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マグロに水銀、日本じゃ常識

2008-01-24 18:02:06 | Weblog
マグロから高水準の水銀=すし店に衝撃、鉄火丼消滅も-NY (時事通信) - goo ニュース

何をいまさらって感じですね。

すでに日本では、平成15年6月3日に
「水銀を含有する魚介類等の摂食に関する注意事項」
が公表されていて、
さらに平成16年7月、
「水銀を含有する魚介類等の摂食に関する注意事項」の見直し
さらには、平成17年11月にも
「妊婦への魚介類の摂食と水銀に関する注意事項の見直し」
が公表されている。

その中にはマグロは制限に入っていないものの水銀含有量も公表されていて、
つまり、日本ではすでにマグロに水銀が含まれていることなど十分承知で、
特に妊婦は胎児への影響も考えて摂食する必要があることも承知の上で、
販売されているわけだ。

一般的に言って大型の魚ほど水銀の蓄積される量が多いこともよく知られている。

さっき見ていたら、いつの記事かは忘れたが、
バリ島の「沿岸」でとれたマグロに水銀が含まれていて、
EUが輸入禁止にしたが、「沿岸」の方が危ないとの見解、とあった。

沿岸にすむ魚に水銀が多いという証拠はなく、むしろ深海や遠洋にもいる
キンメとかハクジラの方が水銀が多いこともよく知られている。

平成15年の公表ではマグロが制限から外されたことで(妊婦には制限あり)
ずいぶんと物議をかもした。

と言うのも一回の摂食量を根拠に食べても大丈夫と言う試算だったが、
この1回あたりの摂食量があまりにも少なく、刺身一切れ程度だったから。

よくよく見ると、ツナサラダやツナサンドもマグロを食べる回数に入っていて、
回数で割り戻すと平均の摂食量が減って安全になるからで、
これは業界寄りの意図的なものだと報道されていた記憶がある。

ともあれ、平成15年の公表によれば、クロマグロは、総水銀で
最大6.1ppm、平均でも1.15ppmとなっているし、
メチル水銀にしても最大4.2ppm、平均0.81ppmとなっている。

ご承知のように、水銀は低濃度であれば、少しずつであっても
体外に排泄されるが、高濃度のメチル水銀は悲惨な中毒症状をおこす。

胎児にはこの排泄能力が乏しいらしく、母体を通じて吸収した水銀が
胎児に蓄積されるため、妊婦および妊娠した可能性のある女性は
特に注意してほしいというものだ。

平成17年11月の見直しによる妊婦の摂食量としては、
マグロのうち、クロマグロ、メバチマグロは1週間当たり80グラムまで。
ミナミマグロは同じく160グラムまでとなっている。

また、キハダ、ビンナガ、メジマグロ、ツナ缶はそれほど気にしなくてよい、
ということだ。

しかもこれは妊婦の制限で一般の人は乳児、幼児も含め、
それほど過敏になる必要はない、と言うのが厚労省の見解だ。

厚労省の言い分を話半分とみてもフードファイターでもなければ、
マグロの食いすぎで水銀中毒になったりはしないだろうが、
だからと言って毎日食べるものでもない。

まあ、どうせクロマグロは高くて手が出ないから、
キハダやビンナガで満足しているのが
私ら庶民の生活、と言うところでしょうか。

ともあれ、マグロに限らず魚には多少なりとも水銀が含まれているし、
魚によっては水銀が多く含まれるものもあるのは日本では常識のことで、
いまさら飛び上って驚くようなことでもない。
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