田中雄二の「映画の王様」

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『いつか、いつも・・・・・・いつまでも。』

2022-10-12 07:05:07 | 新作映画を見てみた

『いつか、いつも・・・・・・いつまでも。』(2022.10.11.オンライン試写)

 祖父(石橋蓮司)が院長を務める診療所で、医師として働く俊英(高杉真宙) は、祖父と家政婦のきよさん(芹川藍)と一緒に暮らす、恋に不器用な若者。

 ある日、思い込みの激しい叔母さん(水島かおり)に連れられて、亜子(関水渚)という女性がやって来る。何と亜子は、俊英が憧れていた人にそっくりだった。

 ところが、亜子は見た目とは違い、訳ありの“こじらせ女子”だった。そんな彼女を心配した祖父の一言から、亜子はこの家でしばらく暮らすことになるが…。

 俊英が亜子に振り回されながらも、憎からず思うのを見ていると、やっぱり顔が与える影響は大きいと思わされる。というか、この話は、一見温かくていい話のように見えるが、よく考えると、キャラクターは皆どこか変で、行動もめちゃくちゃ。そして、俊英と亜子は、割と自分勝手で、互いの元の相手には残酷な仕打ちをする。だから感情移入できそうでできない。

 そして、元アイドルだった水島のあまりの変貌ぶりに驚き、さらに演じた叔母さんのうるささに思わず口あんぐり。そして監督の長崎俊一の妻で脚本を書いた矢沢由美が実は水島だと知って、内輪で作った結果がこれなのか、という感じがした。そんな今一つの出来を帳消しにするようなエンドロールの「幸せの探し方」(竹内まりや)はちょっとずるいぞ。

 救いは石橋の好演と関水のかわいらしさ(やっぱり顔なのか…)。高杉には3年ほど前に取材したことがあったので、その時と比べると随分大人になったなあという感慨を抱かされた。


【インタビュー】『超・少年探偵団NEO-Beginning』高杉真宙
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/9942ca5900a74d6fe0c9cf8bb6d16d43


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