鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第106回】 利益率の高い営業

2011年04月16日 | 住宅コンサルタントとして
私自身、社会人1年目から9年間、住宅資材メーカーの営業マンをやっていました。

メーカーの営業マンということで、扱える商品は自社商品のみ。
もちろん、商品原価はどの営業マンでも同じです。

私自身は、合計3拠点の営業所でしか仕事をしていませんが、
その中でいろんな営業マンの仕事っぷりを見ることが出来ました。

その中で、利益に関しては、営業マンの個の力によって、かなり改善も出来るし、
あっという間に落ちることもある、ということを目の当たりにしました。

同じような規模(=同じ仕入れ力)の会社を担当していて、
利益率が営業マンによって大きく異なるのです。

「他社に合わせないと、受注出来ません」

なんて力の無い営業マンが言っていたりするのですが、
その他社の見積を入手もせず、先方が口頭で言った金額を鵜呑みにし、
その金額に安易に合わせて受注しようとしているのです。

こういう営業マンは利益率がドンドン下がっていき、
更に他社に価格を合わされて、せっかく切り替えたのにもかかわらず
あっさりと元に戻されたりするのです。

一方、出来る営業マンというのは、安易に価格を合わせる前に、
まずはお客様の心がこちらに向いてくれるように、一所懸命コミュニケーションを取るのです。

自分達の商品を扱うことによって得られる効果を伝えたり、
それがお客様にどんなメリットをもたらすのかを説明したりするのです。

そして、お客様が「使いたい」という意思表示をするまで、じっと待つのです。

安易に価格を詰めにいかないのです。

そして、どうしてもある商品を売るのに価格を合わせなければならない場合、
その商品の価格はガチで合わせるのですが、
その代わりに利益の取れる商品もセットで買っていただくように働きかけたりするのです。

こうして、少しでも利益を確保することに執念を燃やすのです。

利益率をアップしようとする際、
仕入れを安くすることにばかり執念を燃やす経営者がいるのですが、
そういう人は、安易にお客様にも値引きをしたり合わせたりするので、
結局は利益が残らなかったりするのです。

売る際に、まずは安易に値引きをしたり、他社に合わせるのではなく、
その前にやるべきことがあるのです。

皆さんは、安易に安く売っていませんか?
コメント
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