石塀小路 田舎亭
自宅から、まずタクシーで向かったのは、石塀小路の旅館田舎亭さんです。
長男は明日が仕事の為、この日の夜の新幹線で帰るのですが
彼女と御両親は、もう1泊されるということだったので
この日のお宿はこちらで用意させて頂きました。
私達も米沢に行った時には、旅館を用意して頂いたんですもんね。
旅館は石塀小路の田舎亭さん。
京都らしい町屋の旅館の方が、ホテルよりも素敵かな~と思って。。
この田舎亭さんは、ドラマ京都迷宮案内のロケに使われたり、
大島渚監督が長年使われていたお宿なんですよ。
実は、私も一度泊まってみたいんだけど、
京都に住んでいると、近すぎて泊まるのももったいないしね。。
こちらの旅館に荷物を預け、そのままタクシーで
次は、高台寺近くの菊乃井さんへと夕食に向かいました。
高台寺 菊乃井
石塀小路の田舎亭さんからは、歩いても10分ほどの所にある
高台寺の菊乃井さん。
村田吉宏さんで有名なミシュラン三ツ星の京料理のお店です。
せっかく遠方から来て下さった御両親に喜んでもらいたかったのと
それに。。正直言うと、私も一度行ってみたかったんですよね。
主人は仕事関係で何度か来たことがあるようなのですが、
私は一度も行ったことがありません。
こんな喜び事の時でもなかったらなかなか行けないと、
思い切って決めたわけです。
打ち水された玄関にタクシーが着くと、すぐに男師さんがお出迎え。
お玄関の中に入ると、仲居さんが気持ちよく迎えて下さいました。
お部屋は、広いお座敷の個室。お座敷ですが掘りごたつ式になっていて
足を伸ばすことができます。
季節の掛け軸や、洗練された生け花、
しつらえの一つ、一つにもてなしの気持ちが溢れています。
もっと敷居の高い、緊張する場かと思ったら
仲居さんもお話がとても上手で、皆を上手に和ませて下さいます。
初めに金杯に入ったゆず酒をほんの一口頂いてお料理の始まりです。
まず最初に出てきたこの籠の料理。
一目見て、みんな、これは虫かご。。?
でも、そんな失礼なこと言えないなと、それぞれが思っていたら、
みなさん、虫かごか蚊帳っておっしゃるんですよ~。
でも、これは、ほたる籠なんですよ~と笑顔の仲居さん。
ほたる籠と聞いて、なるほど風流なと、皆感心。
籠の蓋を取ると、川海老甘煮、花胡瓜、金山寺みそ、鮹の子、ごり揚げ煮、
ほおずき卵、などの彩り豊かな八寸が並んでいました。
お酒の香りがふわっとするシャーベットの乗った冷物。
とっても美味しかったです。
お造り1品目は明石の天然鯛とつばす。
ワサビやゼリー状になったポン酢といっしょに。。
ポン酢の爽やかな酸味が広がりました。
冷たいものと、温かい物が上手に交互に出てきて、
それぞれの味と温度を楽しみながらお食事が進みます。
菊乃井のおかみさんが挨拶に来て下さいました。
物腰の上品さ、お話や場を和ませるうまさは本当に超一流。
さすが高級料亭の女将さんと、皆感心してしまいました。
息子たちの結婚を知って、お祝いを言って下さり、
色々なお話をして下さったり、長い間、お相手をして下さいました。
そして、お願いしてお写真も一枚いっしょに。。
本当に楽しい時を過ごさせて頂きました。ありがとうございます。
そして、2品目のお造りは、鱧落とし。
京都の夏と言えば、鱧ですもんね。
涼しげな器に盛られた鱧、梅酢につけて頂くとより爽やかさが広がります。
続く温かい椀物は、穴子の飛竜頭葛餡かけ。
そして、トマトを使ったシャーベット。
トマト大好きの息子夫婦は大感激の様子でした。
今まで生きていた鮎を塩焼きにして下さいます。
