鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第2583回】 クレーマー対応

2018年01月25日 | 住宅コンサルタントとして
昨日、お伺いしていたクライアント様。

住宅事業を立ち上げて、まだ3年ですが、
ここまで非常に順調に推移してこられました。

ただ、今工事をさせていただいているお客様がかなり細かいそうで、
しかも精神的にもちょっと「?」という感じで、困られていました。

住宅はほぼ全てのお客様にとって、人生で最も高額なお買い物。
お客様もやはり真剣になられます。

ミスが無きよう、完璧に施工できれば良いのですが、
人間が自然素材を使って工事をしますので、
ミスを無くそうと思っても、出てしまうこともあります。

その際、誠意をもって対応しても、こちらのミスを絶対に許さないタイプのお客様は、
残念ながら一定数、おられます。

今、日本人は全体的にクレーマー体質の人が増えていて、
過度な要求を売り手側にしてきたり、ちょっとタチが悪い人もおられますが、
そういうお客様を見極められるようになるには、やはり経験を積み重ねていくしかありません。

昨日、お伺いしていたクライアント様のお客様も、
例えば養生をはがして傷が床にあったら、フロア全面張り替えてくれ、
ということを言う出しかねないような方で、
補修や一部張り替えでは納得しないような体質の方でした。


クレーマー対応に関しては、これは場数を踏むしかないというのが、個人的に考えです。

こちらが出来ることは、常識の範囲内でしっかりと誠意をもって対応する。
謝罪すべきところはしっかりと謝罪をし、やり直しや補修をすべきところは徹底的におこなう。

でも理不尽な要求(例えば、雨漏れしたら、建物を建て替えろ、など)には、
出来ないことを理由を添えて説明し、それで先方が納得しなければ、
第三者に判定してもらうしかない時代なのかもしれません。

私自身、理不尽なクレーマーを過去、何度か対応した経験があります。

最も腹立たしかったのが、旭川で営業をしていた際、
当時の鷹栖町のサッシ屋さんの社長が鷹栖町議会議員も兼務していたのですが、
まあ議員さんなのに、非常にタチが悪かったんです。

その友人で、ガソリンスタンドを経営していた人がカーポートをつけたい、
とのことで、町議会議員さんから打合せを丸投げされ、
私がそのガソリンスタンドの経営者と打合せをしたのです。

図面も書いて、カーポートの横に貼るサイドスクリーンというパネルの色もサンプルで確認し、
ご注文をいただいたのですが、実際に工事終了後、そのガソリンスタンドの経営者が

「お前のところのカタログではホワイト、となっているが、
実際に俺の自宅についているのは、クリーム色じゃないか!
これ、色が違うだろ!」

と言ってこられたのです。

私が働いていたメーカーのホワイトは、乳白色系でhなく、アイボリーっぽいので、
サンプルで確認もしていたのですが、
サンプルで確認したことをお伝えしても、全くこちらの話に耳を貸してくれない。

で、私に打合せを丸投げした町議会議員の社長も、
間に入ってくれるどころか、ガソリンスタンドの社長と一緒になってこちらを攻撃してくる。

「社長は、政治の仕事も忙しいだろうから、
自分が社長の代わりに打合せをして差し上げよう」

と良かれと思って対応したのですが、こちらのそういう好意は全く無視し、
ただただ暴言を私に吐き続けました、その町議会議員兼サッシ屋さんの社長は・・・。

また、ショールームに来館され、
キッチンを選ばれてその指定された扉のキッチンを納品したところ、

「絶対にショールームのキッチンの扉の色と違う!
好感して!」

と言われたこともあります。

ショールームの照明は白熱系で、蛍光灯の照明のもとでは、色味がちょっと変わって見える、
ということを何度説明しても、お客様は聴く耳を持って下さいませんでした。

もちろん、この際も工務店さんは

「メーカー側のせいだから、お客様が納得してお金を払ってくれないと、
俺もお前にお金を払わないぞ!」

と言われました。

世の中、いろんなお客様がおられます。

一般的な常識が通用ない方。
自分が地球の地軸だと思っている方。
思うように進まないとすぐに発狂する方。

こういう方に一喜一憂することなく、こういう方には粛々と仕事を進めた方が良いのです。

もちろん、素晴らしいお客様には、全力でお尽くしし、
思いっきりこちらの感情を移入してしまっても良いと思います。


クレーマー体質のお客様はどうしてもある一定数、存在するかと思います。

うまく付き合って対応できるようになりたいものですね。
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