正ちゃんの時計修理ブログ たからや時計店

お客様からお預かりした時計の修理を記録として日記に残こそうと思います。

バンドの修理と針の修理をしました。

2009年01月15日 | 時計修理
昨日は閉店後長野さんのところに行きました。
年末に借りていた工具を返すのと新しいタイムグラファーを見に行って来ました。

 9時ごろの会社に着き、先に用事を済ませて少し大きくなった工房を見学させていただきました。
綺麗に整理整頓された居心地のいい工房です。

 私は昔の職人さんが使ったいたIC70という古(いにしえ)の機械を使っています。
現役バリバリですが、新しい機械も気になっていての見学でした。

小さくて使いやすそうな機械でした。

 昨日の修理は長野さんのところに行く予定だったので、閉店少し前からちょっとした修理をしました。

まずスケルトンの機械式時計の針入れです。
長針が小さな針の当たって外れていました。
小さな針すれすれに短針が回っています。短針も途中から上に曲げられていました。
ケースに高さの余裕が無かったのだと思います。
機械を外して(もちろん手袋をつけて)針を差し直ししました。


針が当たっていないかチェックしてケーシングしました。
スケルトンの時計は緊張します。


次はバンドをとめるピンの製作です。
バンド交換が簡単に出来るように作られた構造で、ブローチの針を外すみたいに針をずらすとバンドの交換が出来る様になっています。

すぐにピンが取れてしまうとのことでした。
まず外れてしまう原因を探しました。顕微鏡で見ると少しですが穴が大きくなっていました。
穴を〆るよりも穴を少し深く掘り(0.6ミリの直径のドリルで)、新しく少し大きめのピン(0.7ミリのバネ剤で)を作りました。
先をほんの少し削ってきっちり合うように入れました。

こんな形のケースがあるなんていい勉強をさせていただきました。

 最後はカシオG-shckです。
バンドの中止めのピンが外れての修理になりました。
交換しようかとも考えましたが、Grandさんからいただいた練りハンダでつけてみようと思い修理しました。
通常のハンダよりもこの場合もの凄く使いやすかったです。

何度かやり直しはしましたが、きっちりと引っ付きました。
あと少しやすりをかけて完成です。

 今日はロレックスの部品が届いているので仕上げてしまおうと思います。
帰りが遅い日が続き家庭で不評をかっているので、今日は残業無しで帰ろうと思います。

長野さんにも相談したのですが、自宅に修理を持って帰ってすることも検討中です。
仕事と家庭の両立も難しいですね。

いろいろと考えて頑張っていこうと思います。