遺す言葉

つぶやき日記

遺す言葉 105 ガンという幽霊

2016-09-19 13:58:43 | 日記

          ガンという幽霊(2016.9.9日作)

 

   平成二十八年(2016)四月二十三日 七十八歳

   いたって健康 常用する薬なし

   年毎の健康診断は すべて良

   健康チェックシート(がんチェックシート)

   日常生活チェックシート

   すべて丸印 ✖印なし

   体重体組成計による数値はどれも

   理想数値内に収まり

   身体年齢は五十九歳

   そんなわたしが癌になった 大腸ガン

   なに一つ それらしき兆候 気配はなく

   (血便 便秘もなく)

   日常生活は元気そのもの

   毎朝一時間半の運動にも苦痛はなく

   唯一 それらしき兆候は 年毎の健康診断での

   便検査の結果 昨年 今年 二年続いての✖印

   この結果はすでに 五、六年前に一度 経験済み

   便検査の結果の✖印も 翌年には消えていた

   多分 切痔による出血? しかし 今年

   去年に続いての✖印 かつてない事 ふと

   自身の年齢も考慮し 一度 念のための検査でも

   そんな思いが頭を過ぎる

   検査の結果は見事 最悪

   大腸に二つの腫瘍 ガンが見つかる

   おれに大腸ガン?

   煙草も吸わず 酒も付き合い程度

   日常 運動は欠かさず 食事 健康にも

   細心の注意を払い 健康と 年齢以上の肉体的

   若さを自慢していた自分に癌? 

   突然 正体も見せずに現れた幽霊に出会った感覚

   事実への認識 実感が伴わない

   しかし ガンは確実に 自分の体の中に存在

   息づいている いったい なぜ?

   思い当たる節はない それでも癌は 確かに存在する

   なんの兆候 正体も見せずに

   行き着く先は手術ーー 幸いステージ2

   腸管筋肉に食い込んではいても その壁を

   突き抜け リンパに及ぶ事態には 至っていない 転移なし

   せめてもの救い

   二時間の腹腔鏡手術は麻酔により 一切の苦痛はなく

   二つの癌は 大腸三十センチの切断により 摘出された

   入院生活三週間 抗ガン剤は必要なし ガンは

   体内から消えた それでも今後  

   五年間の定期的検査は必要

   今日現在 日常はリハビリの生活

   手術 そのもの以上に 苦痛が伴う

   不規則な便通 外出 遠出もままならず

   絶え間のないトイレ通いの日々

   安定するまでには半年が必要・・・・経験者の弁

   苦痛 苦闘の日々はこれからも続く

 

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   罹患による教訓

 

   自分は大丈夫ーーー思い込みほど怖いものはない

 

   予兆をあなどるな 手遅れはすべての事に於いて 命取りになる

 

   ガンは多分 細胞レベルでの出来事に違いない

   日常生活 食生活 云々の話しではないに違いない