すーさんが読んでいた雑誌類を、たまたま火曜日に依頼されて、
束にして捨てた。足腰が悪くなって、重たい雑誌をもってごみだしがおっくうに
なっていたらしい。「虫がしらせる」のひとつかもしれないけど、次の日に旅立たれた。
親の家のかたずけ、なんかがよくテレビや雑誌にでてくる。急速に高齢化がすすみ
人ごとではなくなった。先日妹から電話があり、「2トン車いっぱい、実家のいらないものを
かたずけた」とのこと。「ごくろうさま」と礼をいったら、「兄貴の本が倉庫まで、やまんごとある」
とのこと。なにが幸せか、って、酒を飲みながら本を読むくらいおもしろいものはない。
昨日の青山の古本屋で、紙袋2つを買い、青山通りのいきつけの酒屋で「花垣」を買い、それを
リュックに積んで帰る。
お金はいっぱいあってもじゃまにならないし、困らないけど、いろいろとやっかいなことが
その後におこる。「美田は残すな」とはよくいったものだ。
洋服は流行遅れになったり、サイズがわなくなったら捨てればいい。そのてん、着物
は洗い張りをしたり、縫いなおしたりすると、次の人に気持ちよくバトンタッチできる。
一番めんどうなのは「人」かも知れない。これからの時代は「いい友達」を
もつことだと思う。「いい」というのも、守備範囲が広いし、その対極の悪いのもいる。
悪いなかにまた魅力的なのもいて捨てがたい。でもそろそろ、何回目かの整理をしたいと思っている。
西郷南州に「偶感」というのがある。
「幾たびか 辛酸を 経て 志 始めて 堅し 丈夫(じょおふ) 玉砕(ぎょくさい) するも 甎全(せんぜん)を 恥ず 我が 家の 遺法人 知るや 否や 自孫(じぞ
ん)の 為に 美田を 買わず」