鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第1596回】 モデルハウス建設の前に・・・

2015年05月15日 | 住宅コンサルタントとして
これまでのビジネスモデルから新しいビジネスモデルに移行していただく場合、
モデルハウスを建てていただく提案をさせていただくことが多いです。

土地+建物に投資をしていただく訳ですので、
クライアント様はリスクを負うわけです。

最近は設計からコーディネートまで、
ビジネスパートナーさんのお力を借りるケースが多いですが、
最近、感じるのは、ただセンスの良いモデルハウスをつくってもあまり意味がないということ。

自然素材や高断熱の商材をふんだんに使って、
機能性や性能をうたう時代は終わったと感じています。

では、何をテーマにモデルハウスを建設すればいいのか?

私は「こんな家だと、人生楽しく過ごせますよね?」という、
暮らしの提案がバッチリ入っていないと無駄だと感じています。

もうハードだけを売る時代が、完全に終わったのです。

お客様は家を欲しいのではなく、幸せで楽しい毎日が欲しいのです。

モデルハウスの設計をする前に、まずコンセプトを決めなくてはならないのですが、
どんなお客様がターゲットで、そのお客様がどんな趣味をお持ちで、
何にこだわっているのかを明確にした状態で、設計士さんに依頼しなければ、
今のお客様が求めている暮らしの提案にならない訳です。

このポイントを理解せず、従来の建設業の発想で

「40坪4LDKでモダン系で格好良く設計して下さい」

というような依頼をして出来たモデルハウスでは、お客様の心を掴むことはできないでしょう。

モデルハウス建設の前にやるべきことは、従来の建設業の発想を捨てることなのです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする