』はご存知だろうがイタリー映画の名作。
最も厳しい戦いのためにつくられたプログラムである。
最初から最後まで爽やかだが、「優雅」、「色気」などはほとんどない。
あるのは道化師の「愛嬌」だけ。
本場イタリーの道化師について振り付けを学んだという。


  



          ケガは必要だったんだな、ということも心底実感しているから。


昨年まる1年、すごくいろんなものにぶつかった。
迷ったり、落ちこんだり、悩んだり、何をやっても充実感がなかった
コーチの長光歌子さんが語ってくれた。
「ケガする前よりも、いいところが沢山出てきましたからね。いい体験だったと思いますよ。
 思いがけないマイナスの出来事は、自分の後ろに、経験値として蓄積されますから」

ダイスケはリハビリ中に抜け出して、1週間ほど行方をくらませたこともある。
「オレ、どうなちゃうんだろう?」という気持ちがいつもどこかにあった。

また試合のあと、マネジャーから会場に残るようにと声をかけられると、

          「えっ? またダメ出しかよ!!」

茶髪でも、タトゥーもいれていないが、ダイスケにはヤンキー的な一面がある。
かと思えばアイスダンスのナタリーが大好きだという。

          「だってさ、わんこ系で、可愛いじゃん!!」

ダイスケも氷上を離れると、「フツウの男の子」である。





トリノでは、日本から高橋大輔ひとりだった。
今回は史上初めての最多数3人をオリンピックに送り込む。

しかし喜んでばかりいられない。
スイスのステファン・ランピエールも戻ってくる。
強敵ロシアのエフゲニー・プルシェンコもいる。
ともあれバンクーバーオリンピックのフィギュアの男の子、おもしろいです。

バンクーバー五輪は、あと8日で開幕する。

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神戸開花亭のビフカツ

2010-02-01 | グルメ



なんといっても、私の、もっとも好む食べものがビフカツだ。
それもお箸でたべる「ファミレス」のそれでなく、ナイフとフォークでいただく「洋食屋さん」のビフカツ

ビフカツとは、正式にはビーフカツレツのこと。
もっとも東京のひとはカツレツという。

「カツレツのうまいのは、銀座三丁目の『煉瓦(れんが)亭』か目黒の『とんき』だねぇ」

と名乗っても、これはポークカツレツのことだ。つまりとんかつである。
豚肉をカツレツにすることが流行したのは、関東大震災以降らしい。
それまではビーフカツレツが主流だった。

神戸といえば、なんたって神戸牛。
だからビーフステーキのお店も多いが、そのほとんどが高級店。
気軽に行けるのが洋食屋さん。
ここだと、どのお店も「ビフカツ」のメニューがある。
「ビフカツ」は神戸名物なんです。

さて「ビフカツ」ならイチオシのお店がある。
神戸大丸元町店の9階にある「西洋料理 神戸開花亭」だ。
店長の岡本さんとは馴染みで、空いてさえいれば、奥の仕切った個室に案内してくれる。

発祥は京都で、大正14年創業の洋食の店「スター食堂」からはじまった。
いまもベーシックな老舗の味を引き継いでいる。





洋食といえば、一皿完詰のランチを連想しがちだが、メニューは一品づつ、ゆったりした気分でたのしめます。

画像はランチメニューの一品の野菜サラダ。食材がどれも新鮮です。

           トマトの味がするトマト買ってくる

そんな川柳があった。
スーパーでトマトを買うと、トマトなのにトマトの味がしない。
「ホンマモンの味」とは何か?
まず、この店の前菜が、それを教えてくれます。





牛フィレの柔らかなお肉に、衣がカリッと香ばしく、旨みが「ギュッ!!」と濃縮された開化亭自家製のデミグラスソースがよく合うビフカツ。

デミグラスソースを好きなだけ味わってもらえるようにと、たっぷりと別の器で供せられるという気配りもうれしい。

ビフカツは、とんかつではない。
だから部厚いのはよくないのです。
「開化亭」のビフカツは”薄からず厚からず!!”
伝統の技、手間、暇かけてつくられた正統派の洋食だと思います。


 



ランチメニューの最初にスープ(←画像/左)がでる。

食事のあとはコーヒー(←紅茶でも可)。
珈琲はイエメン産のモカブレンド(←画像/右)をいただく。

帰りがけだった。

「イエローラベルの旨いワインが入ってますよ」

と、店長が声をかけてくれた。
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