鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第1604回】 「保証」という言葉に弱い日本人

2015年05月23日 | 住宅コンサルタントとして
日本の消費者は、とにかく「保証」という言葉に弱いなぁ、と
個人的にいつも感じています。

保証は、誰がしてくれるのか?

保証は、そもそもそれをしてくれる企業なり機関が
保証するだけの利益を得続けてはじめてできることですが、そうなっているのか?

保証の代償として、かなりの高い料金を取られていないか?

その当たりは、しっかりと確認すべきではないか、と思うのです。

私の以前の職場の同僚で、TVCMを多々、流していて、
日本人であればほとんどの方が知っている大手ハウスメーカーで家を建てた友人がいます。

家のユニットバスの調子が悪くなった。
リフォームしようと考えて、その大手ハウスメーカーのリフォーム部門に相談をした。
見積価格は200万円近くであった。
これって、適正価格?

という質問をもらったのです。

実際、一坪のユニットバスリフォームの相場は、全国的に100万~120万。
彼は倍近い金額を提示されているのです。

「他の会社で勝手に躯体をいじったら、保証の対象から外れるって言われてる・・・」

ということなんですね。

要するに大手ハウスメーカーの戦略は、保証という言葉を人質にして、
リフォームやメンテナンスで相場よりかなり高い工事をしてもらって収益性を高める、
ということなのです。

大手さんは20年保証、30年保証という言葉をよく使いますが、
その保証の原資として、ぼったくりリフォームをOB様に要求しているのです。

よく大手ハウスメーカーで、

「当社は紹介率が50%以上と非常に高いです」

と言っている会社がありますが、あれのからくりは、
電気業者さん、設備業者さん、板金屋さんなどの協力業者さんに
紹介を強烈に依頼し、紹介してくれない業者さんを徹底的にこき使う、
ということです。

まあ、法的には問題ない範囲で、あくどいことをやっているのが現実なのです。

テレビCMをやっていて有名。
しかも一部上場。
実績もある。
「その会社の保証だから・・・」ということで、安心する方が多いのですが、
実際、保証するためには原資が必要である、というのが真理ですよね?

リフォームやメンテナンスで、20年、30年と高い金額を請求され続けることを
しっかりと理解しなくてはならないと思います。

また個人的に、10年以内に倒産、もしくは民事再生、
もしくはファンドに買収されるであろうと思っている住宅会社は、
無責任に「最長60年保証」とうたっていたりします。

「御社、本当に60年、存在できるの?」という経営内容であり受注状況ですが、
まあ経営陣や営業部隊に理念もへったくれもないのでしょう。

無責任すぎます。

保証という言葉にだまされないようにしたいですね。
コメント
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