大相撲夏場所も終わったなと思う。
栃の心強かったなと思う。
優勝するかと思っていた。
十二日目に白鵬をがっぷり四つから破った。
解説者は白鵬が上手を許したからと言っていた。
しかし、上手を許す許さないにかかわらず白鵬が
がっぷり四つからあそこまでまともに負けるのを
何年かぶりに見た気がする。
もう優勝かな、膝の経過さえよければ大関どころか
時間の問題で横綱かなと思った。
翌日から栃の心にあんな落とし穴が待っているとは思わなかった。
正代との相撲、時間がたつにつれて顔から湯気がでているような
感じになってきたから気合いが入っているのかなと思った。
しかし、ちょっと緊張のしすぎだったのかも知れない。
上体だけが前に行って正代に突き落としを食ってしまった。
きわどい勝負だったけれどだめだやられたと思った。
上体からダイビングするような形で土俵に落ちて
手も怪我をしてしまったような様子だった。
本人は大丈夫ですと言っていたけれど
終盤に入っての手の怪我はけっこう痛かったと思う。
いろんな意味で。
鶴竜にはもろ差しになられて栃の心は一枚回しだった。
いかに怪力でも横綱にもろざしになられて一枚回しでは
ちょっと勝ち目はない。
回しが二枚とれていたら栃の心の怪力ならあるいは
ということがあったかもしれないけれど。
でも鶴竜が知らない間にあれだけ闘志を燃やしているとは
気づかなかった。
気づいたら鶴竜が優勝争いの先頭にいた。
先場所はほんとうにバタバタした相撲ながらよく優勝したと
思った。
今場所は改めて振り返ってみると一見危ないようで
けっこう安定していた。
よく体が動いていたと思う。
優勝インタビューで鶴竜が
「鶴竜はこういう相撲をとると言うところを見ていただきたかった」と口に
したときにはなんだかじーんと来た。
特別体が大きいわけではないふところが深いわけでもないように
見えるけれど地道に強かったなと思う。
考えてみれば稀勢の里の連続休場の影に霞んでしまったけれど
鶴竜も数場所連続で休場している。
ほんとうにすごい復活優勝だなと改めて思った。
栃の心、三賞のインタビューの時に
「十二日目に優勝できると思いました。残念」と言っていたけれど
場所中は口が重くても終わると割りとふっと優勝できると思ったとか
言ってくれるところが僕は好き。
白鵬が千秋楽に負けたときに
北の富士さんが「今場所の白鵬の悪いところ全部出たね
足がそろっている。あれじゃあ残せない。
それに相撲が窮屈、小さいね」とおっしゃった。
この北の富士さんの言葉が今場所の白鵬のすべてを物語っているのではないかと思う。
立ち会いのことをあれこれ言われて白鵬が気にしていることは
なんとなくありありとわかった。それで立ち会いが窮屈になった結果
相撲そのものも窮屈になった。
相撲って立ち会いでかなりの部分が決まってしまうから。
かちあげにいく腕を胸をめがけるのではなくお腹の辺りを
めがけたりして目立たないように工夫しているように見える相撲が何番かあった。
頭から当たってたんこぶを作ってしまった相撲もあった。
なれないことをするからたんこぶもできると思う。
もちろん低くいって左前みつを狙いにいった相撲もあった。
それでせいこうしたし、従来の白鵬はあれが基本型だったと思う。
しかし、相手にそこを読まれると低くいった胸に
ぶちかましを食らったり、つき起こされてしまう。
受けてたたなければとおっしゃった横綱審議委員会の偉い人も
いたけれど今の離れてとる相撲が圧倒的に多くなっている時勢に
受けてたっていたらいかに横綱といえども土俵際まで
一気に持っていかれてしまう。
偉い人のいうことをきいていたらえらいことになってしまう。
いろいろ試行錯誤して工夫している白鵬を見て
もと琴欧洲の鳴戸親方は
「白鵬は今でも進化していると思います
いまでも使える技の数が増えています」とおっしゃった。
あの言葉を聴いたときにはなんだかじーんと来た。
やはり、琴欧洲って心が深くて優しい人なんだなと思って。
白鵬は力が落ちたと思います、とお題目のように連呼していた
解説者もいたけれど。
長い間相撲を見ていればそれは白鵬も全盛期の
相撲とは違うことくらいわかる。
あまり、力が落ちたと連呼するのもいいかげん失礼なような気がする。
