発行人日記

図書出版 のぶ工房の発行人の日々です。
本をつくる話、映画や博物館、美術館やコンサートの話など。

ダイハツ。

2023年12月20日 | 日記
 福岡モビリティーショーは、毎回会社枠で聞きに行ってた自動車産業フォーラムも今回はないことだし、今年は行かないことにしてた。
    それにしてもダイハツのニュースを聞き、真っ先に思ったのは「モビリティーショーどうするのよ?」ということだったが、出展取りやめになっている。やっぱり。
2012年のフォーラム、ダイハツ元社長白水宏典技監(当時)の講演がとても面白かったのだが。当時のダイハツは岡田准一が「TNP(低燃費)」「SNB(そんな馬鹿な)」と宣伝していた。白水氏がトヨタからダイハツに移る前から不正があったということか。
 今回のダイハツ不正は、日本の基幹産業の信頼性に係る問題だ。ダイハツオーナーでなくても、どんより暗い気分になる。
 一番最近に乗ったダイハツは、えらく控え目なパワーのタントのレンタカー。人を見て貸してくれたのだろうか。スピードを出しすぎないためか、スピードが出せないと思われたかのどっちだ?
 
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2023秋の冒険

2023年10月05日 | 物見遊山
 相変わらず暑いが、風は涼しい。どこまでが夏なのかどこから秋なのか皆目わからないが、昼の屋外で、まめに水分補給しないと生命の危険がある段階は終わったので秋なんだろう、たぶん。
太宰府駅近く。脱力系屋号。
久留米市田主丸の耳納連山に近い道沿いの無人直売所。
柿にミカンにナス。バケツあり。
スッポン一匹300円。
「かまれないように十分気を付けて持って帰って下さい。」
何ですと? 
 覗いてみると、なんと、生きたスッポンを売っている。普通に魚屋に並んでいるものではないので市場末端価格は知らないが、たぶん300円というのは破格なのではありますまいか。甲羅の長径は25センチ近くあるように見えた。スッポンの生き血を飲ませたりスッポン鍋を食べさせたいほど弱っている家族はいないので捌く熱意もないし、飼える水槽や池もないので、柿とミカンのみ買って帰った。調理しようという強者は登場するのか。

バスの窓から見える久大本線の列車。
 
「全員二刀流」
 大谷さんの活躍が盛んに報道されるシーズンだったが、二刀流の人はどっさりいるとういうポスター。これは新宮中央駅で。 
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夏の冒険

2023年09月28日 | 旅行
 彼岸を過ぎたというのに日中は相変わらず30度超えで、小さい秋は日没にならないとなかなか見つからない。出歩いて日に焼けて汗びっしょりで、それでも翌日にはすっかり元気である。
 ベストセラーになった『スタンフォード式疲れない体』で、多くのページを割いて紹介している呼吸法を横断歩道で信号を待っている間に少しやってみるのが効いているのかな。

 
賑やかな平成筑豊鉄道のシート。
行橋駅のフリーダ・カーロ。
八女労基の吉本とベルばらのポスター。

筑後大石駅近くの踏切。久大本線。
西鉄柳川駅近くで見た九電工のトリプルクレーン。声かけあって作業している。
西九州新幹線の車内。

新大村駅。
キャナルシティに来てたアイドルユニット。
うきはで見たメロンパンみたいなきのこ。
これもうきは市。コミュニティバス乗り場のベンチ。
周防大島の小いわし定食。

 体力気力勝負だ。見てくれのアンチエイジングなど問題にならない。そんなのは体力気力を保った上であとからついてくるものだ。シワ・シミよりも歩きと判断力だと思っている。
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そして夏が来る

2023年06月30日 | 日記
◆買ってよかったもの
・ネジがひとつもないフレームのメガネ。天神の新店の開店セールをやってるところに通りかかって買った。オモチャのようで頼りないのだが、遠近両用レンズではないのに25cmから無限大まで大体ピントが合う。軽い。ずれない。だからストレスがない。メガネをかけているのをほとんど忘れていられる。
・ローカットのバスケットシューズ型レインシューズ。雨の中、まったく問題なく長距離歩ける。晴れたら走れる。
・クールネックリング。融点28℃(24℃のものもあり)の物質がΩ型のプラスチックチューブに入っていて、冷蔵庫などで冷やして使う。首まわりを長いことほどほどの温度にしてくれる。28℃がどう効くのかと思ったが、これがなかなか。見た目エレガントとはいいがたいが、暑いのが苦しくない。外をいくらでも歩ける。冷たすぎると肩が凝ったりしそう。ふたつ買ってひとつは保冷バッグのなか。

