人生なんてそんなにいつも面白いわけではない、なんとなく単純な
時間がぼんやり過ぎていく、ああ、今日も一日が終わった、そんな
日が大部分である。
ところがそんな単調な流れのなかに、ちょっとした特別な瞬間がある、
忘れられない瞬間、そうした瞬間の残像を私たちはいくつか頭のなか
に記憶している。いわゆる名場面なわけだが、それは誰にでもあるは
ず、一度もない人はないだろう、どんな小さなことであっても本人が
満足してるかどうかが問題である。
例えば私の場合、小学6年生のとき学年対抗リレーの選手に選ばれた
こと、20歳の時好きな人に告白できたこと、アルバイトでためたお
金で欲しかった高価なフォークギターを買った時のこと、仕事で達成
感を感じたとき、挙げると、それなりにあるものだ。
そんな名場面を時々思い出す、そしてそんな名場面があればこそ人生
に意味があるし、生きる力になると思っている。