「太陽にほえろ!」当直室 仮設日誌 PART2

6年半ご愛顧いただいた『太陽にほえろ!当直室』(since2002年5月)復活ブログ、引っ越しました。(2014年7月)

ファミ劇太陽放送7/16=シンコの本領発揮/元一係の敏腕刑事の犯罪にゴリさんは・・・

2019-07-16 02:12:49 | ファミ劇日誌
さて、7/16のファミ劇太陽放送です。


【CS】

▼ファミリー劇場HDリマスター版 ジーパン編


7/16(火)
17:00~18:00
[HV]太陽にほえろ! HDリマスター版/ジーパン刑事編#74
ファミリー劇場HD(CS)


7/16(火)
18:00~19:00
[HV]太陽にほえろ! HDリマスター版/ジーパン刑事編#75
ファミリー劇場HD(CS)



第74話 48.12.14 ひとりぼっちの演奏会 (シンコ・ジーパン)

ゲスト:佐藤仁哉
 成瀬昌彦
 山本廉 加藤茂雄 北川陽一郎 剣崎龍次 岩田博行 広田正光 相馬優子 渡部雄二

脚本:長野洋
監督:石田勝心

バンドリーダーでドラマ―の伊吹譲治が死んだ。
はじめは常用している麻薬の打ちすぎによるショック死と考えられたが、鑑識の結果、その量から見て他殺の疑いが濃くなってきた。
捜査の結果、バンドのグループの誰もが伊吹の事を憎んでおり、殺人の動機があることが判った。
ボスはまず、第一発見者であるバンドボーイのタカオに疑いを抱いた。タカオは伊吹の送り迎えをして一番接触があるし、最近ヒステリー気味の伊吹に殴られているところをを目撃した人もいる。その上、タカオは伊吹の死後、バンドでドラムを叩くようになっていた。
シンコはボスの命令で、元少年かというキャリアを生かしてもう一度タカオの身辺をあたることになった。
アシスタントのジーパンに「私には私のやり方はあるわ」と宣言、タカオと公園でデートしたり、女らしさを武器に捜査を進めるシンコにジーパンは反感を感じる。
しかし、タカオには伊吹が死ぬ直前にアルバイト先のスナックで伊吹からの電話を受けたという確固たるアリバイがある証人もいた。
一方、シンコの親身な態度に次第にタカオは気を許すようになり、タカオはシンコの目の前で、仕事先に巧みな声色を使って電話をかけ、遅れることを伝える。
その様子を見て、シンコの中である疑惑が広がっていった・・・・・

映画撮影等が一段階した辺りの関根恵子さんの出番が増えたあたりの主演作、#48以来という事で、関根さんご本人も気合が入っていた様子で、既に#80の撮影もこの時点で決定しており、関根さんのスケジュールが当面決定していた形跡もみられます。制作側ではジーパン登場後はシンコをセミレギュラーと割り切っていた背景があるので、欠場があるものの#82まで出演が続いたことは貴重な期間だったと云えます。
また、話的にもシンコが刑事としてと女性としてと元少年係としての特性を発揮しながら、ジーパンとちょっとしたいざこざを絡めながら物語は進み、結果ジーパンとシンコの関係性が親密になる切っ掛けの一つとして機能することとなります。



第75話 48.12.21 仕掛けられた銃声 (ゴリさん)

ゲスト:土屋嘉男
 木内みどり
 根岸一正 天坊準
 早坂ひとみ 夏木順平

脚本:永原秀一 峯尾基三
監督:石田勝心

中光商事の金庫が二人組の男に破られ、二千五百万円が奪われたが、犯人と思われた二人は次々と殺された。
その一人、片桐鉄男の姉の奈美江の証言によると、鉄男の密航を助けようとした男がいるという。しかも奪われた二千五百万も消えたままだった。
一方ゴリさんは奈美江が弟の素行を心配して事件の前にある探偵社に調査を依頼していたことを聞く。それは意外ににも元七曲署の敏腕刑事・佐山だった。
山さんは犯行の前から鉄男を張っていた佐山に疑いを抱くが、佐山には鉄男が射殺された銃声がなった時、現場から三十メートル離れたところで、ゴリさんとばったり会っていたという完璧なアリバイがあったのだが・・・・

一係の元刑事である佐山が登場、ゴリさんとの辛い過去も描かれ、最後には元刑事だからこその「悲しい結末」が描かれます。
元一係だったからこその犯罪、自滅的でもあり、非情にも見える佐山の仕業には、哀愁すら帯びていますが、ゴリさんにとってはあまりにも辛い。それも自分が引き起こしたミスが切っ掛けというこの辛さは、太陽エピソードの中でも屈指の辛さです。
佐山を演じるのは土屋嘉男氏というのも、善人にも非情にも見えるところが非常に巧いキャスティングです。

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ファミ劇太陽放送7/9=素手が身上のジーパンが拳銃を握るとき・・・・/夢が大人に潰されたある若者の悲劇にゴリさんは・・・

2019-07-08 23:22:19 | ファミ劇日誌
さて、7/9のファミ劇太陽放送です。


【CS】

▼ファミリー劇場HDリマスター版 ジーパン編


7/9(火)
17:00~18:00
[HV]太陽にほえろ! HDリマスター版/ジーパン刑事編#72
ファミリー劇場HD(CS)


7/*(火)
18:00~19:00
[HV]太陽にほえろ! HDリマスター版/ジーパン刑事編#73
ファミリー劇場HD(CS)



第72話 48.11.30 海を撃て!!ジーパン (ジーパン)

ゲスト:山西道広
 トニー・セトラ 石山克己
 和田文夫 夏川圭 築地博 今井和雄 三戸悦子 高橋美知子 金子美智代

脚本:鎌田敏夫
監督:竹林進

東京へ修学旅行に来ていた九州の女子高生が自由行動中に行方不明になり、翌日、多摩川の河原で絞殺死体となって発見された。
現場近くに落ちていた封筒から、自動車修理工場に勤めるペンフレンドの加納修が有力容疑者として浮かび上がった。
しかし加納は被害者と会う約束はしていたが、約束の時間に現れず、会うことが出来なかったと主張、また現場付近で背の高い外人を見かけたと証言した。
確実な決め手がないままに釈放となった加納は、外人バー街で拳銃を奪い姿をくらませた。
そんな時、一係に加納らしい男を多摩川のボート小屋でみかけたという電話が入った。
ジーパンとシンコが現場に急行することとなったが、ジーパンは相変わらず拳銃を持とうとせず、丸腰で現場へ向かった。
ボート小屋へ忍び寄る2人だったが、突然銃声が響き、シンコは腹部を押さえて倒れ込んだ!
血相が変わったジーパンは体当たりでボート小屋に飛び込んだが、既に加納は自殺していた。
しかし、現場検証により死体の状況などから加納は既に何者かによって殺されいて、シンコを撃ったのもその犯人であることが明らかとなる。
そして、死んだ加納のアパートを捜索した山さんたちは、そこにあった週刊誌に載っている外人で体の大きいバイヤーのジョン・スミス(初期設定ジョン・ケラーマン)に目を付けた。
さらに聞き込みを進めたところ、女子高生が殺された日に現場付近でスミスらしき姿を目撃したという証言を得たが、スミスには事件当日、日本の商社との会議に出席していたというアリバイがあったが・・・・・。

