今日の新聞に大手銀行の人材を地方銀行や地方企業に派遣する制度を設ける方針を政府が固めたと書いてある。
高い専門性を活かし地域経済の活性化に貢献してもらうのが狙いという。
また、都市部から地方に移る人の流れを作り出すことで、東京一極集中を是正し地域活性化にも役立つと見られているという。
まあ、新聞には上記のような要旨のことがかいてあるけれど、現実の仕事って大手銀行で得た専門性がそのまま地銀に活かせるというのもでもないようにも思う。
専門性と言うけれど人間、専門性だけで生きているわけではなく大手に勤めていると大手に勤めているような人格が身についてしまっていることもある。
そういうあれこれが、もともと地方銀行や地方企業に勤めていた人との不協和音を生みやすいことは会社勤めを経験した人間なら、多くの人が感じることなのではないかと思う。
同じ会社の管理部と現場の間でさえ、管理部の人間は理念ばかりで現場の本当の現実をわかっていない、という管理部と現場の対立もあるくらいだもの。
政府が掲げる理想とは違って前途多難な点も多々あることは容易に想像できる。
また、大手銀行から地方銀行に人材が流れることで職を追われる人が出てくることも心配だ。
それでも、こういう政策を打ち出さなければならない背景は何なのだろう。
ひょっとして、地方銀行の経営統合の話と、大手から地銀への人の流れはひとつのセットで、一種のリストラなのかもしれないと思ってしまう。
本当に大変な時代になったものだなと思う。