田中雄二の「映画の王様」

映画のことなら何でも書く

『ハン・ソロ スター・ウォーズ・ストーリー』

2018-05-25 10:57:06 | 新作映画を見てみた
 ルークとレイアと出会う以前の、若き日のハン・ソロ(オールデン・エアエンライク)の知られざる姿を描く。彼がいかにしてグッド・バッド・ガイ(愛すべき悪党)になっていったのかが明かされる。



 監督は、ジョージ・ルーカスつながりで言えば『ウィロー』(88)も懐かしいロン・ハワード。脚本は新旧の『スター・ウォーズ』シリーズに関わるカスダン父子が担当。

 旧作のファンにとっては、相棒チューバッカ(ヨーナス・スオタモ)や悪友ランド・カルリジアン(ドナルド・グローバー)、そしてミレニアム・ファルコン号との出会いのエピソードが興味深い。もちろん、ソロの幼なじみの謎の女性キーラ(エミリア・クラーク)、ソロの師となるベケット(ウディ・ハレルソン)など、新たなキャラクターも登場する。

 もともと『スター・ウォーズ』の根底には黒澤映画や西部劇の要素があるのだが、この映画も、華麗なガンプレーをはじめ、さすらう主人公(アウトロー)、師の存在、友情と裏切り、“宝”の奪い合い(列車強盗)など、西部劇を思わせるところが多々ある。

 その点、エアエンライク(覚えにくい)は、コーエン兄弟の『ヘイル、シーザー!』(16)で気のいい西部劇のスターを演じたので、今回のキャスティングにはそうした部分も加味されたのだろうか、などと思ってしまう。

 ただ、やはりハン・ソロはハリソン・フォードのイメージが強過ぎるので、乗り切れないところがある。これはまた別物として見るべきものという気がした。どうやらシリーズ化されそうなので、今後は、エアエンライクが新たなハン・ソロ像を築けるかが鍵になるだろう。
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『デッドプール2』

2018-05-25 10:24:09 | 新作映画を見てみた
 マーベルヒーローの中でもとりわけ個性的なデッドプール(ライアン・レイノルズ)。今回は、未来からやって来たマシーン人間のケーブル(ジョシュ・ブローリン)との出会いで、友情やファミリーの絆を大切にする“良いヒーロー”に大変身?し、チーム“Xフォース”を結成する。



 今回もレイノルズが脚本に参加し、前作同様、過激なアクション、Xメンとのコラボ、下品な下ネタ、コアな映画ネタなどが満載。ただ今回は、一応、プールのヒーローとしての成長物語の要素が強いので、“ちょっといい話”にしている。前作はラブストーリー、今回は友情が根底に流れるので、グロさや下品さが緩和されて見ていられるところもあり。

 テーマ曲?は前作のワム!の「ケアレス・ウィスパー」(怪しい囁きに乗って不注意な行動を取った)に代わって、a-haの「テイク・オン・ミー」(私を仲間に入れて)になっている。意外に深いことを考えているのか? などと思ってしまう。
コメント (1)
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