高江雅人  竹工芸職人の独り言  竹工房オンセ

高江雅人  竹工芸を初めて37年、徒然なる出来事をアップしています。

かぐや姫 

2011年04月17日 05時57分08秒 | 職人仲間

福岡の伝統工芸に「八女仏壇」がある。

宮園さんは、仏壇とか盆ちょうちんに蒔絵をする職人さんだ。ご主人と二人でやっている。普段は、お寺の内装・外装などの改修工事、今の時期は、盆ちょうちんの生産に追われて「猫の手でも借りたい」ほど忙しい時期だそうだ。

「その忙しい時期に、この静かな催事に来ていて良いの?」と、ちょっと心配になる。

彼女が催事で販売しているのは

415_005a 蒔絵を施したアクセサリーだ。

作品以上に特徴的なのが、彼女の前向きな考え方と明るさである。少し違った表現をすれば、ノーテンキな性格?

見た目も雰囲気も小熊の様な感じの人である。

415_006a
話していると、次から次へと素晴らしい語録が飛び出してくる。

「お握りをふたつで分けて食べたら美味しいよ!どんな物でも、人と分けあったら気持ちが良いし、美味しいとよ。」

「一人が10成功するより、10人が1づつ成功したほうが力があるとよ!」

「物を作ると云う幸せは、お金に換算できないの、自分は胸を張って貧乏って言えるけど、それ以上に幸せなの。」

「死ぬときに、100万円の札束を握って死んで行くより、人の手に握られて死んでいった方が良いでしょ!これが答えなの!」

ちょっと言葉足らずなので、判りにくい所もあるが、彼女の表情を見ていると充分伝わってくる。

最近、私は知り合った方に、「どんな時に幸せを感じる?」と聞いてみる。

すると、彼女は

「青空に洗濯物を干しているとき」だと言う。
「ちゃんと洗濯が出来て、その仕事の中に家族が健康で平和な毎日があると感じるとよ!」

んー、納得!

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