美味しく焼きあがった熱々の鮎、
菊乃井オリジナルの吟醸酒との相性もばっちりです。
鴨肉や、じゅんさいの入ったお鍋と続き、お腹もいっぱいになった頃。。
お二階の部屋からチン・トン・シャンと三味線の音が。。
かすかに聞こえるその音色は、CDではない本物の三味の音です。
中庭を見ながら耳を澄ますと、
なんとも風流な京の情緒が静かに味わえます。
そして、三味線が終わると、今度は、なんと横笛の澄んだ音色が
響いてきたのです。
ピーッと静かに庭から響く笛の音は、
羽衣を着た昔人が、恋人を慕って奏でる節のようにも聞こえ、
お二階の風流な宴会のおかげで、私達も幻想の世界に浸ることができました。
透明に響く笛の音色を聞きながら、なんかドラマの世界やな~と息子達も感激。
土曜ワイド劇場やったらここで、殺人事件が起こる所や。。
なんて、冗談を言っている時、
なんと本当に、部屋の電気がぱっと消えてしまったのです。
ま、これは、お部屋を間違えたお客さんが、ちょっと酔っぱらって
お部屋のスイッチを触ってしまわれただけの事のようでしたが、
仲居さんが大慌てで謝りに来られました。
お部屋が明るくなった瞬間、
誰か死体役になって寝とかなあかんやん。。と皆で大笑い。
びっくり、楽しいハプニングでした。
そのあと出てきたのがお漬物のお寿司と御汁。
竹の筒に入ったみつ豆は、さっぱりとした甘さで美味しい~。
みつ豆を残さず頂いたのに、その後の水無月もお抹茶といっしょに
頂きました。
美味しいお料理と美味しいお酒、楽しいお話に
三味線や横笛の風流な音色。
そして、ちょっと楽しいハプニング。
色々な思い出を残して、菊乃井の夜は更けていきました。
ガーデンオリエンタルバー
長男がタクシーで京都駅まで帰った後、
私達は、ほのかに灯りの燈るねねの道を歩いて石塀小路まで。
そこから歩いて2~3分のガーデンオリエンタルのバーが、
とってもお洒落なので、
ほんのちょっとだけ皆で飲みました。
そして、田舎亭まで、みんなで夜の石塀小路を歩き、
ここでさようなら。
だいたい大筋で、予定通りにこの日が終わり
私も主人もほっと。
私達もとても楽しい時間をすごせました。
後日、丁寧なお手紙を頂き、相手様にも
とても喜んで頂いた事を知り、改めてほっと。
これからは親せき付き合いになる間柄、
二人の幸せをお互いに願い、応援しつつ
仲良くしていければなと思っています。
追伸
ただ今、長男達二人、新婚旅行中。
22日には帰国予定です。
旅行を楽しんで、無事に帰ってきてほしいと願っています。
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高台寺の菊乃井さんのお料理
心のこもった素晴らしいおもてなし
ご両親さんにも喜んでもらえたと
思いますよ。
女将さん、素敵な方ですね。
息子さん達、新婚旅行中なんですね。
きっと楽しく過ごされていることでしょう。
新生活夢いっぱいですね。
行かれるお店が 私とは違います。
菊乃井さん 一度は行ってみたいけど敷居が高すぎます。
以前霊山護国神社に抜けるかな?
と思い迷いこんだことが思い出されます。
ホテルよりも、京都らしい町屋の旅館の方が
心に残るかな~と思いました。
高台寺の菊乃井さんのお料理も
喜んで頂いたみたいです。
息子たち、もうすぐ(22日には)帰ってきます。
帰ってくるまでは、ちょっと心配です。
なかなか普通の時には行けないので、
こんなおめでたい時に。。と思って。
格式はあるんだけど、親しみやすい感じで
迎え入れて下さり、
思ったほど緊張はしませんでしたよ。