こういう人はどこでもいるんだけども。
昨年の今頃、お隣さんが家を売って引っ越してゆき、新しい住人が入居した。定年退職した夫婦で、隣の州からうつってきたそう。若い頃は石油関連のビジネスで大儲けをした、裕福な人々だ。
元のお隣さんが引っ越す前に、我が家へランチに招待してお別れをしたのだが、その時に「なんかねえ、うちを買った夫婦ってちょっと変わってるのよね」と、いろんなエピソードを聞かせてくれた。確かにちょっとビックリな行動ばかりで、「こりゃ気をつけないとイカンな」と思ったものだ。
それから一年近く。
いろいろあったが、その中でも笑ったのが、奥さんのほうのマネッこぶりである。
とにかく、私達の暮らしぶりをなんでも真似たいらしい。
我が家のつるバラがキレイに咲き出すと、同じバラを買ってきて植える。ブルーベリーがたわわに実るのを見ては、ブルーベリーの苗木を買ってくる。玄関先に寄植えを置けば、同じような寄植えを買ってくる。といった具合に、次から次へと同じものを買う。彼らの庭はうちとはデザインが違うし、彼女は園芸などやったことがないので手入れができず、いっつも枯らしてしまう。それでもめげず、買い続けるのだ。
さらに最近は、うちのパティオにあるテーブルと椅子のセットが気に入って「どうせお宅はすぐ引っ越しでしょ?うちに譲って!」としつこかった。でもうちは家が売れるまではステージングのためテーブルセットを置いておく必要があったので、断った。
おまけに、車まで欲しがる。
「お宅は車二台あるでしょ?ステーションワゴンのほうをうちにちょうだいよ」と、これもしつこい。うっかり外に停めておいたら彼女に盗まれそうなので、今では用心して必ず車庫に納めるようにしている。
しかも!
我が家の売却が完了したと知った彼女は、「うちもこの家を売って引っ越そうと思うの」と言う。だって、去年ここに引っ越してきたばかりじゃない!と言うと、「このうちは大きすぎて、メンテナンスが大変。それに、二階にある寝室に上るのが億劫でヤダ」だって。
なんか病的なものを感じるので、引越し先の住所は彼女に絶対バレないように厳重に注意しようと思う。また隣に引っ越してきたらヤダもの!