少し前のNHKの「ITホワイトボックス」という番組で、教育現場のIT化についての特集があり、電子黒板とかが紹介されていたのだが、方向としてちょっと違うんじゃない?という気がしてならない。従来の黒板やOHPからそれほど飛躍した印象はないし、なによりコンテンツが出来合いのものであることに違和感というか、嫌悪感がある。これでは先生のオモチャに終わるだろう。
今の社会(会社と言ってもいいが)では、まずインターネットに接続できる環境があって、ブラウザとメールが使え、あとはワープロ、表計算ソフト、プレゼンソフトがあるというのが一般的だろう。様々なコンテンツ・情報はネット上に存在する。そのような状況のもと、「教育用と称したIT機器」と「汎用性に欠けるコンテンツのシリーズ」を抱き合わせで教育現場に入れようとするのは、方向として逆行している。これは教育関係産業が既得権を守ろうとしているためかもしれない。ハードウエアは汎用のものでいいし、ソフト(コンテンツ)はネット上に置けばいいとなると、教育関係産業の再編は必須なのだから。