【米朝首脳会談】トランプ氏会見での主な発言内容 「金正恩氏と強い絆築いた」
06月12日 20:19
トランプ米大統領の米朝首脳会談後の記者会見での主な発言内容は以下の通り。(シンガポール支局) ◇
この24時間、素晴らしい時を過ごした。北朝鮮は可能性を秘めた国だ。
会談実現には、韓国の文在寅大統領の尽力があった。友人の安倍晋三首相や中国の習近平国家主席にも感謝する。そして、金正恩朝鮮労働党委員長が大胆な一歩を踏み出したことに敬意を表したい。
【非核化】
共同声明で金委員長は朝鮮半島の完全非核化を約束した。私たちは、すみやかな合意履行も決めた。
完全な非核化までは、技術的に長い時間が必要だ。ただ、そのプロセスを始めることができれば、非核化の作業はほとんど終わったのも同然だ。会談では非核化の検証方法も協議した。
【対北経済制裁】
当面は制裁を維持するが、北朝鮮の核の脅威がなくなれば解除する。金委員長は、すでに主要なミサイルエンジンの試験場を解体していると教えてくれた。これは合意文書に含まれていないが、私たちが合意したことだ。
【朝鮮戦争と在韓米軍】
朝鮮戦争は間もなく終結する。過去は未来を拘束はしない。
在韓米軍を(将来的に)本国へ帰還させられればいい。だが、現時点では考慮のうちに入っていない。
【米韓軍事演習】
米韓軍事演習は(北朝鮮に対して)挑発的であり、北朝鮮との包括的で完全な合意に向けて交渉が続いている状況下では不適切だ。中止することで多額の費用が節約できる。
【人権問題】
会談で強く取り上げた。(北朝鮮で拘束され、解放後に死亡した米国人)オットー・ワームビア氏の死は無駄ではない。
【日本人拉致問題】
日本人の拉致問題に関しても取り上げた。安倍首相の最重要課題でもあるからだ。合意文書には盛り込まなかったが、これから協議していきたい。
【金委員長との関係】
非常に強い絆を築いた。
適切な時期に訪朝できることを楽しみにしている。また、金委員長を適切な時期にホワイトハウスに招きたいとも思っている。金委員長はそれを受け入れた。なんとか前進を図りたい。
【将来の経済支援】
日韓両国に北朝鮮を支援する用意があり、米国が支援する必要はないだろう。***************************************************************************
昨日の米朝首脳会談を中身のない会談だったと言う人と、
朝鮮半島平和への第一歩を踏み出したと言う人、色々です。
私の感想は、ひと言で言えば期待外れでした。
では共同声明はどうだっかというと、以下の通りです。
※2018年米朝首脳会談 共同声明(4項目抜粋wikiより)
●米朝は平和と繁栄を求める両国の願いの為に新たな関係を構築する。
●朝鮮半島の持続的安定的な平和な政権を築く為に努力する。
●板門店宣言を再確認し北朝鮮は朝鮮半島の完全な非核化に向けて尽力する。
●戦争捕虜や行方不明者の帰国(遺骨の返還)に努力する。
会談の成果を履行するため、ポンペオ国務長官と北朝鮮高官の交渉を続けて可能な限り迅速に履行すると約束した。
※原文はこちらhttps://www.whitehouse.gov/briefings-statements/joint-statement-president-donald-j-trump-united-states-america-chairman-kim-jong-un-democratic-peoples-republic-korea-singapore-summit/
共同声明が全てだと思いますが、具体的な事を聞きたいです。
声明発表から時間をおいてトランプ氏だけの記者会見が開かれましたが、
記者会見が始まるまで色々打ち合わせもあったのでしょう。
しかし金正恩は早々とホテルに戻ったのでホテルでこの様子を見ていたと思います。
二人で記者会見に応じていたら、認識の違いがあったかもわかりませんし、
金正恩に人権問題で厳しい質問もあったかもわかりませんから残念でした。
トランプ氏の記者会見の要点は上記記事です。
北朝鮮に非核化を飲ませる為に、経済制裁と軍事的圧力をかけて来て
その結果の米朝首脳会談だった筈です。
ですから、制裁と軍事的圧力をいつ取り除くかが問題ですが、
やはり完全非核化は北朝鮮ではなく「朝鮮半島」で当初の目的から外れています。
検証方法を協議したとの事ですが、どの程度の事までなのでしょう。
「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化」を日本も国際社会も求めています。
それも過去何度も北朝鮮に騙され、圧力を弱め、資金提供をした結果どうなりましたか?
北朝鮮は時間稼ぎをし、日本や米国の資金で核やミサイルを開発して米国を恫喝したではないですか。
それをトランプ氏は忘れてしまったのでしょうか。
更には軍事演習や在韓米軍撤退の可能性まで北朝鮮の要求を受け入れたのですから
トランプ氏は「骨抜き」にされたのではと思ってしまいます。
トランプ氏の企業経営で培った交渉術に期待していました。
相手に髙く要求し、最後には希望通りに決着すると。
しかし、どこまでもトランプ氏は大統領ではなく民間の経営者レベルだったのです。
損得勘定、軍事演習は交渉中は中止する。それは節約にもなるから。
国防より金儲けですから驚きです。
現時点では在韓米軍の撤退は考えていないようですが、節約になるからと縮小し、
その内、在日米軍で事足りるからと近い将来撤退する可能性大です。
拉致問題を取り上げてくれたのは、良かったですが、果たして人権問題の観点だったのか
安倍首相との約束だからとの義務感だけで取り上げたのか。
最後の経済支援に至っては「日韓が支援をする用意がある」って勝手に決められても、と思います。
安倍首相や文大統領が了承したのでしょうか。
韓国は知りませんが、日本は拉致被害者全員が帰国するまで絶対支援はしませんから。
絶対支援などしてはいけません。
そして日本人を40年以上も拉致し続けた北朝鮮はその代償を払うべきです。
日本にとっては収穫が殆どありませんでしたが、拉致問題解決の切っ掛けになりそうです。
経済力と米国の軍事力を後ろ盾に、一日も早い解決を期待します。
くれぐれも経済力を前面に出さないでもらいたいです。
足元を見られて、曖昧な状態で決着させられたらどうしようもないですから。
小泉訪朝の様な結果にならない事を祈っています。