演歌(2015.10.15日作)
テレビの画面では 和服姿の
女性歌手が 演歌を唄っている
愛と別れの切ない歌
好きで別れた二人 なのか
男か女 心変わりが あったのか ?
体の芯から絞り出すように唄う歌には
歌い手自身の 人生が
塗り込められてでもいるのだろうか ?
大きく映し出される 顔の
その眼の中には
涙の色がある
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男と女の恋模様
はたまた 望郷の 思いなど
切々と唄う 演歌
その歌の心は
この国の風土が経て来た
長い歳月の中で 育み
育てて来たものなのか
アフリカ系アメリカ人達が生み出した あの
ブルースのように・・・・・・
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かつては貧しく
人が生きるのにも困難を極めた この国が
経て来た 幾つもの時代
その中から生まれて来た 演歌
その歌はこれからも なお
幾つもの時代を越え 移り行く時の中で
あのブルースのように
和製ブルースとして
歌い継がれてゆくものなのか あるいは
古い殻が常に 脱ぎ捨てられ
忘れ去られてゆくように やがては
人の記憶の中からも 消えて行く ものなのか
変わり逝くもの 変わらぬもの
人の心の奥底 深淵に眠る
本質は ?
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それに付けても演歌には
人の世を生きた人の 歳月 その重みが
それを唄う 歌い手にも必要だ
若者の 輝く若さに演歌は
似合わない
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テレビの画面が映し出す 和服姿の
女性歌手の 涙
それも歌の終わりと共に 消えて
歌い手は 笑顔で
舞台の袖に消えてゆく
画面では 新たな世界
若者の輝く若さに溢れた
歌の世界が展開されてゆく