登場編から2クールを迎えようとして、どちらかというと「自分らしさ」をキープしてきたジーパンが、彼のポリシーである「拳銃を持たない」という事に正面から向き合い、刑事としてそのポリシーは返上しなければならなくなる事態が発生してしまう、ジーパン編のハイライト作品の一つ。
それがシンコが銃撃され重傷を負うという最悪な事態であり、かつその犯人がなんとも水を得た魚のように、純朴なカップルを自分の欲望と保身のために続けて殺していくという残酷さが、さすがジーパン登場編を執筆なさった鎌田さんのホン所以だし、クールながらも熱い竹林監督の演出という部分も相まり、さらにクライマックスのジーパンの「激走→射撃」、ボスの拳銃哲学など、見どころ満載の名作です。

山西道広さんの本格ゲスト主演というポイントもありがならも、冷静に考えても、事件自体が凶悪でもあり、緊張感漲る作品です。



第73話 48.12.07 真夜中に愛の歌を (ゴリさん)

ゲスト:渥美国泰 堀内正美
 中田喜子 森みつる
 石井宏明 小貫瑞穂 鹿島信哉 内山朋子 西村一正 佐藤靖 生方中 遠藤義徳 中楯富久子

脚本:小川英 中野顕彰
監督:竹林進

深夜放送のラジオのディスクジョッキーで通称M.M=牧美恵子が、本番中の電話リクエストにかけてきた男から電話を切ると殺すと脅され、植村と名乗るその男は曲をリクエストし、歌詞のことでいわくありげなことを話そうとするが、美恵子はさらりと受け流して電話を切った。
その放送を張り込み中の覆面車の中で聴いたゴリさんはディスクジョッキーと単なるファンの冗談めいたやり取りとは受け取れず、美恵子のところへ面会に行くが、電話の主は知らないとヒステリックに言い放つ美恵子に何かあるとにらんだ。
調べていくうちに美恵子と作曲家のマイケル・中江が組んでヒット中の曲はすべてあのリクエストの当人である植村の作品が使われているらしいことが判ってきた。
その上、ゴリさんは植村から、盗作を訴える証拠が無い、才能を認められないままその青春を潰してしまったと、その苦しみを訴えられる。
そんな時、中江が殴られて重体となる事件が発生、犯人は美恵子の付き人(当初設定:中江の家のお手伝い)で植村に同情的な坂本洋子だった。
この事件が切っ掛けで、植村は美恵子に復讐するに違いない、しかし植村たちに手錠をかけたくないゴリさんは、第二の犯行を防ぐために必死で二人の行方を捜したが・・・・。

芸能界を描く太陽作品はそれほど多くないものの、盗作という裏側と2人の若者の悲劇を描きながら、ひょんなことから事件に関わることとなったゴリさんの若者を救うための奮闘が「救い」です。
と、この作品も青春の挫折と大人のきたなさというステレオタイプな作品と思いきや、竹林監督がかなり抑えながらも熱を帯びた演出で、その辺りの「クサさ」を回避していいます。
竹林監督の所有と思われる台本を検証したところ、新たに書き込まれたセリフが多く存在しており、監督も思い入れが伝わってきます。
いつか落ち着いて検証したいものです。

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ファミ劇太陽放送7/2=殿下は恋と仕事を両立できるのか?/強行に及んだ平凡な主婦の何故?に山さんが挑む

2019-07-02 00:31:39 | ファミ劇日誌
さて、7/2のファミ劇太陽放送です。


【CS】

▼ファミリー劇場HDリマスター版 ジーパン編


7/2(火)
17:00~18:00
[HV]太陽にほえろ! HDリマスター版/ジーパン刑事編#70
ファミリー劇場HD(CS)


7/2(火)
18:00~19:00
[HV]太陽にほえろ! HDリマスター版/ジーパン刑事編#71
ファミリー劇場HD(CS)



第70話 48.11.16 さよならは いわないで (殿下・ボス)

セミレギュラー:有吉ひとみ

ゲスト:川辺久造
直木晶子 小原秀明 川口節子 安田泰三 松田剣

脚本:柏倉敏之
監督:児玉進

殿下が恋人で保母の柚木麻江の誕生祝いに出かけようとした矢先、殺人事件が発生した。
被害者は商事会社に勤めるOLで、解剖の結果、妊娠五ヶ月だった。近く結婚するとの噂もあり、預金通帳からは二百万円が引き出されていた。
なかなか捜査の手がかりがつかめない中で、ひとり殺人現場を捜査していた殿下は怪しい人影を発見、追いかけて入り込んだ倉庫で、何者かに鉄パイプで頭を殴られ意識を失ってしまう。殿下が行方不明になったことをニュースで知った麻江は将来の二人の生活に不安を感じるのだった。
そんな時、スーパーマーケットに押し入り捕まったチンピラが殿下の拳銃を持っていたことから、その男の自供で殿下を助け出す事が出来たが、病院で手当てを受け意識を回復した殿下は、麻江が止めるのも振り切って再び現場へ出かけ、そこで赤いルビーのカフスボタンを見つける。
しかし、自分の傷も恋人のことも忘れて事件に飛び出していく殿下に麻江は耐え切れず「さよなら」と言って去っていくのだった。
そして、殿下は証拠のカフスボタンなどから犯人の影山を追い詰めていくが、なんと影山は麻江と幼稚園児を人質に逃走を企てた・・・・!

殿下のキャラクター設定は、市川森一さんによって半ば強引に「気障で皮肉屋だが女にもてる」設定から「最も優しい刑事」という設定にシフトしていきましたが、それに加え「手先が器用」というものが加わり、ある程度固まってきた感がありましたが、今度は恋人の登場です。
マカロニとシンコの淡い関係の代わりという要素もあり、また、マカロニが持っていた「脆い」部分を殿下が継承したという部分もあり、殿下人気がもうそろそろ爆発しそうという段階まで来ています。
だからこそ、新人刑事で元々ベースが固い太陽のキャラクターの中で殿下はある意味特殊な部類に入ります。
その核心的飛躍のきっかけがこの作品であり、麻江の存在は、殿下ファンをあるいみ刺激して、殿下をもっともっと悲劇に招いていくわけですが・・・・。



第71話 48.11.23 眠りの中の殺意 (山さん・ジーパン)

