竹とんぼ

家族のエールに励まされて投句や句会での結果に一喜一憂
自得の100句が生涯目標です

鬪はぬ安らぎがあり冬の蜂 丸茂ひろ子

2020-11-18 | 今日の季語


鬪はぬ安らぎがあり冬の蜂 丸茂ひろ子


冬蜂は闘わないと作者は断定している
生きることそのものが闘いというのだろう
人も同じだ
余生をおくる我らの安らぎはもう闘わないところにある
(小林たけし)

【冬の蜂】 ふゆのはち
◇「冬蜂」 ◇「凍蜂」
蜂は交尾後、雄は死んで、雌のみが越冬する。暖かな日差に誘われて、花などに来ているのを見ることもある。瘠せて弱々しく歩いている。それが冬の蜂である。


 例句 作者名

こときれる冬蜂ひとつまみの火薬 守谷茂泰
ふわふわの黄金であり冬の蜂 高野ムツオ
冬の蜂ころび無傷の空のこす 大中祥生
冬蜂に琥珀の日向ありにけり 守谷茂泰
冬蜂の死にどころなく歩きけり 村上鬼城
和讃額ひそみていたり冬の蜂 佐藤裟千子
欲望の芯のささくれ冬の蜂 田中亜美
白壁に冬蜂われらは印象派 足利屋篤