ちょっと高尚な2時間ドラマ
ドイツの高級ホテルでG8財務相会議が行われる朝、国際通貨基金理事のロシェ(ダニエル・オートゥイユ)が自室で遺体となって発見される。果たして自殺なのか、他殺なのか。前夜、ロシェの告解を受けた修道士のサルス(トニ・セルヴィッロ)は証言を求められるが、戒律に従って沈黙を守る。
この映画は、ミステリー仕立てで経済と宗教の問題を描いている。特に原題でもある「告解」は、劇中でも語られるヒッチコックの『私は告白する』(53)にも通じるテーマだが、キリスト教については無知なので、物語の深い部分には入り込めなかったという恨みが残る。
監督・脚本はイタリアのロベルト・アンドー。前作『ローマに消えた男』(13)で、政治家と彼の替え玉となった双子の兄の姿を通して政治を寓話的に描いたのと同様に、今回は政治や経済とは無縁の修道士をキーマンとしているが、全体的には大山鳴動して鼠一匹というところもあり、残念ながら、ちょっと高尚なテレビの2時間ドラマ、という印象だった。
『ローマに消えた男』について書いたコラムは↓
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/17e742840fcda0ca01f4a79297a53593
ドイツの高級ホテルでG8財務相会議が行われる朝、国際通貨基金理事のロシェ(ダニエル・オートゥイユ)が自室で遺体となって発見される。果たして自殺なのか、他殺なのか。前夜、ロシェの告解を受けた修道士のサルス(トニ・セルヴィッロ)は証言を求められるが、戒律に従って沈黙を守る。
この映画は、ミステリー仕立てで経済と宗教の問題を描いている。特に原題でもある「告解」は、劇中でも語られるヒッチコックの『私は告白する』(53)にも通じるテーマだが、キリスト教については無知なので、物語の深い部分には入り込めなかったという恨みが残る。
監督・脚本はイタリアのロベルト・アンドー。前作『ローマに消えた男』(13)で、政治家と彼の替え玉となった双子の兄の姿を通して政治を寓話的に描いたのと同様に、今回は政治や経済とは無縁の修道士をキーマンとしているが、全体的には大山鳴動して鼠一匹というところもあり、残念ながら、ちょっと高尚なテレビの2時間ドラマ、という印象だった。
『ローマに消えた男』について書いたコラムは↓
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