ゲスト:北川めぐみ
 長谷川哲夫
 梅野泰靖 富川徹夫
 松尾文人 山口譲 奥山正勝 林寛一 小倉雄三 関根倉昭 龍のり子
 内田朝雄

脚本:永原秀一
監督:石田勝心

巨額の脱税容疑で逮捕され拘留中だった金融業者の堀越雄作が一億円の保釈金を積んで釈放され、新宿の東都病院に静養の為と称して入院しようとしていたところを、大勢のカメラマンや記者に取り囲まれ、特別室に入ろうとした瞬間、花束の下に包丁を隠し持っていた女に刺された。
女はそのまま屋上に駆け上り飛び降りようとしたが、堀越のガードマン達が取り押さえられ、警察につきだされた。
取り調べの結果、女は神谷典子といい、夫の雅彦は一流会社の大日商事のエリート係長であることが判明する。
ただ、典子を取り調べても、犯行は素直に認めながらも被害者・堀越には面識が無く、なぜ強行に走ったのか、自分自身でも解らないという。
典子の様子から、まんざらとぼけている訳でもないように受け取った山さん、そしてジーパンは彼女の記憶を辿って、犯行があった一日の典子の行動を再現するが、あるアパートの前からの二時間、彼女の記憶が完全に消失して、そこに山さんは注目した。
一方、夫・雅彦の周辺を捜査していたゴリさんはかつて同じ職場に働いていた中村一夫という男が、極秘書類を流出させたという疑いで会社をクビになり、その事件で雅彦を恨んでいるらしいことを掴む。しかも、中村は典子の英語の家庭教師であり、彼女が記憶喪失になる直前に来たアパートに住んでいた。
山さんは動機の確実な中村が事件の深く関わっていると見て、その証拠を必死になって追い求めるが・・・・。

放送当時、「ノストラダムス」「超能力」「心霊」「催眠」というオカルトブームの真っ只中で、間接的ながらもそれを題材に取り入れた意欲作。
強行を自覚しながらも、全くそれが他人事のようにキョトンとしている主婦に、夫への復讐か臭う部分に山さんが挑むという、確かに山さんじゃないと解き明かせないという謎でありながら、実は歴史的にいうと、山さんが本格的に推理を巡らすことが表面化し出すあたりがこの頃なので、山さんにしてもジーパン編でもう一段階進む感じです。
それにしても、ゲストが豪華。内田朝雄氏が序盤のみの登場、犯人の冨川氏は初登場ですが、まさにハマり役。

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ファミ劇太陽放送6/25=鮫と殿下、どん底だからこその友情/その傷ついた少女を山さんは捜査で救えるのか?

2019-06-24 22:46:26 | ファミ劇日誌
さて、6/25のファミ劇太陽放送です。


【CS】

▼ファミリー劇場HDリマスター版 ジーパン編


6/25(火)
17:00~18:00
[HV]太陽にほえろ! HDリマスター版/ジーパン刑事編#67
ファミリー劇場HD(CS)


6/25(火)
18:00~19:00
[HV]太陽にほえろ! HDリマスター版/ジーパン刑事編#69
ファミリー劇場HD(CS)



第67話 48.10.26 オリの中の刑事 (殿下・鮫やん)

セミレギュラー(SP):藤岡琢也
セミレギュラー:平田昭彦

ゲスト:明石勤 加藤眞知子
 加藤和夫 福田トヨ 香川リサ
 石光豊 国井正広 大宮幸悦

脚本:市川森一
監督:竹林進

殿下が城北署に連行された。
表向きは任意出頭の形になっているが、実は殺人未遂の容疑者としてだった。
ヒ素入り最中を食べ病院に担ぎ込まれた女が、意識がなくなる寸前に最中は殿下に土産としてもらったものだと云っていたのだ。
女は殿下の友人で病院に入院してる藤沢修の妻・裕子だった。
城北署では、かつてある事件で犯人に不意打ちをくらい、視力障害になったとき、殿下がまさに杖になって犯人を共に捕まえたという恩を感じるゴロンボの鮫の異名をとる鮫島が事件担当を買って出て、七曲署と城北署の板挟みになりながら真犯人捜しに奔走する。
しかし、ホシと睨んだ藤沢には完全なアリバイがあり、事件のカギを握っている裕子も、刑事たちの戦いもむなしく息を引き取ってしまった。
鮫島は、藤沢と看護婦の横井光枝の関係が怪しいと睨み、自分のクビをかけて大博打を計画する。
既に死亡してしまった裕子が回復し、自宅に戻ったことで、全てが明らかになると病院の藤沢に電話を掛けたのだった。
密かに病院を抜け出し自宅へ戻った藤沢は、寝室に裕子が「寝ている」ことを認めて・・・・。

ボスの旧友である城北署の鮫島(鮫やん)が再登場。本来は一回こっきりの登場の予定が、殿下の性格設定を盛り立てる為に登板となった本作は、殿下が容疑者で鮫やんが取り調べるという不条理な展開、さらに殿下をその罠にかけたのは友人という、殿下にとっては踏んだり蹴ったりの物語・・・。
さらに西山署長と城北署の署長はバチバチのライバルという上乗せもあり、そして鮫やんの思い切った「非人道的」計画で、鮫やん自身が生命の危機に陥り、最後には左遷と相成り・・・まったくもって、救いようのない話ではありますが、その危機から何とか脱した二人が、その友情が、それ自体は救いとして光る名編です。



第69話 48.11.09 初恋への殺意 (山さん)

ゲスト:稲垣光穂子
 沢まき子 目黒幸子
 家弓家正
 石井麗子 山田禅二 亀井和子 加藤茂雄
 松宮五郎

脚本:鎌田敏夫
監督:児玉進

「夫が妻を殺害」する事件が発生、証言したのは目撃者である高校生の娘・京子であった。
夫は行方不明であったが、京子は京子でその夜はどうやって帰ってきたかわからないぐらい泥酔して家に帰り、怖い夢を見たと思って目が覚めたら、父親が母親を殺していたのだという。しかし、本当は泥酔した京子が真犯人たちに殺人事件の現場のスライドを繰り返し繰り返し見せられていたのだ。
そうとは知らない七曲署では、早速夫を有力容疑者として全国指名手配するが、数日後新潟の海岸に溺死体で浮かんでいるのが発見された。
自殺と見られたが不思議な事に死体の足の指には凍傷の跡があった。事件は一応解決したが、山さんはこの事件に異常なほど関心を示した。父親が母親を殺すはずがない信じている娘の為に何とかしてやらねばという思いで、ひとり捜査を続けるのだった。
そんな時、福富という男が現れ、死んだ母親の情事の相手として名乗り出た。働きの無い亭主をかかえて苦労している女の為に時には金を渡していたという。
一方、殺人現場の家が人手に渡ることになったが、その中から偶然被害者宛ての某省次官の森岡という男の高校時代のラブレターが発見された。
20数年前の初恋の人の手紙を大切にしまい続けていた女が、単に金目当てで行動するだろうか・・・・。
しかも、福富のアリバイを証明しているのは、その森岡の妻・悦子だった。
福富はかつて悦子の父の書生だったこともあり、又、森岡は近々選挙に出るという噂があった。
事件をめぐる奇妙な人間関係、さらに福富が製氷会社も経営していることを突き止めた山さんは、夫の自殺体にあった凍傷の跡を重要視し、ある賭けに出る。

非常に込み入った話のように見えますが、シンプルな嫉妬とその愛情を非情に利用した真犯人、本当に誰が悪かったのか?というところで、混迷を極めているところが、鎌田さんホンならではというところでしょうか。
さらに鎌田さんは山さん像を掘り下げたという点でも功績を誇って良いと思います。
#41に続く本作は、今度は山さんの生い立ちに触れます。
山さんはなぜフェミニストなのか、その辛い過去が語られます。

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ファミ劇太陽放送6/18=マカロニ殺人事件解決か!/白骨美人に科警研の女