◆ほしいもの
・塗り直ししなくも日焼けしない日焼け止めはないか。今年も時計の跡がハッキリクッキリである。

 そして夏が来る。福博のまちに今年も飾り山が設営され、明日から山笠期間、夏祭りとなる。
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(あくまでKバレエにおける) クレオパトラと男たち

2023年03月16日 | 映画
◆映画館でバレエ鑑賞
 Kバレエカンパニーの「クレオパトラ in Cinema」を見に行った。
 去年の秋、ネットで公演の広告をしていてちょっと気になっていたのだ。
 オペラやバレエは、チケットがお高いし公演も少ない。だから、ひょいと行くには敷居が高い。
 実際クレオパトラ公演を生鑑賞しようと思えば、大阪か東京か札幌まで出向く必要があったし、チケットはすぐ売り切れたらしいし。潤沢な資金力と機敏なチケット購入への熱意を要するが、そこまでのバレエファンではない。
 だが、映画館なら気軽に行ける。

◆さあ、世界史バレエですよ
 ユナイテッドシネマ最終日。先着順で貰えるクリアファイルはまだあった。6列目真ん中の席で予約なし鑑賞はバレエ公演ではあり得ない。
 最初にオーケストラピットが映し出され、カール・ニールセンの「アラジン組曲」から「祝祭行進曲」が演奏される。
 クレオパトラと共同統治していた弟のプトレマイオス13世が、緑の衣装の孫悟空という感じで現れ踊る。彼を教育する高官たちがスキンヘッドなので、悟空っぽさが増し増し。姉とは仲が悪い。派閥争いが起こっている様相から物語は進む。
 華麗な群舞、美しいソロやパ・ド・ドゥ。

◆3つの関係 
 2時間のバレエのなかで、クレオパトラと男たちの関係を3つ選ぶとしたら
1「奴隷」
2「カエサル」
3「アントニウス」
 あくまで熊川哲也プロデュースのバレエの話ね。

◆そこに愛はあるのか
 1はもう、ね、身も蓋もないハーレムなわけ。クレオパトラは、まさに女王蜂のよう。アピールするセクシー奴隷たちから「今日はどれにしようかしら、ホーッホッホッ」とばかりにひとりを選ぶ。
 選ばれし奴隷は、夜伽のあと毒殺される運命。もちろん奴隷もそれを知っている。女王は毒瓶を口に咥えて「こと」に及び、毒薬を奴隷の口に垂らして死に至らしめる。大地真央ならずとも「そこに愛はあるんか!」と言いたくなる女王の日常である。
 似た話は、よしながふみの「大奥」にも出てくるが、それは日常茶飯の話ではない(しかも、男性は結局殺されない)。

◆計画通り!の甘い誘惑
 2は、かの有名な、ハニートラップの元祖。エジプトにやってきたカエサルの前で、美女ダンサーが入れ代わり立ち代わりソロで踊るのだが、関心なさげ。そんな彼の前に、カーペットに巻かれて登場するクレオパトラ。カエサルを落としたその瞬間のクレオパトラの
「計画通り!」
な、会心の笑み!
 色仕掛けも厭わぬ策略家、政治家クレオパトラの本領発揮である。
 とはいうものの、可愛い子どもも生まれて幸せなら結果オーライ。
 でも、カエサルは、独裁を行い、ブルータスに殺されるのも有名な話で、落ち込み悲しみにくれるクレオパトラのところに、元気出して、とやってくるのが第3の男アントニウス。

◆単なる恋人同士なの
 エジプトに帰る船の中、カエサルはもういないし、おつきの人たちがクレオパトラを元気づけようと、珍しい食べ物やいろんなものを持って来ても、何か面白いことをしても、クレオパトラは、しょんぼり。
 そういえば、首飾りをくれたアントニウスはどうしているかしら。

 そこに、アントニウスが追いかけてきた。
 そこからの再会のパ・ド・ドゥが、このバレエ最大の山場だと思う。傷心のクレオパトラの心を動かしたアントニウス。女王でも英雄でもなく、恋人たちのダンス。会いたかったのはあなた。愛しくて愛しくて、とても大事なの。

 ネット上のレビューを見ると、奴隷たちとの絡みは要らないんじゃないか、という評が結構あるが、前半の人の生命を何とも思わぬ冷徹な女王ぶりを見せることで、幸せな恋人たちの悲劇がよりくっきりと浮かび上がる。
 愛を知らない女性が愛を知って死んだというストーリーとして見れば、やっぱり必要な場面なんだ、あれは。
 
