




こんにちは。
☆8月も終盤の定期更新デス☆
大学3年生もそろそろ『就活モード』に切り替えが必要な時期ですね。
そして社会人も人によって『転職モード』が必要な季節です。
秋は就活準備、転職準備含めて『仕事を考える季節』です。
前回から引き続き『自己分析・自己理解』で基礎体力をつけていきましょ。
★★★定期更新は★★★
8月も原則週2回(水・日)+増刊で予定です。
★★★☆☆☆★★★★
前回は東京駅の復元を話題に
わずかな手がかりからでも元を振り返り
自分の自信の根拠を見つけていこう
と書きました。
自己分析・自己理解で昔を振り返るときに
いろいろな『ススの汚れ』があることを知っておこう。
■ススの汚れを自分の本質と間違えないように。
1994年、ミケランジェロの最高傑作であるシスティーナ礼拝堂の天井画が修復されました。
修復によって500年の汚れが取り除かれた天井画を見た世界中の人が
『見たこともない鮮やかな色彩』の天井画に仰天し、美術史上に衝撃が走りました。
世界中の人がミケランジェロの特徴だと思っていた天井画の色彩表現の実態が
じつは500年間のススの汚れ(ろうそくのススや、その他の汚れ)にすぎなかったということです。
~・~・~
ミケランジェロが天井画を仕上げてから50年後に
天井画の一部が剥落して、その部分が修復されました。
修復を担当した画家のカルネヴァーレは、『忠実に修復』したはずでした。
ところがすでに当時からミケランジェロの天井画は汚れていたのです。
修復部分の肌の色がオリジナルよりも違うことに450年の間、誰も気づくことがありませんでした。

※左の人物の腕の色が途中から違っている!
※1994年の修復で初めてわかったカルネヴァーレ修復時の腕の色の違い
~・~・~
■ススの汚れは気がつかぬもの
自己分析・自己理解で過去を振り返るときに
自分が体験し、自分で思い、考えてきた価値観や夢・希望の中に
もしかしたら『ススの汚れ』がついている可能性もあるんだ。
~『ススの汚れ』というのは~
たとえば『両親や学校の先生の価値観』を『自分の価値観なのだ』と思い込んでしまっていたり、他人の価値観・人生観を、何も考えずそのまま自分に無理に当てはめていないだろうか?という部分なんだ。
借り物の価値観を自分の自己分析・自己理解にしてしまうと、たとえ就活で内定を取ったとしても、かならずその後の人生に本来の自分の価値観との間に『軋み(きしみ)』が生じていくものなんだ。
■就活のスス汚れ(他人からの借り物の価値観)に気をつけよう。
自分では気がつかないのが『就活のスス汚れ』です。
就活のときは気がつかず、内定企業もまた気がつかず、『スス汚れの価値観』を本質だと思い込んでしまう人が多いように思います。
社会人になって数年して、改めて自己分析・自己理解を『復元』や『修復』していくと
ミケランジェロの天井画でカルネヴァーレが修復したような腕の色の違いに気がつくこともあります。

できるだけ『腕の色』は同じものがいいよね。
自己分析・自己理解は自分の本質に近い『価値観』を見つけていこう。
今回の参考文献です:青木昭「システィーナのミケランジェロ」小学館1995年
★★
8月・9月も原則週2回(水・日)+増刊で予定です。
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東京メトロ・リラックマ線が行く~tarebonkumaのブログ~
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東京駅が復元されることで、1945年以降の67年間の日本の「スス汚れ」が洗われることになるのかも。
ということです。
ススで汚れたものを本質なのだ、と誤解してしまうと、カルネヴァーレの修復跡のような「ちぐはぐ」が生じることになります。
1945年以降の日本の価値観というのが、どうも日本のオリジナルではないスス汚れの「借り物の価値観」であった可能性が高いのです。
東京駅の復元で、われわれに視覚的に飛び込んでくる壮麗さや重厚さ、品格のようなイメージが、本来の日本が備えていた本質の価値観に近いのではないかと思うこのごろです。
(むろん戦前の価値観を無批判に賛美するということではありません。
「スス汚れの戦後67年の価値観」を洗い流して、オリジナルに立ち返ることからもう一度、現在の日本を見つめなおす作業を始めてみよう、という意味です。
個人も国家も、自然で揺るぎない価値観を維持している限り、歴史的に繁栄することができるようです。
父親が美術教師だったので、家にたくさんの美術全集がありました。
中学のときに家のミケランジェロの美術全集を見ていたら「薄暗い天井画」が掲載されていました。(アメリカの出版社の日本語版)
そのとき読んだ記憶では「このような表現がミケランジェロの天井画の特徴である。あえて色彩を押さえているのである」
1994年以前の出版物なのでしかたがないのですが、「あえて色彩を押さえたのがミケランジェロの天井画の特徴」という定説が500年続いてきたんです。
修復した絵画を目の当たりにした美術家たちは500年が吹っ飛ぶほどの衝撃だったんでしょうね。
スス汚れは知らないうちに積もり積もって、それが定説になってしまうようです。
500年とは言わず、100年、50年、いやわずか数年でもススは積もるもの。
掃除というか、点検・見直しというか
美術に限らず世間の価値観、定説も、あるとき長年のススが取り除かれ一瞬で崩れることもある。
キャリアや人生にも、常にスス払いは必要だよね。
他人の価値観・定説・常識は、かならずスス払いをしながら本質を見極めるようにしなきゃ。つまり自分で理解し、咀嚼して考える姿勢ということだよ☆
九州名物の白熊アイスを食べながら、9月以降のブログの記事を準備中です。
当ブログは新卒就活の年間スケジュールを基準に、ある程度の設計図(講義概要:シラバスのような下書き)を描いて「この季節はこのテーマ」と決めてます。
そこにうまく時事問題や話題をつなげて定期更新しているわけです。
ということで念頭にある読者は大学生なのですが、実際の定期読者は社会人が多いようなので、9月以降は社会人にも関心が多い転職テーマを少しづつ織り込もうかと思っています。
新卒大学生向けに転職の話をしてしまうと混乱すると思うのですが・・・実際に入社後2年程度で転職する人も増えてきていることもあるから
「転職も前向きな進路選択なのだ」
というアドバイスも就活生には大切かなと思っています。
(夏が終わるこの季節に転職の広告が多いのは、一般的には転職シーズンでもあるからです)