2019-06-17 23:29:03 | ファミ劇日誌
6/18は、マカロニを殺したやつにアナザーストーリーですか・・・・。
何とも奇遇な。

そういえば、せっかく#65の台本を持っているのに、検証をしてないんですよね。
いい機会なので、近々やろうかなぁ・・・・でも、また本業が忙しくなりそうだし(^_^;)


さて、6/18のファミ劇太陽放送です。

【CS】

▼ファミリー劇場HDリマスター版 ジーパン編


6/18(火)
17:00~18:00
[HV]太陽にほえろ! HDリマスター版/ジーパン刑事編#65
ファミリー劇場HD(CS)


6/18(火)
18:00~19:00
[HV]太陽にほえろ! HDリマスター版/ジーパン刑事編#66
ファミリー劇場HD(CS)



第65話 48.10.12 マカロニを殺したやつ (山さん・ジーパン)

セミレギュラー:平田昭彦/萩原健一(バンクフィルム出演)

ゲスト:津田京子 村山達也 水谷邦久
 沢村いき雄 戸田春子 田畑ゆり 池田生二
 藤田漸 亀井三郎 山西道広 桜井克明 島もとき

脚本:長野洋 小川英
監督:山本迪夫


マカロニこと早見刑事殺人事件は、手がかりすらつかめないままに捜査本部は解散、事件は何人かの専従員だけで捜査することとなった。
そんな知らせを聞いた七曲藤堂チームは暗く痛むのだった。
時を同じくして山さんには本庁への栄転話が持ち上がった。
相変わらず喧嘩や恐喝その他の次々と起きる事件に追い回される七曲署の中にあって、山さんは人知れずマカロニ殺しの犯人を追い続けていた。
そんな中、ゴリさんのタレこみ屋が昼間から刑事を刺したことがあると威勢を張っているチンピラが居ると連絡してきた。
最近の刑事刺殺事件といえばマカロニ事件しかなく、山さんたちは血相を変えてチンピラが居るスナックへ急行、マカロニと仕事をしたことが無いジーパンが呆気にとられるほど強行にチンピラを逮捕する。
しかし捜査の結果、チンピラ・糸山にはアリバイがあることが判明、さらに刑事を刺したことは威勢を張っただけで虚言だったため、糸山は釈放される。
若者の無軌道さに怒りを覚えながら、虚しさを禁じ得ない一係で、今回の強行逮捕に西山署長の一喝がとぶが、ボスからも別な視点で叱咤される。
それは、強行逮捕時に刑事としてではなく、仲間の敵討ちの方に感情が支配されていなかったかという痛烈なものだった。
ハッとなった一係で、刑事としては一人、マカロニを知らないジーパンの羨望の一言(もし自分が死んだら・・・)が長さんを激怒させる。
そんなある日、日課のようにマカロニ殺人事件の現場付近を回っていた山さんとそれに付き合っていたジーパンは、どぶ川の川底をさらっている現場に遭遇、引き上げられたゴミの中に男物の衣服とアイロンを見つけたが、衣服にはベッタリと血痕が付着していた。
その血液型がマカロニと同じだったことから、藤堂チームは色めきたった。
さらに衣服を沈める為のアイロンには毛糸のカバーがかけられていたことから、アイロンは女性の持ち物という推理のもと、やっと手がかりを得た藤堂チームは再度事件の洗い直しを行った。
山さんは丹念に日課コースを探る中で、現場近くのアパートでアイロンを盗まれた女性を見つけ出し、彼女の元恋人であった井沢という鉄工所工員をマークしたが・・・・。


画期的な「降板」を成し遂げたショーケンさん、そして見事にその後任を務めた優作さん、それから3ヶ月経過した後の「後日談」
当初、マカロニ殺しの犯人を明確にしなかったのは、その「マカロニ殺し」こそが都会の悪の象徴とし、敢えて後日談を製作しなかったという意図がありながらも、あまりにもマカロニの死がセンセーショナルだったことから、視聴者から事件解決を願う声が多数寄せられたことから実現した作品だったとのこと。
しかし、その名残として今回も無軌道な若者の刃によって、逮捕直前で容疑者が殺されてしまうという不条理な展開に。

一方、ここに山さん執念の捜査と栄転話を絡めるという一押しが効いていたり、失った仲間に対してのそれぞれの表には出さないながらも熱く向けられた思いなどが描かれるなどで傑作に数えられる逸品です。



第66話 48.10.19 生きかえった白骨美人 (チーム)天地総子 浜村純 西村利明 


ゲスト:浜村純
 天地総子
 西沢利明 梅野泰靖
 山本勝 伊藤めぐみ
 黒田郷子 披岸喜美子 桂木美加 麻里ともえ(阿川泰子) 石橋曉子 泉たけし 大野広高

脚本:田波靖男 四十物光男 小川英
監督:山本迪夫

工事現場から白骨死体が発見された。
ゴリさんたちが駆けつけると、科学警察研究所の女性技官・川上美子が鑑識課員を指揮しており、刑事の出る幕ではないといなされてしまう。
彼女の鑑識によれば、被害者は二十三、四歳の女性で美人、さらに虫歯の治療痕が見受けられるとの事。
そんな折、田口という老人が自分が犯人だと名乗り出た。
実はこの田口、三年前に娘が家出してから記憶喪失になり、娘を殺したと云って何度も警察にやってくる「自首マニア」として知られていた。
一方、一係では家出人や捜索願が出ている中から該当しそうな女性をピックアップしたところ、田口老人の娘も対象となる。
川上は田口老人の犯行であると主張するが、ボスはどうにも田口がやったこととは思えず、一係では三年前の田口父娘周辺を洗い直した結果、田口が管理人をしているマンションのオーナーである寺岡に疑惑の目を向ける。
実はその寺岡は三年前、不動産会社の社員だったが、田口父娘の住んでいたアパートの立ち退き問題に絡んで活躍し、その後は地主の娘と結婚、現在はマンションのオーナーとして悠々自適の生活を送っていた。
さらに寺岡を調べてみると、女を踏み台にして金目当ての結婚を次々と繰り返す男であると判明、どうやらその中に田口の娘もいたようだ。
ボスは三年前の田口父娘の事件に寺岡が絡んでいるとみて、ある作戦を開始した・・・・。


お茶の間で人気者だった天地総子さんをゲストに迎えた娯楽作。
天地さんもおそらく製作側も再登場も視野に入れていたと思われますが、これきりになってしまったのが残念な「元祖・科警研の女」。
ブラックユーモアが効いている部分は、田波さんの脚本と、山本監督の手腕ですが、いつものごとく事件自体はかなり凶悪。
もう一つ、ラストにはボスが自分の父親を癌で亡くし、その亡くなるまでの苦しみを息子として見ていたという告白もあったり、
ただの娯楽作だけじゃ済まない逸品となっています。

クミちゃんもかなり活躍します。

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ファミ劇太陽放送6/11=大胆不敵な犯罪者の弱点に狙いをつけた一係だったが・・・/玩具会社を襲う謎の事件にボスは一計を案じる

2019-06-10 23:46:59 | ファミ劇日誌
どっと疲れて、その帰りの愛車の中で聴く「ボス・愛のテーマ」は格別です。
なんか、これを聴く為に疲れを溜めたみたいで。。。。


