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太陽のスーパーフレア

2017-09-07 22:39:06 | 科学
太陽表面で爆発的な現象が起ころことがあり「太陽フレア」と呼ばれる。

フレアとプロミネンスの関係がよくわからないが、ともかく、
太陽フレアが起こると、可視光だけでなく、広範囲な周波数の電磁波、放射線、
荷電粒子(電子や陽子)が太陽から放出される。

電磁波の速度は光と同じなので、ざっくり500秒(8分20秒)で地球に到達する。
場合によっては電波障害を起こすこともあり、デリンジャー現象と呼ばれる。
もっとひどい場合には、EMP(電磁パルス)となって、あらゆる電子機器に障害を起こす。

電磁波の次に光よりは速度の遅い放射線が届くがおそらく地表ではあまり影響はない。
人工衛星は壊れ、ミッション中の宇宙飛行士の健康に甚大な被害をもたらす。

続いて大量の荷電粒子が数日後に地球に届く。
多くの荷電粒子は地球の周りの磁場に引きずられて極方向に曲げられてから地表に向かい、
大気中の酸素や窒素と衝突して発光しオーロラとなる。

大量の荷電粒子が送電線に誘導電流を起こすと、送電線自身の破壊、変圧器の破壊、
変電所も破壊される可能性があり、仮にそうなったら、大規模長期間の停電につながる。

さて、太陽フレアは小規模な物から大規模なものまで多様であるが、
通常の太陽フレアよりけた違いに大きいものを「スーパーフレア」と呼ぶ。

「スーパーフレアが起こると人類滅亡だ」などという意見もあるが、
「スーパー」をどう捉えるか、どこまですごいと「スーパー」なのかによる。

今回は通常の大きな太陽フレアの1000倍くらいらしいから、
個人的には十分スーパーだと思うが、中には100万倍とか1億倍なんてのも
あるらしいし、それらを含めてスーパーフレアという人もいるし、
それらはそれらでハイパーフレアといって区別することもあるようだ。

地球磁場による防御も役に立たず、直接地上に大量の放射線や荷電粒子が
降り注ぐようなことがあるかもしれない。

で、スーパーフレアが起こると人類滅亡もあながち嘘ではなかったりするが、
持ち寄りどの程度スーパーなのかにもよるが、そもそもフレアの起こる場所と
方向によって地球への影響の大きさが異なるのは言うまでもない。

つまり、たまたまフレアから出る電磁波、放射線、CME(コロナ質量放出)が
運悪く、地球の方向に放たれた場合というか、それらの進路に地球が入った場合に
被害を被るわけで、太陽フレア、スーパーフレア、あるいはハイパーフレアのすべてが
地球に破滅的、壊滅的な被害をもたらすわけではない。

とはいっても、偶然に運命をゆだねることになるわけで、怒らないとは言い切れない。

スーパーフレアで地球滅亡というとニコラス・ケイジの「ノウイング」を思いだす。
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