今手元にある中で一番最近に出た本なので、奥付を載せておきますね。
この本は図書出版アジアから出ている現代韓国語文学のバイリンガルシリーズです。アメリカの大学の韓国文学の授業で教科書となるようです。
ご覧のように(3枚目の写真)本文と解説、作家紹介まで全文バイリンガルで英訳がついています。
日本人にどのような需要があるかわかりませんが、
1、韓国語で読んでみたいけど日本語訳があると引きずられてしまう(自分の言葉で考えて読みたい)でもやっぱり何かヒントがあると助かる。
2、英訳はいらないけど現代小説の短編を手頃に買いたい。
という方にはいいのではないでしょうか。
現在60巻まで刊行されていて、キム・ヨンス、キム・ジュンヒョク、イ・ギホ作家のものもあります。
この作品についていうと、実は1994年のチョン・ソンテ作家のデビュー作。審査評(解説)はヒョン・ギヨン作家がしています。都市がどんどん開発されていく当時韓国で農村に残った若者たちの閉塞感が自虐的に描かれています。韓国語のタイトルは「닭몰이」日本語に直訳すると「鶏追い」ですが、birdというのも大江健三郎みたいでいいんじゃないかと思います。
なにしろ作家は大江健三郎の大ファンで、文学トンネの世界文学全集でも『臈たしアナベル・リイ総毛立ちつ身まかりつ』の解説をしていますから。
これ、「ははぁ、英語でこうなっているのか」って面白そう(^^)。
韓国語→日本語の時よりクールに変換(翻訳)を見られそうだと思いました。
この本を買って送ってくれた後輩によると
(留学中なので、ソウル大のキョボ文庫かと思いますが)
シリーズでお店に並んでいたみたいです。
しっくりこない時に右に目をやって…って感じですかね。
しかし二冊分だから、分厚そうですね~
解説もいれて113ページ、ハングル講座のテキストくらいです。