さて、6/11のファミ劇太陽放送です。

【CS】

▼ファミリー劇場HDリマスター版 ジーパン編


6/11(火)
17:00~18:00
[HV]太陽にほえろ! HDリマスター版/ジーパン刑事編#63
ファミリー劇場HD(CS)


6/11(火)
18:00~19:00
[HV]太陽にほえろ! HDリマスター版/ジーパン刑事編#64
ファミリー劇場HD(CS)



第63話 48.09.28 大都会の追跡 (ボス・チーム)


ゲスト:江守徹
 夏純子
 田中浩
 皆川妙子 宗近晴見
 石井宏明 今井和雄 友田順子 宮田弘子

脚本:鎌田敏夫
監督:竹林進

急病になった信用金庫の女子職員が救急車で運ばれた後にすぐに保健所の職員という男が現れ、女子職員はコレラであると告げた。
早速消毒作業に取り掛かると云って、職員を一か所に集め、そのすきに金庫から一億二千万をたくみに持ち出し姿を消した。
ボスはこの手口に思い当たるところがあった。
たった一人でこれだけのことをやってのけるのは三ヶ月前に刑務所を出所した矢島義則という男の仕業でしかないと推理する。
そして、現場に居合わせた支店長も保健所の男は矢島である事を確認した。
単独で突拍子もない犯罪を犯す矢島にも一つ弱点があった。
矢島は美沙子という女に惚れていたが、矢島の服役中に美沙子は別な男と結婚してしまっていた。
山さんたちは、今は平穏な暮らしを営んでいる美沙子の張り込みを開始するが、変化は見られない。
しかし、ひそかに美沙子のもとには一緒に逃げようという電話がかかっていた。
刑事が張り込んでいるかもしれないと矢島から注意を受けた美沙子は慎重に行動を開始する。
障害物のない道、美容室、トイレ、デパート、そして変装・・・。
追跡するジーパンたちを翻弄、その末にナイターが行われている野球場に行き着く。
美沙子は矢島といつ連絡しあうか、物陰から張り込む刑事たちの緊張は続いた。
一方、矢島は野球場に来てはいたが、犯行のうわまえを狙う男が現れ、美沙子の命とひきかえに金を要求してきた・・・・。

帝銀事件の香りを漂わせながら、大胆不敵な江守さん演じる矢島とその弱点である人妻に夏さん、そして彼らの破滅を描く、太陽作品としては犯人寄りにスポットをあてた作品。
ただ、そこでは止まらないのが太陽たる所以。
この一見大人しそうな作品に、贅沢で大胆な追跡ロケを交えるという巧妙さです。
後楽園球場でのロケは1973年8月28日、ナイターは巨人-広島戦。
ゲリラロケだったために、撮影はかなり大変だったそうで・・・・。



第64話 48.10.05 子供の宝・大人の夢 (ボス・チーム)

セミレギュラー:平田昭彦

SPゲスト:千秋実

ゲスト:武藤英司
 福岡正剛 菅原チネ子
 大口寛 八代るみ子 松田洋治
 門脇三郎 勝部義夫 草間璋夫 石川隆昭 金子富士雄 林寛一 由起卓也

脚本:小川英
監督:竹林進

有毒玩具が出回って子供の被害者が相次いだ。
製造元の梅田玩具には何ら不手際は無かったと見られたが、専務が遺言のようなものを残して自殺してしまった。
その後の調べで梅田玩具が回収した玩具から有毒塗料は発見できず、さらに専務の死亡推定時刻から彼は他殺であったことが判った。
正体も目的も解らない犯人に対し、ボスらは打つ手が無く、偽装殺人は自殺と発表し、犯人の出方を待つしかなかった。
その間に梅田玩具の社員が交通事故にあったり、工事現場で事故に遭いそうになる。
そして、遂に犯人は500万円を要求してくる。
しかし、ボスはそれが本当の狙いではないと確信、案の定金の受け渡しは失敗する。
一計を案じたボスは署長と意見が衝突しながらも、梅田社長や社員全員を「蒸発」させてしまった。
社長の行方を捜しに必ず犯人は姿を現すと信じて、ジーパンや久美、そしてゴリさんたちは会社の張り込みを続けると、会社へ債権者が押し寄せてきた・・・・。

黒澤映画の常連であった千秋実さんをスペシャルゲストに迎え、善良な玩具会社を謎の不幸が襲い、それを藤堂一家が救うという、これも毛色の違った作品。
ボスと梅田社長の無言の信頼というのが、千秋さんだからこそ成立するというところはあると思います。
ただ、その謎めいた事件に、一計を案じるボス・・・というかその計画に変装が伴うというか・・・・久美ちゃんまで動員します。
というか、ねじり鉢巻きのゴリさんはハッキリ言って変装には入らないかぁ・・・いつものことだし(^_^;)


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ファミ劇太陽放送6/4=謎の女と麻薬とジーパン/殿下の華麗なる金庫破り?

2019-06-03 21:08:16 | ファミ劇日誌
映画「悪い女はよく稼ぐ」の公開を控え、長谷さんや西山さんのインタビューが各所で拝読できるようになっています。
中々気合が入っているなぁ・・・。

ところで、切ない事件等が続いています・・・。
登戸と言えば、太陽ロケメッカの一つであったりしますので、
そういう意味ではなくとも、複雑な心境です・・・。
当市でも傷害致死事件が発生したり・・・。
只々、犠牲になった方々にはご冥福を祈るばかりです・・・。



さて、6/4のファミ劇太陽放送です。

【CS】

▼ファミリー劇場HDリマスター版 ジーパン編


6/4(火)
17:00~18:00
[HV]太陽にほえろ! HDリマスター版/ジーパン刑事編#61
ファミリー劇場HD(CS)


6/4(火)
18:00~19:00
[HV]太陽にほえろ! HDリマスター版/ジーパン刑事編#62
ファミリー劇場HD(CS)



第61話 48.09.14 別れは白いハンカチで(村岡・ジーパン・ボス)

セミレギュラー(SP):浜美枝
セミレギュラー:菅井きん

ゲスト:川合伸旺 黒部進
 恵美(フィーミー) 内田勝正
 宮口二朗 中島元
 影山龍之 田川恒夫 小沢直平 岡本隆 鴨志田和夫

脚本:田波靖男 四十物光男 小川英
監督:山本迪夫

羽田空港で麻薬密売容疑の菊池を追い詰めたジーパンは、何者かの不意打ちをくらって気絶、菊池も逃がしてしまう。
しかし、不思議な事に傷ついたジーパンの手には手当の白いハンカチがまかれていた。
ジーパンの僅かな記憶と同行していた長さんの目撃情報からすると、相手は女で外交官ナンバーの車に乗っていたようだ。
ジーパンは、麻薬産出国のチャンライ大使館の張り込みを開始、そこに出入りする謎の美女を見つけ出す。
その美女に手づるで、チャンライ在住の日本人・松山栄と暴力団・青竜会の土田がサンプルを受け渡ししている現場を抑え二人を逮捕するが、何故か二人とも簡単に釈放されてしまう。
実は厚生省の麻薬取締本部が二人の背後にある大掛かりな麻薬ルートを追っており、謎の女は麻薬捜査官の村岡房江だった。
本格的な取引の現場を押さえようとしている村岡はボスに今後一切余計な手出しはしないようにと頼む。
そんな折、一味のうち警察に顔を知られている菊池や松山と土田が次々と殺された。
殺人事件として青竜会を追及すべきだと主張するジーパンを、今動いたら村岡の身が危うくなると押さえたボスだったが、ジーパンはじっとしていられず、ヒッピーに扮し単身青竜会の縄張りに乗り込んでいく。
一方、急に警察が動き出し始めたことから、密売組織では村岡に疑いを抱き始めるのだった・・・・。

