『素晴らしき哉、人生!』じゃないか!
ロンドンでブラウン家の一員として暮らすクマのパディントン。ペルーにいるルーシーおばさんの誕生日に、骨董屋で見付けた“飛び出す絵本”をプレゼントすることを思いつき、アルバイトに精を出す。ところが、ある夜、彼の目の前で絵本が盗まれ、窃盗犯として投獄されてしまう。
人気シリーズの第二弾。前回は『メリー・ポピンズ』(64)のように、英国の普通の一家に紛れ込んだ異人が巻き起こす騒動と、互いの絆の構築を楽しく描いていたが、今回はその関係を、隣人たちや刑務所仲間にまで広げている。
いまどき、真の悪人がいない、誰も不幸にならない話で、観客を思う存分楽しませるのは至難の業であるはずなのに、この楽しさはどうだという感じ。今回も前作以上に、見ながら幸せな気分になってくる。
途中、チャップリンの『モダン・タイムス』(36)のパロディもあるが、ラストにフランク・キャプラの『素晴らしき哉、人生!』(46)の“奇跡”を再現したところに、この映画が描こうとしている“幸福感”が象徴されているとも思えた。
前回のニコール・キッドマンに続いて、今回もヒュー・グラントが敵役を嬉々として演じているのがミソ。サリー・ホーキンスはここでも『シェイプ・オブ・ウォーター』を披露する。“飛び出す絵本”を使ったロンドンの名所めぐり、SLを使ったチェイスシーンと“イギリスらしさ”をふんだんに盛り込んでいるのも良し。
前作『パディントン』(14)について書いたコラムは↓
https://tvfan.kyodo.co.jp/feature-interview/column/week-movie-c/1032689
ロンドンでブラウン家の一員として暮らすクマのパディントン。ペルーにいるルーシーおばさんの誕生日に、骨董屋で見付けた“飛び出す絵本”をプレゼントすることを思いつき、アルバイトに精を出す。ところが、ある夜、彼の目の前で絵本が盗まれ、窃盗犯として投獄されてしまう。
人気シリーズの第二弾。前回は『メリー・ポピンズ』(64)のように、英国の普通の一家に紛れ込んだ異人が巻き起こす騒動と、互いの絆の構築を楽しく描いていたが、今回はその関係を、隣人たちや刑務所仲間にまで広げている。
いまどき、真の悪人がいない、誰も不幸にならない話で、観客を思う存分楽しませるのは至難の業であるはずなのに、この楽しさはどうだという感じ。今回も前作以上に、見ながら幸せな気分になってくる。
途中、チャップリンの『モダン・タイムス』(36)のパロディもあるが、ラストにフランク・キャプラの『素晴らしき哉、人生!』(46)の“奇跡”を再現したところに、この映画が描こうとしている“幸福感”が象徴されているとも思えた。
前回のニコール・キッドマンに続いて、今回もヒュー・グラントが敵役を嬉々として演じているのがミソ。サリー・ホーキンスはここでも『シェイプ・オブ・ウォーター』を披露する。“飛び出す絵本”を使ったロンドンの名所めぐり、SLを使ったチェイスシーンと“イギリスらしさ”をふんだんに盛り込んでいるのも良し。
前作『パディントン』(14)について書いたコラムは↓
https://tvfan.kyodo.co.jp/feature-interview/column/week-movie-c/1032689