◆美術館の通りにエドガー(「ポーの一族」の主人公)がドドーン
建物の前には登場人物の皆様がドドーン。 萩尾望都「ポーの一族」を中心とした原画の展示だった。
◆死なない、年を取らない子供の話
………その中年紳士は、30年前に引っ越していった初恋相手にそっくりの少女を見つけて話しかける。
「あなたのお母さまは、メリーベルとおっしゃるのでしょう?」
少女は、メリーベルは自分で、生みの母親のことは知らないと答える。娘に同じ名前をつけたのだろうと思っていたところに「100も年上のような」冷たい目をした兄エドガーと彼らの養父母が30年前の姿のままで現れ、馬車に乗って去っていく。
この「ポーの一族」シリーズ第1作「すきとおった銀の髪」は、雑誌に初出したのをリアルタイムで読んだ。
カラー原稿の美麗さと言ったら!ことに「ゴールデンライラック」の扉絵のきれいなことに瞠目。
特にコミック本を追っかけて読んでるわけではないけど、紹介されてた半分くらいは読んでる。絵も魅力的だけど、どれも、お話がすごい。古くならない。
「11人いる!」は、コミックはもちろん、アニメのVHSも繰り返し見た。
原作が別の人の、ブラッドベリのシリーズや、光瀬龍原作などは今回、紹介や展示がなかった。
でも、「マリーン」(今里孝子=萩尾望都のマネージャー=原作)くらいはあってもよかったかなと。孤独な少年の成長を見守る謎の少女は何者? 最後の4ページくらいで全ての謎が解け、行き場のない悲しい純愛の話だとはじめてわかるの。
言えることは「萩尾望都にハズレなし」。
◆バラのソフトクリーム
美術館のある石橋文化センターは、バラ園が有名だけど、真っ盛りは少し過ぎていて、今回は、パッキリと咲いたアジサイがとても素敵だった。
売店で期間限定のバラのソフトクリームを買った。確かにバラの香り。写真を撮るためにバラのところまで行く。途中で落としたり転んだら大笑いだと思いながら撮影成功。
ポーの一族は、人のエナジーあるいは生き血とバラのスープやお茶で生きる。バラの庭の中の美術館での展覧会にぴったりなのだ。
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