村岡女史2回目の登場。
演じる浜美枝さんは前作出演で太陽が気に入り、その後結婚・出産を経ての浜美枝さんが希望した出演だったそうです。
確かに、ファッション含め、気合がかなり感じられます。
相手役のジーパンは、ちょうど太陽にも慣れてきた頃で、新人らしさとふてぶてしさ(^_^;)とナイーブさがミックスされて良い時期で、この辺りもなかなかいいバランスだと思います。

しかし、悪役を揃えたなぁ・・・というメンツ。

クライマックスの登場する恵美(フィーミー)氏は台湾国籍の歌手。
唐突な登場でしたが、ひょっとすると後日談など構想されていたかもしれません。



第62話 48.09.21 プロフェッショナル (殿下・ボス)

ゲスト:大滝秀治
 三林京子
 柳生博 城所英夫
 桐生かほる 大村千吉 森本三郎
 郷鍈次

脚本:小川英 長野洋
監督:山本迪夫

ゴリさんは顔見知りのハコ師・山内を見かけて声をかけると、何故か山内は強引に逃げようとした。
不審に思ったゴリさんは山内を署へ連行したが、案の定山内の持っていたアタッシュケースには電気ドリル等の金庫破りの道具一式が入っていた。
一方、七曲署管内に元サーカスのブランコ乗りだった榎本、電気工学専攻の尾崎と、いずれも金庫破りのプロたちが顔を表した。
ボスたちの追及で、山内は多額の報酬を約束に若い女から仕事を請け負ったことを白状する。しかし、その女の正体も計画の全貌もまだわからないという。
謎の女との連絡場所があるホテルの一室だと知ったボスは一計を案じ、顔を知られていない殿下を、お見合い現場から連れ戻し、一流の金庫破りに仕立てて山内の代理としてホテルに送り込んだ。
殿下はボスのようにふるまう謎の女かおるや二人の仲間のテストに合格し、あすの朝早く、政治献金で疑惑の持たれている全日経済会の金庫を襲う事を知らされる。
丁度その頃、殿下が仲間の目を盗んで取り付けた無線機は車に踏みつぶされて送信が途絶えてしまうのだった・・・・。


殿下主演編で、手先の器用さを披露した初作品。
市川森一さんが、「もっとも優しい刑事」という殿下像をプロデュースしながら、一方では小川・長野両氏は頼りがいのある殿下像を探っていたものと思います。一見アンバランスに見えながらも、いわゆる入門シリーズの走りみたいな作品ですが、殿下も堂々とプロフェッショナル相手に渡り合う様は、男性ファンにも支持を取り付ける要素を持たせたところは絶妙だと思います。そういう意味では、太陽のオリジナルメンバーのキャラクター性というのは奥が深い・・・。

そして、ゲストも前回に続き豪華絢爛。
ここまで曲者を揃えるか・・・というか、大滝さんがほんのちょっとの出番で強烈な印象を残しているところが凄い。
かおる役の三林京子さんはなんと本作テレビ初出演。
当時は東宝演劇部のホープだったとのこと。

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ファミ劇太陽放送5/27=あるサラリーマンの悲哀の長さんとジーパンは・・・/終末論と捉えどころのない娘、ジーパンの新宿の朝は・・・

2019-05-27 01:22:34 | ファミ劇日誌
さて、5/28のファミ劇太陽放送です。


【CS】

▼ファミリー劇場HDリマスター版 ジーパン編


5/28(火)
17:00~18:00
[HV]太陽にほえろ! HDリマスター版/ジーパン刑事編#59
ファミリー劇場HD(CS)


5/28(火)
18:00~19:00
[HV]太陽にほえろ! HDリマスター版/ジーパン刑事編#60
ファミリー劇場HD(CS)



第59話 48.08.31 生命の代償 (長さん・ジーパン) 

セミレギュラー:※シーンカット 西朱実 井岡文世

ゲスト:小山田宗徳
 佐原健二 杉江廣太郎
 小笠原弘 久野聖四郎 佐瀬陽一 野口英行
 幾野道子 加賀邦男

脚本:石松愛弘
監督:斎藤光正

勤め帰りにジーパンは長さんを一杯飲みに誘った。
その道すがら、長さんは挙動が気になる一人の中年サラリーマンに目を止めた。
長年の刑事特有のカンでその男の雰囲気にただならぬものを感じた長さんは、ジーパンを置いて一人で男を尾行したが、案の定男はビルの屋上から飛び降りようとした。力尽くで男を止めた長さんだったが、「余計な事をしてくれた」と口走った男を見失ってしまった。
その男ともみ合った時に落した「遺書」から男の名前は井村太一といい、東部物産輸入第二部係長であると解る。しかし井村は張り込む長さんの前で再び自殺を図ろうとするが長さんは阻止する。
一方警視庁では、七曲署の件とは別に東部物産の数十億に上る使途不明金を追求し、井村は重要参考人として取り調べを受ける。
夜間大学を卒業、うだつの上がらないままで定年を迎えようとしている井村に残された妻子の生活を一生保証するという条件で、会社の使途不明金の罪を被って自殺することになっていたのだ。本庁では黙秘を通して釈放され帰宅した井村は、息子に罪を咎められショックを受ける。
そのうち自分ひとりが会社の犠牲になるのがまっぴらだと考えた井村は執拗に自殺を迫る会社の幹部を逆に脅迫するが・・・。

中間管理職の中年サラリーマンの悲哀、そういう男が開き直った時の怖さもありながらも、企業犯罪の怖さも併せて描きますが、長さんが長さんらしさを発揮する部分と、ジーパンがジーパンらしさを発揮するという、なかなか美味しい展開を魅せてくれる作品でもあります。
と言いながらも、ジーパンはちょっとガサツになってきますが(^_^;)


第60話 48.09.07 新宿に朝は来るけれど(ジーパン・シンコ)

ゲスト:桃井かおり
 大塚国夫
 伊井利子 服部哲治
 片山滉 上野綾子 北川陽一郎 阿藤海 杜沢泰文 六人部健一 築地博 渋谷健三

脚本:鴨井達比古 小川英
監督:竹林進

大地震を予測、警告の論文を書き続けていた科学技術庁の技官・中原和巳が夜明けの新宿西口公園で死体となって発見された。
抵抗のあともなく、所持金3万円もそのままという動機が見当たらない状況で、一係では中原の周辺をあたるが、地震のことしか頭にない優秀な真面目人間ということしか解らなかった。残された唯一の手がかりは、死体のワイシャツについていた口紅を残した女の存在だった。
一係では、新宿界隈で中年の真面目人間が一度は行ってみたい店を片っ端から当たると、中原が数度訪れたというバーを発見。
そのバーで相手をしたのは恵美というとらえどころがないが、どこかあどけないところがある女だった。
一方、ジーパンは中原が恵美とよく来たというスナックを見つけ出し粘ったところ恵美が現れた。
しかしその恵美を数人の若者がどこかへ連れ去ろうとし、ジーパンが大乱闘の末助け出した。
ジーパンを刑事と知らない恵美は「人を殺しちゃった」とケロッとした顔で語るのだった。
ジーパンはなおも恵美に接近するが、一方で中原が持っていた大金を狙い、恵美を執拗に付け狙う者がいた・・・・。

番組資料では桃井さんは友情出演となっています。
そのアンニュイな桃井さんを迎え、当時のノストラダムスの大予言ブームにもあやかった作品となっていますが、当時の新宿ヒッピーが事件に関係してきたり、そんなこんなで不思議な雰囲気を醸し出しています。

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ファミ劇太陽放送5/21=「暴力」に立ち向うジーパンは「蒸発」に勝てるか?/山さんの自責の念は若者を救えるか?

