ではないけど、木曜日に煎茶のお稽古にいく時は、表参道を早歩き
して、青山通りにある古本屋まで一気呵成にいき、昔の昭和あたりの
本を見つけ、それをリュックに入れてかれお稽古にいく、のを10年以上続けて
いる。
昨日は少し小雨もようだったけど、表参道の階段を一段ぬかしで登り、ミトコンドリア
の数を増やし、くだんの古本屋まで早歩き。まだまだフルマラソンを3時間だいでは
走れるのではなかろうか、などと勝手にいきがっている。
昨日は昭和4年に初版の「生花のてほどき」を発見し、レジでオヤジと「これはいい本だね」
なんて話ながら、リュックに入れた。ほかには白井誠一先生の書の特集した「銀花」もゲット。
家にもあるけど、うちには彼のファンがいっぱいいるので、お店においておこう、っと。
こないだ下関で、お花の師匠、原田先生にお会いした。その時に使っていた花の本も
かなり古い教材だった。花の基本は、真。天真庵の真、世の中の中心になる「心」である。
ハウツーではなく、そんな宇宙の根本の精神みたいなものを、先生にはいろいろ教わった。
もしも何かの縁で、九州や下関に住むことになったら、いのいちばんに、「よろしくお願いします」
と、先生の家の門をくぐりたいと思う。コンサートが終わって、お別れ際に「死ぬまでここで花を教えて
います」という言葉が印象的だった。「ひとつごと」を貫いた人は、生き方そのものが「哲」である。
「古松談般若」という禅語がある。生きてきた道そのものが悟り、みたいな意味だろうか。
うすっぺらいトレンドを右往左往したり、楽して金になることばかりを追っていては、到達しない境地かもなんばん。
明日は三線のライブがあるので、16時閉店。もうすぐ秋、とう感じになてきた。夜は虫のすだく音が涼やかに
なってきたし、朝5時はうっすら暗くなってきた。世の中がこんとんとしていても、自然の運行は神のはからいよろしく
悠久のながれを楽しんでいるようだ。