正ちゃんの時計修理ブログ たからや時計店

お客様からお預かりした時計の修理を記録として日記に残こそうと思います。

デデデ・出た~

2007年07月02日 | 時計修理
昨晩の修理です。お昼間にクレドールを一つ仕上げ、閉店後にシチズンの婦人用手巻き時計とロレックスを修理しました。
クレドールは約10年以上前の時計で始めての分解掃除だったみたいです。この機械5A70はまだ組みやすいのですが、良く似た機械で先日修理した2F70はやっかいものです。

ケースを洗浄しパッキンも交換して出来上がりました。

次はシチズンの婦人用手巻き時計です。かなり昔の時計だと思います。機械は当時としては高級品だったみたいです。穴石の数も多く油の保持もよくなるように作られていました。機械の番号は4311と刻印していました。

文字盤も角度を変えると色が変わって見え、外装もかなり凝った作りでした。


続いてロレックスです。前回時計の修理をお預かりし「調子良いよ」っておっしゃっていただいたお客様からお預かりしました。
昨日のブログにも書いたのですが、開けて驚きました。開ける前から驚いたというのがほんとのことです。夜の10時を回った時点でのこの衝撃はたまらないものがありました。
機械をケースから出すときに油のにおいがきつく「おかしいな~」って思っていました。
針抜きのときに、分針のはかまのところから油がにじみ出てきました。「何じゃこれ」って思って文字盤を外すとカレンダーの上に油が溜まっているのです。
ちょっとバラすと油が一杯で、たぶん竜頭とチューブの間から錆とりの油を注入したのではないかと思います。
一応すべてばらして洗浄しましたがなかなか取れません。そこであきらめ今日続きの油取りの修理しようと思います。
良く昔の掛時計でミシン油を拭きかけている方がいるのですが、腕時計では私の経験で初めてでした。
絶対に壊れてしまうのでやめるように商品をお渡しするときに伝えようと思います。
香箱の中のゼンマイが心配です。

カレンダーしたの写真を見ていただければ分かると思います。機械の縁の黄色の液体が油です。吹きかけた時間は一瞬だと思うのですが、小さな機械ですので機械の中にかなりの油が入っていました。
油が一杯なのでサックを外して手でムーブを持ってしまっています。普通はサックをしているのでご安心を。