2019-05-20 20:39:40 | ファミ劇日誌
『ダウンタウンなう』の高橋惠子さんご出演をレーダーキャッチできなかった不甲斐ないげぶでございます<(_ _)>
さらに、「ショーケン最終章」をとりあえず読破・・・・切ないなぁ・・・。

ということで、リベンジを<何を?

5/25(土)
18:00~18:55
ザ・インタビュー~トップランナーの肖像~ 勝野洋×宮嶋泰子
BS朝日1(BS)

「苛酷だった「太陽にほえろ!」の撮影秘話から、妻・キャシー中島との爆笑のなれ初め、長女の死と家族の絆まで…寡黙な印象の勝野がその半生を語り、意外な素顔を見せる。」

ということですが、宮嶋氏は元テレ朝のアナウンサーで、現在はテレ朝日スポーツコメンテーターとして活躍されているそうです。
この番組、ショーケンさんの時もそうでしたが、結構面白い話が聴けるので楽しみにしているのですが、さていかが。


というわけで<何が?
5/21のファミ劇太陽放送です。


【CS】

▼ファミリー劇場HDリマスター版 ジーパン編


5/21(火)
17:00~18:00
[HV]太陽にほえろ! HDリマスター版/ジーパン刑事編#57
ファミリー劇場HD(CS)


5/21(火)
18:00~19:00
[HV]太陽にほえろ! HDリマスター版/ジーパン刑事編#58
ファミリー劇場HD(CS)



第57話 48.08.17 蒸発 (ジーパン・山さん) 

セミレギュラー:平田昭彦 菅井きん

ゲスト:山本耕一 
 長内美那子
 松本朝夫 仙波和之
 鮎川浩 木村博人 北川陽一郎 川野耕司 都家歌六 石川隆昭 常陸雅史

脚本:鴨井達比古
監督:斎藤光正

建築資材現場で暴力団・竜神会幹部の射殺死体が発見された。殺しの現場は対立する暴力団・寺林組のシマ内だった。
目撃者捜しにやっきの一係に、緊張した男の声で、犯人は寺林組の石岡だとタレコミが入った。
一係では別件逮捕で石岡を引っ張るが、石岡は黙秘し取り調べは進まない。
一方、聞き込み中の山さんは、一人の男が突然姿をくらませたという情報をキャッチ、男は通称・ボケ安といい、寺林組も彼を必死になって捜していた。
山さんとジーパンはボケ安のアパートを捜索すると、古い車の免許証を発見、ボケ安の本名は江原行夫と割れた。
江原の妻・邦子によると、江原は3年前に蒸発し、1年前に信州で白骨死体になって発見されたという。さらに邦子には新しい恋人ができていた。
数日後、ゴリさんは大衆食堂にボケ安を見つけたが逃げ出し、外に飛び出したところ何者かに撃たれ、重傷を負い病院に担ぎ込まれ、さらにその後は全く口をきこうとしなくなってしまう。
さらに面会に来た邦子はボケ安を自分の夫ではないと証言する。

警察が警備するその病院に寺林組は刺客を向けていた・・・・。


事件は暴力団の抗争、目撃者はかつて蒸発した「世捨て人」、そこに絡むジーパンと山さん。
本来であれば非常にシリアスなドラマとなる題材ですが、斎藤監督の独特な演出、ちょっと砕けだしてさらに暴れまくるジーパンという相乗効果で、アクション的にも見どころが多くなった娯楽作となっています。
さらに、西山署長の着任、クライマックスの七曲署大暴れ事件なども話題、何故か徹底的に破壊された捜査四係部屋など83万円(当時)・・・



第58話 48.08.24 夜明けの青春 (山さん)

セミレギュラー:平田昭彦 

ゲスト:峰竜太
 上田忠好 中庸介
 平田守 平野康 槙ひろ子 東大二郎 田中志幸 堀内泰治 木島進介
 降旗文子

脚本:小川英 武田宏一
監督:竹林進

給料強盗犯人をビルの屋上に追い詰めた一係。
自暴自棄になっている犯人・次郎に説得をはかった山さんだったが、次郎は山さんの説得を受け入れず、見守る一係と野次馬の目前で自殺してしまう。
犯人をむざむざ死に追いやってしまったことをマスコミは掻き立てたが、ボスはじめ一係は山さんの責任ではないと擁護するが、山さんを一番攻め立てていたのは山さん自身だった。
そんな折、ゴリさんのたれ込み屋である徳岡が、福永芸能社の福永社長が、かねてから大量の拳銃を暴力団に横流ししているという情報を一係にもたらす。
死んだ次郎は福永のところに所属していた「流し」で、自殺した時の拳銃もそのうちの一丁だったという。
山さんは執拗に福永の周辺を洗いはじめる。
その中で、流しの実に目を止めた。次郎と同年輩で捜査の結果、次郎と実は非常に似通った境遇にいることも判明、ともにスター歌手を目指していながらその志を果たせず、暴力団まがいの福永芸能社のしがない「流し」に転落していたのだ。
実にはぜんそくを病む直子という恋人がいて、二人は早朝公園でデートを楽しむのを日課にしていた。
そんなとき、福永芸能社の幹部・倉田は、実に直子の病気を治すには多額の金がかかることを匂わせ、死んだ次郎の代わりに、実を拳銃運びの手先に使おうとしていた・・・。

弱者を守るという山さんの姿勢は、マカロニが死んだ後ということもあってか、今回の犯人自殺で自分自身を相当窮地におとします。
今回の山さんは拳銃横流しを取り締まるというよりは、どん底にいる若者を一人でも救おうという姿勢である若者を救いますが、一方で只々無軌道に突っ走る若者には怒りをおぼえています。そんな山さんの葛藤が本作のテーマであると共に、形は変わっていますが、今でもありそうな芸能界のからくりみたいなものも垣間見られる部分もあります。
峰さんは俳優活動を始めたばかりの時期で、かなり初々しい。

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ファミ劇太陽放送5/14=無差別射殺犯の人間らしさにジーパンが迫る/ゴリひとり、約束を果たしに古巣へ・・・

2019-05-13 01:05:16 | ファミ劇日誌
さて、5/14のファミ劇太陽放送です。


【CS】

▼ファミリー劇場HDリマスター版 ジーパン編


5/14(火)
17:00~18:00
=特別放送=[HV]太陽にほえろ! HDリマスター版/ジーパン刑事編#55
ファミリー劇場HD(CS)


