日本の認知症研究の第一人者といわれる長谷川先生(90
歳)の発病と進行に密着したドキュメンタリーNHKスペシ
ャル「認知症第一人者が認知症になった」長生きすれば、
誰もが認知症になる可能性がある、さらに認知症になるか
ならないかは個人の努力でコントロールできる割合は小さ
いということを教えてくれる内容だった。
以前読売新聞にも寄稿していたが映像でみると衝撃的だっ
た、自分が自分でなくなる苦しみ、自分が認知症だとしる
苦しみ、明日がどうなるかわからない苦しみ、さらに認知
症になった長谷川先生を支える奥様と娘さんの苦悩、私の
両親は二人とも認知症だっただけに重なる部分があり、す
でに他界した父、現在介護施設に入居してる母の当時のこ
とを思い出した。
家族の負担を軽くするために長谷川先生自らデイサービスを
提唱したのにお遊戯では「楽しくない、つまらない、家に帰
りたい」という帰宅願望、ここは自分の居場所ではないと思
ったのかもしれない。
老いて弱くなっていく自分と誇り高い自分、二つの自分の間
で揺れ動き必死に闘っている長谷川先生の姿、「認知症にな
っても見える景色は変わらない」最後の言葉が印象的だった。