 


 

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新刊『日本は太陽の国 (一) 伊都国は日本最初の【伊の都】』井手將雪著 解説その1

2023年03月04日 | 本について
    定価2530円(定価2300円+消費税)ISBN978-4-901346-74-0 図書出版のぶ工房発行。 福岡県糸島市近郊で先行販売中。全国発売はじまってます。楽天honto紀伊國屋ウェブでも買えます。

 古代日本の人名地名は、まだ文字を持たないところに、文字を持っている人たちが来て、「これはこう書くんですよ」と、発音から当て字をしていったと考えられるものだけど、魏志倭人伝では「奴国」とか「邪馬台国」とか「卑弥呼」とか、「なんだかディスられてる?」としか思えないような字があてられているものが結構ある。ドレイでヨコシマでイヤシイなんて……。
 ところが、福岡県西部にあった「伊都国」。これも魏志倭人伝に出てくるけど、大きな漢和辞典で調べると「天下を平和に治める人のいる尊い都」という意味だ。しかも、注目してほしいのは、魏志倭人伝の記述では、「奴国」の扱いは21字、「邪馬台国」は45字なのに対し、「伊都国」に関しては110字が割かれている。これは何を意味するのだろうか。(つづく)
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そして1月が行く

2023年01月30日 | 日記
◆幸あれ
 友人からの年賀状に「結婚しました」とあった。差出人は還暦すぎの男性で、当人のことであり、頻繁に連絡を取っていたわけではないので細かい事情はわからないが、私が知っているかぎり初婚である。めでたいことだ。

◆今年もありがとう
 音楽鑑賞の神様は、今年も私をニューイヤーコンサートに連れて行ってくれた。九州交響楽団、FFGホール。なにしろ前から数列の席だったので、5弦のコントラバスだとか、ドレスを色違いのお揃いにしているヴァイオリンの女性ふたりとか、いろいろ遠くからではわからないものも見えた。
 おなじみ、こうもり序曲(「トムとジェリー」のアニメで、トムの指揮する猫オーケストラが演奏するのがこれ)から始まり、ローエングリンの第3幕への序曲(題名と曲が一致しない人も、聞けばすぐわかるよく聞く曲)、これも一度ライブで聴きたかったんだ。3分ちょっとだけど、ともかくオーケストラ大忙しの賑やかな曲で、いきなりストリングス全開、lシンバルそこだっ、いいぞホルン、行けっトロンボーン、オーボエそうなのよ、曇りのないフルートとクラリネット……と、音楽は聞くだけの人だけど身を乗り出して全身耳にして聞く。
 ホフマン物語の有名な舟歌と、機械人形のアリア。ラ・ボエームのアリア。
 最後の曲は、カステラ一番地獄のオルフェ。こないだ二期会のドタバタオペラの放送を見たばかりなのでこれもうれしい。音楽鑑賞の神様、今年もありがとう。

◆さあ、今年は何ができるのか
 ブログが途切れるのは、仕事が忙しいからで、しかし、この程度で忙しいというのはまったくもって恥ずかしい。やることは山ほどある。だから怒っている暇などないのだが、全くもって怒りが止まらない。何が起きているのだこれは一体。私はどうすればいいのか。
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ことばの骨

2022年12月14日 | 日記

◆ことばの骨

 

ことばの骨が抜かれていく

それを嘘だと言うひとの声も

だんだん聞こえなくなってくる

真実も痛みも覆い隠され

 

ことばの骨が抜かれていく

ひとがひとであることのわけは

ことばであったはずだが

 

声が汚染されていく

病巣はゆっくりとひろがっていく

美辞麗句の売り文句と

ポジティヴ語彙の順列組み合わせから成る歌を

この期に及んであのひとたちは歌う

嘘だとわかりきってるそんな歌だけが

空中を飛び交うなか 

聞きたいのはあなたの声だ 真実の

 

ところでわたくしのことばの骨はまだ大丈夫か

腐ってはいないか

何者かに抜かれてはいないか

負けずに叫ぶ力はあるか

何かと取りかえようなどという誘惑に

ぼんやりと乗ったりはしていないか

ことばの骨など

抜かれたほうが楽だなどと

よもや頭の片隅を

掠めるようなことはないか

 

ことばの骨が抜かれ粉々になって

できるのは

平滑な荒野

のっぺりした風景は

晴れているうちはまだいい

雨ともなれば

雨ともなれば泥濘となり腐臭を放ち

足をとられて身動きできなくなる

それにすっかり慣れたころには

わたくしも骨抜きとなり

からだ中汚染されて野たれ死ぬこととなるのだ

 