5/7(火)
18:00~19:00
[HV]太陽にほえろ! HDリマスター版/ジーパン刑事編#56
ファミリー劇場HD(CS)



第55話 48.08.03 どぶねずみ (ジーパン) 

セミレギュラー:平田昭彦(西山署長 初登場)

ゲスト:武智豊子 高木門
 福田トヨ 大村千吉 山下啓介 大宮幸悦 加藤茂雄 和泉喜和子 西郷昭治

脚本:鎌田敏夫
監督:山本迪夫

銃砲店が襲われ、家族三人が死亡、ライフル一丁と銃弾が盗まれた。
その現場でボスたちは本庁の西山と遭遇、西山は今度七曲署の署長に就任することを云いながらボスを「けん制」するような言葉を残して去っていった。
元々「点数稼ぎ」と裏口をたたかれる西山とはあまりそりが合わない一係だったが・・・。
その事件でてんやわんやの一係では「子供」が誘拐されたとトキという老婆が必死に訴えていたが相手にされていたいのを捜査から帰ったジーパンが親身になって事情を訊くと、その「子供」とは愛犬のことで名前をコロだという。ジーパンはトキにとっては犬も子供同然だと考え、勤務明けにコロを捜すが、コロはどうやらタクシーに轢かれたらしい。そのタクシーの運転手と揉め事になったりするなど、コロ捜査も難航した。
翌日、事件の捜査中にジーパンは公園で若い男がコロの特徴と一致する犬を連れているのを発見、事情をきくと、雨の日に足を怪我してドブにはまっていたので手当てをしたのだという。何となく会話しているとその若者は「人間なんてどぶねずみだよ」と云って立ち去ってしまった。
残ったコロの首にはペンダントがかかっており、それを見てジーパンはギョッとなった。銃弾である。
その後、パトロール中の警官二人がライフルで射殺される事件が発生、その銃弾とペンダントのものとが一致、必死の捜査陣をあざわらうかのように不特定の人を狙った狙撃事件が相次いだが、犯人は警察に追われて遊園地の中に追い詰められたが、乱射が止まらない。
ボスは持久戦に持ち込もうとしたが、西山はこれ以上被害者を出さない為に射殺しても構わないと主張、ライフルを所持した部下を同行してきた。
ジーパンは人間に対してはすでに「どぶねずみ」にしか見えない男でも、コロを助けた優しさに賭けるべく、嫌がるトキを押し切ってコロを連れ出し、男の前にコロを抱いて立ちはだかったが・・・・。

ジーパン編連続3話目。
基本的なジーパン像を鎌田敏夫さんの味付けでもっと具体化して表したのと同時に、やっぱり鎌田さんの脚本なので犯人がなかなかエグいタイプ。
初期のジーパンは、強拳とナイーブな優しさを併せ持って、かつ信念の人なので、なかなかに複雑なキャラクターとなっています。
そう、ジーパンの魅力は単純なヒーローではないところ。
そして、この話自体のもう一つの凄さは、犯人の動機に対して全く追及していないこと(その暇が無い)。
昨今、犯人の動機をちゃんと描かないと物足りないみたいな風潮がどこかにあると思いますが、かつてはそれは視聴者が考える楽しみの一つでもありました。
今回の犯人が、なぜ人間を「どぶねずみ」だと吐き捨てるような人間になったのか、各々に問題提起しているということ・・・。

そして、西山の初登場。
この時点ではまだ本庁の刑事ですが、#57では署長として着任済みです。
演じる平田さんは企画では七曲署の課長として想定されていましたが、様々な理由でお蔵入りになっていたようです。
後年では本庁の顔色を伺いながら、一係に小言を云うけれども、信頼をしているというスタンスでしたが、初期はヒール役。
ジーパンに対しても手厳しいし。

本作は内容から地上波では放送を見送られるケースが目立ちますが、正直今のドラマって、これより際どい話、かなり多いような・・・・。




第56話 48.08.10 その灯を消すな! (ゴリさん・ジーパン)

ゲスト:深江章喜
 高城淳一 美川陽一郎
 北条清 紅景子
 磯野秋雄 鈴木和夫 岡部正純 福崎和宏 近松敏夫 柄沢英二 三上剛 山本修平
 渥美国泰 江幡高志

脚本:小川英 中野顕彰
監督:山本迪夫

ゴリさんがボスに休暇届を提出、その理由についてはボスも認識していた。
ある事件の勇気ある証人である小西次郎を「お礼参り」から守るためだった・・・・。
5年前、ゴリさんが勤務していた湊市は暴力団・梶田組が支配していたが、ヤクザの出入りで梶田組長が殺人を犯したとき、事件を目撃した次郎がゴリさんの説得で証言し、今まで沈黙を守っていた街の人たちも彼の勇気に力付けられて次々に証言、梶田は逮捕されて街から暴力団が一掃されていた。その梶田が刑期を終え出所してくることを知ったゴリさんは、次郎を説得した際に自らの命をかけて守るとの約束を果たす為、古巣へ向かうのだ。さらに当時は立証できなかったが、梶田逮捕の際に、梶田の車が「運転ミス」で大破、同乗していた恋人が死んだ件も梶田の「故意」と見ていた。
出所した梶田は、以前からの知り合いである街の名士・大和田のところに身を寄せ、次郎の身辺を探る一方、商店街にチンピラを送り乱暴を働かせた。また湊署にも手を廻し、ゴリさんの行動を抑えて追いやろうと巧みに画策、ゴリさんや次郎は孤立してしまう。
街の人々にも、古巣の湊署にも期待が持てなくなったゴリさんは、「応援」に来たジーパンに辞表を託す。
ゴリさんは一市民として梶田と徹底的に戦おうと決意したのだ。
一方次郎は、この何の期待も出来ない街を離れて、全てを忘れ、恋人の京子と生きていくことを決意、二人を見送るため商店街を歩いていたところ、梶田組のチンピラたちに囲まれ襲われてしまう。何とか2人を逃がしたものの、気を失って横たわっていた。そのゴリさんを介抱する男が居て、かつてゴリさんに優しく労わられたことがあり、さらに梶田の恋人が車の事故で死んだのではなく、車に乗り込む前に既にぐったりしていたという。さらにそれには大和田が関与しているという・・・・・。

ゴリさんというキャラクターの一つのテーマである「人を守る」ということに特化した作品で、さらにほぼレギュラーはゴリさん一人で活躍という、ゴリ風来坊シリーズの一つ。ゴリさんだからこそ成立しているところはあると思います。
ゴリさんのひたむきさと優しさが危機を招き、しかし救われるという、ゴリファンには必見の作品となっています。
それにお礼参りという深刻なテーマにも向き合った意欲作ともいえます。

レギュラーの出番が少ない分ゲストも豪華で、ゲスト主演・準主演級の役者さんが結構揃っています。
ゲスト常連である、北條さん、渥美さん、江幡さんは本作初登場。
商店街の面々もなかなか通好みの役者さんを揃えています。

舞台の「湊市」は神奈川県の三浦市三崎町でロケ。
三崎をご存じの方であれば、あそこも!ここも!という具合です。

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