田中雄二の「映画の王様」

映画のことなら何でも書く

ヒデキと澄ちゃん逝く

2018-05-18 19:49:47 | 映画いろいろ
 西城秀樹の突然の訃報を知ってから、彼の数々の歌が耳について離れない。「チャンスは一度」「情熱の嵐」「ちぎれた愛」「薔薇の鎖」「激しい恋」「傷だらけのローラ」…。

 当時、中学生だった自分の中に、新御三家(ヒデキ、野口五郎、郷ひろみ)と呼ばれた彼らの歌が、知らず知らずのうちにどっぷりとしみ込んでいたのだ。そして、ヒデキは本物のロックンローラーだったのだと、今さらながら気づかされた。参ったな。

 ちょっと後の「ボタンを外せ」「ブルースカイブルー」「YOUNG MAN (Y.M.C.A.)」「眠れぬ夜」「ギャランドゥ」もよかった。



 ヒデキはあまりドラマや映画には出なかったが、「寺内貫太郎一家」『愛と誠』は強く印象に残っている。
 また、彼と郷ひろみと桜田淳子の共演が話題となった、原宿を舞台にした「あこがれ共同隊」というドラマがあった。山田パンダが歌う主題歌「風の街」が好きだった。
https://www.youtube.com/watch?v=jEsMrJMpCls

 『メッセージ そして、愛が残る』(08)のイベント(2010.9.22.)、「父の日トーク」のイベント(2011.6.17.)の際に取材できたのも今はいい思い出に…。



 『若大将』シリーズの澄ちゃんこと、星由里子も亡くなった。個人的には、澄ちゃんのキャラクターはちょっとわがままな感じがして、あまり好きではない。むしろ、『モスラ対ゴジラ』『三大怪獣 地球最大の決戦』(64)で演じたはつらつとした記者役の方が魅力的だった。

 後年の『刑事物語3 潮騒の詩』(84)では、沢口靖子と親子役を演じており、東宝の看板女優のバトンタッチを見たような気になったものだ。



三大怪獣 地球最大の決戦↓
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/0f6d38477ea8b3a216c1245474a85b4d
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『50回目のファーストキス』

2018-05-18 11:53:44 | 新作映画を見てみた

 ドリュー・バリモア、アダム・サンドラー共演、ピーター・シーガル監督の『50回目のファースト・キス』(04)を、長澤まさみと山田孝之、監督・脚本、福田雄一でリメーク。



 舞台はハワイ、記憶が1日で消える障害を持つヒロインの瑠衣と、天文学者を目指すヒーローの大輔が出会う。大輔は毎日、初対面から始め、愛を告白し続ける。2人は毎日恋に落ち、毎日キスをすることになる。それは瑠衣にとっては常にファースト・キスなのだ。また大輔は、2人の出会いから現在までを描いたDVDを作成し、毎朝瑠衣に見せる。この二つが物語のミソとなる。

 こうした設定はオリジナルとあまり変わらない。ところが、オリジナルに負けじと、単なる悲恋物にせずコメディの要素も加えて明るく描く、という主旨は分かるのだが、場違いなギャグ(特に佐藤二朗と太賀)がくど過ぎて笑えないのが玉にきずだ。

 かつて、超常現象によって主人公(ビル・マーレー)が陥る時間の反復(同じ日を繰り返す)を描いた『恋はデジャ・ブ』(93)という映画があった。あの映画では、主人公の身にだけその現象が起こり、周囲は全く知らないというギャップが、面白く、切なく描かれていた。

 この映画(オリジナルも)は、ヒロインだけが事実を知らず、周囲がヒロインに、同じ日を繰り返しているとは気づかせないように苦心するさまが描かれていて、逆のパターンとして対比的に見ると面白いと気付いた。

『恋はデジャ・ブ』は↓
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/e86e17d1479e616cb36603a934409a31

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『犬ヶ島』

2018-05-18 11:19:12 | 新作映画を見てみた

 ウェス・アンダーソン監督のストップモーションアニメ映画。



 舞台は近未来の日本。ドッグ病が流行するメガ崎市では、人間への感染を恐れた小林市長が、全ての犬を犬ヶ島に追放する。市長の養子のアタリは、愛犬のスポットを救うために、小型飛行機に乗って一人で島にやって来る。

 シュールなキャラクターを登場させながら、少年と犬たちの絆を描く。珍妙なところもあるが、目が離せなくなるような不思議なパワーがある。

 リーブ・シュレイバー、ブライアン・クランストン、エドワード・ノートン、ボブ・バラバン、ビル・マーレー、ジェフ・ゴールドブラム、スカーレット・ヨハンソン、オノ・ヨーコ、F・マーリー・エイブラハムと、声優も豪華。

 日本映画、特に黒澤映画のイメージが満載だ。もともと犬に縁がある『野良犬』(49)はもとより、『酔いどれ天使』(48)の人殺しの唄、『七人の侍』(54)や『用心棒』(61)のテーマ曲、『悪い奴ほどよく眠る』(60)の口笛など、音楽面での影響が目立つ。

 小林市長は三船敏郎のイメージらしい。『レディ・プレイヤー1』に続いて、ここにも“ミフネ”がいた。

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