栃の心強かったなと思う。
優勝するかと思っていた。
十二日目に白鵬をがっぷり四つから破った。
解説者は白鵬が上手を許したからと言っていた。
しかし、上手を許す許さないにかかわらず白鵬が
がっぷり四つからあそこまでまともに負けるのを
何年かぶりに見た気がする。
もう優勝かな、膝の経過さえよければ大関どころか
時間の問題で横綱かなと思った。
翌日から栃の心にあんな落とし穴が待っているとは思わなかった。
正代との相撲、時間がたつにつれて顔から湯気がでているような
感じになってきたから気合いが入っているのかなと思った。
しかし、ちょっと緊張のしすぎだったのかも知れない。
上体だけが前に行って正代に突き落としを食ってしまった。
きわどい勝負だったけれどだめだやられたと思った。
上体からダイビングするような形で土俵に落ちて
手も怪我をしてしまったような様子だった。
本人は大丈夫ですと言っていたけれど
終盤に入っての手の怪我はけっこう痛かったと思う。
いろんな意味で。
鶴竜にはもろ差しになられて栃の心は一枚回しだった。
いかに怪力でも横綱にもろざしになられて一枚回しでは
ちょっと勝ち目はない。
回しが二枚とれていたら栃の心の怪力ならあるいは
ということがあったかもしれないけれど。
でも鶴竜が知らない間にあれだけ闘志を燃やしているとは
気づかなかった。
気づいたら鶴竜が優勝争いの先頭にいた。
先場所はほんとうにバタバタした相撲ながらよく優勝したと
思った。
今場所は改めて振り返ってみると一見危ないようで
けっこう安定していた。
よく体が動いていたと思う。
優勝インタビューで鶴竜が
「鶴竜はこういう相撲をとると言うところを見ていただきたかった」と口に
したときにはなんだかじーんと来た。
特別体が大きいわけではないふところが深いわけでもないように
見えるけれど地道に強かったなと思う。
考えてみれば稀勢の里の連続休場の影に霞んでしまったけれど
鶴竜も数場所連続で休場している。
ほんとうにすごい復活優勝だなと改めて思った。
栃の心、三賞のインタビューの時に
「十二日目に優勝できると思いました。残念」と言っていたけれど
場所中は口が重くても終わると割りとふっと優勝できると思ったとか
言ってくれるところが僕は好き。
白鵬が千秋楽に負けたときに
北の富士さんが「今場所の白鵬の悪いところ全部出たね
足がそろっている。あれじゃあ残せない。
それに相撲が窮屈、小さいね」とおっしゃった。
この北の富士さんの言葉が今場所の白鵬のすべてを物語っているのではないかと思う。
立ち会いのことをあれこれ言われて白鵬が気にしていることは
なんとなくありありとわかった。それで立ち会いが窮屈になった結果
相撲そのものも窮屈になった。
相撲って立ち会いでかなりの部分が決まってしまうから。
かちあげにいく腕を胸をめがけるのではなくお腹の辺りを
めがけたりして目立たないように工夫しているように見える相撲が何番かあった。
頭から当たってたんこぶを作ってしまった相撲もあった。
なれないことをするからたんこぶもできると思う。
もちろん低くいって左前みつを狙いにいった相撲もあった。
それでせいこうしたし、従来の白鵬はあれが基本型だったと思う。
しかし、相手にそこを読まれると低くいった胸に
ぶちかましを食らったり、つき起こされてしまう。
受けてたたなければとおっしゃった横綱審議委員会の偉い人も
いたけれど今の離れてとる相撲が圧倒的に多くなっている時勢に
受けてたっていたらいかに横綱といえども土俵際まで
一気に持っていかれてしまう。
偉い人のいうことをきいていたらえらいことになってしまう。
いろいろ試行錯誤して工夫している白鵬を見て
もと琴欧洲の鳴戸親方は
「白鵬は今でも進化していると思います
いまでも使える技の数が増えています」とおっしゃった。
あの言葉を聴いたときにはなんだかじーんと来た。
やはり、琴欧洲って心が深くて優しい人なんだなと思って。
白鵬は力が落ちたと思います、とお題目のように連呼していた
解説者もいたけれど。
長い間相撲を見ていればそれは白鵬も全盛期の
相撲とは違うことくらいわかる。
あまり、力が落ちたと連呼するのもいいかげん失礼なような気がする。