まだその日は来ていないから

声の生き残りを

探しつづけている

自分の肋を時おり指で確認しながら

 

いつもいまだって

あなたの声を探している

(MTJ)

 

2018年初出。4年たって世の中は、もっと悪くなっている。この時代にいる大人しかも後半として、何かしなくてはならないが、何をすればいいのか。

 

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ラーゲリより愛をこめて 1

2022年12月09日 | 映画
映画の冒頭はハルピンでの結婚披露宴。1945年8月になるに至って円卓にはご馳走がたっぷり並んでいる。内地の空襲や広島原爆投下の話も聞こえ、戦況の深刻さも伝わっているが、8月9日のソ連参戦ですべてが変わる。父親は爆撃でケガをして動けなくなる。妻と4人の子どもたちに「日本へ帰れ、日本で落ち合おう」と告げる。
 その後父はシベリアに抑留。母子は引き揚げの旅ののち帰国し、父の帰りを待つ。冬には極寒となるシベリアでの強制労働。そのうちに内地にハガキが書けるようになり、家族が無事帰還したことを知る。ところが。
 その後に起こった奇跡のような物語。

◆事実に基づいたお話。
 シベリア抑留に関しては、香月泰男の絵画「シベリアシリーズ」、帰還を待つ人々については、二葉百合子の「岸壁の母」。たくさんの話がある。帰れた人、そうでない人、何十万通りの過酷な物語があるが、そのなかにこういうこともあった。

◆二宮和也演じるところの本編主人公、山本幡男さんというのは実在の人物で、このお話の元となったドキュメンタリーが出版されてその名が広まった。重要な4人の人物がポスターになっているが、実際は6人だったんですって。ともかく立派な人です。

◆人間愛の話であり、約束を果たす話であり、戦争はなかなか終わらないという話でもある。続きがあるかも。 
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健康で文化的な

2022年11月03日 | 日記
 今年の秋の何か文化的なことは、と。

◆ポンペイてんこ盛り
 10月には九州国立博物館に「ポンペイ展」を見に行きました。「LEON」の表紙でお馴染み、ちょいワルオヤジの家元、パンツェッタ・ジローラモさんの故郷ナポリの近くにあって大昔火山が噴火して埋もれてしまった町から掘り出された色々な物がやって来てました。
 イタリアに行くのに比べて太宰府に行くのは格段に簡単なので見に行きます。ともかくてんこもりで展示してありました。
 宝飾品は、今の「婦人画報」でブルガリあたりの商品として紹介されてても遜色ないようなボリュームあるネックレスとか、蛇のブレスレットとか。
 モザイクもきれいだし彫刻も見事なものです。2,000年前へのどこでもドアが太宰府に。
 博物館の周辺、太宰府天満宮への参道はものすごくが賑わっていました。ほぼ昔の通りに戻っています。七五三参りの人たちも。ただ外国人が少ない。市のポスターにはマスクをするようにと書いてありますが、行きかう人は、2割方は名物梅が枝餅や、スタバドリンクなどなにかしら食べ物を手に持って食べながら歩いていますし、食べ終わった人も含めると参道を歩く間に半分近くの人が何かを口にしてるんじゃないかなと思います。マスクはもはや意味はないなあ。
 ところで、ちょいワルオヤジって、一体どこにいるのでしょう? 雑誌でしかお目にかかったことはありません。ちょいワルオヤジの会なんて純文学的に善良な人々でできているとしか私には思えませんし。


◆室内楽とギター
 あと、音楽の時間です。
 久々の福岡シンフォニーホール。工事が終わって10月からオープンしてます。行ったのは新イタリア合奏団にギターソリストとして村地奏一が参加したコンサート。
 アコースティックサウンド、特に弦楽は、聴いてるといろいろ頭の過酷な環境で痛んでるところが修復されるような気がするんです。
 今回は10列、S席で、ヴィヴァルディの「四季」と、モリコーネの「ニューシネマパラダイス」と「ガブリエルのオーボエ」は、ギターでで聴くとどんな感じかな、と。ともかくイタリアの人々がアンコール大サービス。みんなの知ってる(そんなん知らんがな、って、題名とメロディーがつながってないだけの曲は結構多いよね)ボッケリーニのメヌエットと、ピチカート・ポルカをやってくれて。
 ともかく脳細胞整い、幸せ気分で帰宅。他に何かあれば追加します。
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