おはようございます。
京都大学の入試で事件がありました。
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京都大(京都市)で行われた入試の時間中に、設問の一部がインターネット掲示板「YAHOO!JAPAN(ヤフージャパン)知恵袋」に正解を求める書き込みとともに投稿された不正問題で、京大は27日、京都府警に被害届を出す方針を明らかにした。
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2011.2.28読売新聞記事から
ここからインスパイアです。
◆東大総長・平賀譲のカンニング
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昭和十五年の一月二十三日、宮中講書始めの儀に彼は洋書の進講を仰せつけられ、終って文部省で記者会見をおこなった。
「総長、いかがでした?」
「やはり、ちょっと緊張したね」
「先生でも緊張されますか」
「そりゃするよ。実は申し上げるべき要点を忘れてはいけないと思って」
と、平賀はワイシャツのカフスを見せた。カフスに、細かい字が一杯書きこんであった。
「東大の総長が、カンニングをされたんですか」
「うん。生れて初めてカンニングをした」
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阿川弘之「軍艦長門の生涯(上)」新潮文庫から
『自分で正解をカフスに書き込んで持つ』
時代から
『他人に正解をインターネットで求める』
時代に変化しているのが象徴的です。
◆善悪の基準が無いことと、安易な他者依存は危険なもの
今回の行為から
『善悪の基準があいまいで、安易に他人に正解を求めてしまう』
という心理構造が見えてくるのですが
今の10代の受験生や就活生の一部にも
同じ心理が蔓延していると感じているこのごろです。
安易な他者依存が自立の妨げであることは
多くの人生の先輩が同じことを言っているかと思います。
自分の力で勉強して、自分で考えることが基礎になります。
そしてフェアプレイで取り組むことがベストでしょう。
これも多くの人生の先輩たちの意見です。
ただし今回はもうひとつ。
『善悪の判断基準がゆるい』ということが気になるのです。
◆不正行為がなぜいけないか?を就活でも掘り下げてみよう。
自分で考える、ということをキーワードにするよ。
就活では官僚や公務員を希望する人も多いでしょう。
国立大学のトップには特にそういう人も多いよね。
そういう場合、法律という枠組みの中で仕事をすることになる。
仕事上の何がOKで何がいけないかは
すべて法律に従って処理をするようになります。
法律・規則で禁止されていることをしてはいけないのだ。
これは基本的に当たり前のことだよね。
ところがもっと深く考えて
なぜ法律で禁止されているのだろうか?
その判断基準は、そもそも何なのだろう?
という掘り下げができる人ならば
その学生は実は案外企業向きだとも考えられます。
企業の新規事業、発想、クリエイティブな営業活動で求められている
資質でもあるんだ。
☆☆就職のヒント(説得力の基本は判断基準を持つこと)
不正行為はなぜいけないか?
いろんな答え方があるよ。
1.
規則で定められているからだ。
2.
公平な競争選抜に反しているから、その規則が定められたのだ。
3.
不正は悪なのだ。他人の努力を蹴落として自分だけ有利になろうとする行為を認めてしまうことは絶対に認めてはならない社会生活の基準なのだ。そこから規則が定められたのだ。
どれでも一応説明の正解なんだろう。
でも1→3と見ていけばわかると思う。
これこそが物事を説得する力にもなります。
具体的にはエントリーシートや面接で他人に伝える技術の基本です。
説明を根拠から掘り下げてみるんだ。
説得力というのものが仕事の基本なのだから
明確な判断基準をいかに持っているか、ということが
入社後も一番の強みになるんだよね。
善悪の判断基準は学歴とは無関係です。
きちんと持てる人と持てない人がいます。
はっきり持とう。不正は悪なのだ。
就活テクニックにおぼれると、就活でも不正を犯しやすい。
一流企業に内定取れれば何でもいい、入ってしまえばいい。
入口をごまかせばいいんだから・・ではないぞ。
自分のフェアプレーを貫こう。これは絶対だよ!!
ではまた。