遺す言葉

つぶやき日記

遺す言葉 112 詩人たち

2016-11-06 14:43:17 | 日記

          詩人たち(2011.11.19日作)

 

   他者には分かり兼ねる言葉を書き連ね

   高尚と信じて疑わない

   詩人たち

   言葉の実験と称しては

   言葉をバラバラ 滅茶苦茶に解体し 打ち砕き

   得意満面の詩人たち

   自己陶酔

   自己満足

   一つの輪

   一つの囲い込みの中で

   羊のように群がり

   羊のように戯れ

   他者を拒絶するかのように

   自らの理論 理屈を捏ね回し

   理解不能と称する者たちを

   蔑むように見下して

   意気軒高 これこそが

   一流詩人 その証し

   三流詩人とは次元の異なる世界 と

   あざとく微笑む 詩人たち

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   かくして この時代

   現代詩と称する

   文学作品は

   小さな世界

   狭い囲い込みの中で孤立して

   俗世間 社会一般とはますます掛け離れ

   乖離して 衰退

   その気配 その色彩を

   深めてゆく