長屋茶房・天真庵

「押上」にある築60年の長屋を改装して
「長屋茶房・天真庵」を建築。
一階がカフェ、2階がギャラリー。

元気な夏野菜

2015-08-19 07:37:01 | Weblog

先日、蕎麦のお弟子さまのひとりが真っ黒な顔をして自分で育てた

有機野菜を持ってきてくれた。ふぞろいだけど、みんな朝まで土に植わって

光合成をやっていたので、「どうだ」といわんばかりの元気な顔をしている。

とうもろこしは、「とうもろこしごはん」にする。土鍋に普通より若干少なめの水

(普通は米一合に、水一合)を入れ、生のとうもろこしをこそげ入れ、芯も

ふたつに切り、そのまま土鍋に入れ、塩と酒を加えて、15分。はじめチョロチョロ中パッパ・・

赤子が泣いても蓋とるな・・・の教えをまもって(正確には、沸騰した時に、すばやく蓋をとり、しゃもじで

まぜる)待つと、おいしいごはんが炊ける。中パッパの火かげんなどが、五感をとぎすませて、めいめいが

工夫すればいい。炊飯器やチンは簡単だけど、「それなり」の域をこせない味しかでない。

トマト。これは、油といっしょにとったほうが体にいい。ドレッシングをつくる。

そばやには「甘汁」というかえしがある。簡単にいうと、ザラメとみりんと九州の甘い醤油を鍋で、ゆっくり

混浴に入るようにして(混浴ではなく温泉でもいいし、家庭の風呂でもかまわない)な気分で「あわせ醤油」

をつくる。それに、酢とさらだ油をペットボトルに入れ(分量は、それぞれの性質とか、好みがあるので、それぞれが五感を

はたらかせてつくればいい)、ヤカシャカすればできあがり。それに柚子胡椒を少し入れるのが天真庵流。

トマトを適当にきり、黄瀬戸(トマトとの色のコントラストがぐんばつ)に入れ、大葉を適当に切り、ドレッシングを

まわしいれると、「わいるどトマトの夏サラダ」のできあがり。

満願寺とうがらしは、蕎麦汁に山椒をきかせた汁とからませると、ごはんやお酒が、グビグビいいながら

嚥下していく。

残った野菜は、タッパーに蕎麦汁を入れ、そこに適量の酢をほりこみ、唐辛子を適当に切っていれる。

九州では、「はりはり漬け」という。元気な野菜たちが、まるで夏のプールで遊ぶ子供たちのように、いきいき

tおしている姿が圧巻。でもすぐたべるとあかん。美味いものは、時間がかかるのだ。

さて、今日明日は「卒啄珈琲塾」&「無茶しぃの会」だ。

珈琲も、お茶もお湯を注ぐ、だけの単純なものだから、だれでも「それなり」には

いれられる。簡素なものの中の「ほんもの」までたどりつきたいと思うのなら、それなり

の覚悟をして、ゴールなき高みを目指していくしかない。どの道も同じ。

「これでいい」と目標値が低い人は、そのレベルの景色しか見れない。

蕎麦のお弟子さまで、自分で野菜をつくる人が多く、それらを食べたり、自分ちの庭で

野菜などをつくって食べたりすると、自分の命の力が違ってくる。

あと水は、今日あたりbunkanの人たちが静岡の富士山の麓から汲んできてもらう。

健康で持続可能な生活を目指すなら、食べ物や水は、しっかりと「きめる」ことが必要だと思う。

みんな大きな自然の愛に包まれて「生かされている」ということに感謝する謙虚な気持ちも大切やと思う。