TABI天使日記

天使になったカナダのアジリティ犬と、ママ・パパの日常

風のガーデン

2009-01-26 18:20:34 | インポート
日本の友人が、録画して送ってくれた。

全く持つべきものは友人である。早速、少しずつ観ている。
もともと倉本聡のドラマというのは、あまり好きじゃない。
出てくる人がみな善人で、最後は感動の渦、っていう設定があまりにウケ狙い
で、初回を見ただけで最終回が予想できる。善人ばかりといえば「寅さん」
もそうだが、あれはコメディだからいいのだ。

でも今回のは緒形拳の遺作となってしまった作品なので、友人に頼みこんで
録ってもらった。やっぱり、ドラマの中の彼は死相が出ている。どんなに
つらかったろうと想像すると、悲しい。

さて、不治の病を持った医者が主人公なので舞台は今のところ病院。
陰の大物株屋が膵臓癌で手術をするのだが、本人は癌だと知らない。これはまあ
日本ではよくあること。開けてみると転移があり、癌は摘出できずに腹腔神経叢
ブロックだけして閉じる。痛みを止めるためだ。ここでビックリしたのは、
患者の唯一の家族らしい娘に、「本当に癌はとれたんですか?とれずに閉じた
んじゃないですか?」と聞かれた麻酔医が、「ちゃんととれましたよ」と答え
ていることだ。

家族にまでウソ?!これはちょっと、アメリカじゃあ有り得ないだろう。
訴訟問題になる。患者は死んだらそれまでだからいいが、家族は生活があるし
お金と心の準備がいる。余命がわからないと困る。うちの親のときはどの医者
もハッキリ言ってくれたけどね。

さて、昔別れた父親が死期近くなり子供に会いに行く、というプロットは
よくある。「House」のエピソードでHouseの弟子Chaseの父がオーストラリア
から息子の勤務先の病院へ訊ねて来るのがある。Chaseは子供の頃両親が離婚、その後
母はアル中で死んだ。だから父を憎んでいる。ドラマ後半で、Houseは父Chase
の秘密を見抜く。「あんた、末期癌だろう。それで最後に息子に会いに来た」

父Chaseは自分はあと三ヶ月の命だが、息子には言うなと口止めする。
頑なな態度の息子Chaseだが、しかし、父は自分と同じ医師となった息子を
誇りに思っているのだ。そして去って行く父。

このアッサリとした終わり方は、湿っぽくなくてかえって良かった。
国により風土により、ドラマの展開はこうも違うのである。