ガス人間=水野(土屋嘉男)の死骸を花輪が覆うラストシーンが見事。宮内國郎の音楽は、後に「ウルトラQ」と「ウルトラマン」に流用されたのでなじみがある。八千草薫はもちろんだが、当時の新人女優の佐多契子も、セリフ回しは下手だが魅力的。今となっては、昭和30年代の東京の風景も見ものだ。
『ガス人間㐧一号』↓
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/8e46f3ff3f0919d637b09273fa284676
1967年、パラマウント製作の西部劇。主演のロッド・テイラーが製作も兼任している。
インディアンが狙う砦に取り残された、ガンマンのチューカ(テイラー)、騎兵隊の隊長のバロア大佐(ジョン・ミルズ)、鬼軍曹のハンスバック(アーネスト・ボーグナイン)、スカウト(偵察)のトレント(ジェームズ・ホイットモア)、メキシコの貴婦人ベロニカ(ルチアナ・パルッツィ)と姪のヘレナ(ビクトリア・ベトリ=アンジェラ・ドリアン)らの動静を描く。
主人公のガンマンはメキシコ人、ニューロティック(神経症)的な登場人物たち、少々残酷な殺りくシーンなどにマカロニ・ウエスタンの影響が感じられる。監督のゴードン・ダグラスは、この後、同じくマカロニ風の西部劇『鷲と鷹』(70)を撮っている。
公開時のキャッチフレーズは「殺しの匂いがする。さすらい無宿のガンマンが、北から西へとやって来た」。やっぱりマカロニ風だ。
全体的に暗く、救いのない話の中で、ボーグナインの、一見鬼軍曹だが、実は…というキャラクターや、『007サンダーボール作戦』(65)でボンドガールを務めたルチアナ・パルッツィの美貌が見どころとなる。
『鷲と鷹』↓
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/88e5ff36cc4bce3f04e82f5f7240a53f
プレスシート(67・パラマウント)の主な内容
解説/ストーリー/ロッド・テイラー、アーネスト・ボーグナイン、ジョン・ミルズ、ルチアナ・パルッチ、ジェームズ・ホイットモア、監督ゴードン・ダグラス