いまさらながら面白かった『バタリアン』
公開当時はばかにして見なかった『バタリアン』(85)をテレビで見る。
監督、脚本は『エイリアン』(79)や『スペースバンパイア』(85)の脚本で知られるダン・オバノン。ホラーなのにコメディー的な要素が非常に強いこの映画は、もともとジョージ・A・ロメロの『ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド』(68)のパロディー(続編?)として作られたから、原題は「ザ・リターン・オブ・ザ・リビング・デッド」。
「バタリアン」は日本の宣伝会社(東宝東和)が独自に付けたタイトルとのこと。後に「オバタリアン」なる漫画や流行語を生んだことからも、宣伝の仕方や日本語の吹き替えが効果的だったことが分かる。
さて、ホラー(特にゾンビ物)とコメディーは紙一重なのだが、この映画は特に、クルー・ギャラガーやジェームズ・カレンの全く緊張感のない演技、ユニークなゾンビのキャラクターなど、あまりにばかばかしくて、いまさらながら面白かった。ばかばかしさも極めれば一流に成り得るのか?