「夫婦は同じ船の乗組員だと思っている」雑誌のインタビュー記事
でミュージュシャン岸谷香さんが語った言葉である、船長がいてか
じ取りがいて、どちらか一方が欠けても航海がスムーズに進まない、
そして20年を超える結婚生活で築き上げた夫婦の関係性は、縛ら
ず、責めず、期待せずが長続きのコツだという。
さらに興味深いのは「好き」という感情が薄れてからのほうが合理
的で夫婦関係がいい感じ、長く一緒に暮らしていれば少しずつ色々
なことが嫌いになっていく、しょせん他人同士、わかりあえないと
ころもいっぱいあるわけです、だから最初から「ああいう人なのだ」
と割り切ってしまうぐらいがいいのかもしれない、まさに夫婦それ
ぞれの人生を充実させるには必要なことかもしれない。
結婚生活は決して綺麗ごとだけではすまない、生い立ち、育ち、環
境が違った二人の人間が一緒に暮らすわけだから、いいことばかり
があるわけではない、ただお互いの欠点やアラがわかってきた頃か
ら夫婦愛が始まるともいえる、それが結婚生活45年を迎えた私の
実感である。