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試写会「八日目の蝉」@よみうりホール

2011-04-08 11:23:14 | 映画感想
2011/4/6、有楽町のよみうりホール。

地震以来、多くの試写会が中止になり、
公開延期となった映画も中止になった映画も散見される中、
1か月ぶりの試写会参加となった。

節電に配慮したのかどうかよくわからないが、
17:45開場、18:15開演と、中途半端ではあるが、
ぎりぎり開始を早めたという感じだ。

**

永作博美、井上真央、小池栄子、劇団ひとり、森口瑤子、田中哲司。

**

冒頭はある裁判の1シーン。
被告、野々宮希和子(永作博美)は懲役6年の実刑となる。



事件は21年前。

不倫相手の秋山丈博(田中哲司)の子供を堕し、妊娠できない体となった
野々宮希和子は、秋山夫妻の不在時に秋山家に忍び込み、
生まれたばかりの子供を誘拐してしまう。

希和子は元々つけようと思っていた「薫」という名でその子を呼び、
育てていこうと考える。



現代。
21歳になった恵理菜(井上真央)は、一人暮らしをしていた。
自称ルポライターの安藤千草(小池栄子)は、恵理菜を「薫」と知っていて、
インタビューを申し出てくる。
最初は渋っていた恵理菜だったが、千草の馴れ馴れしさにほだされていく。



この二つの時間軸の異なるエピソードが互いに交錯しながら、
犯人である希和子と、直接の被害者であった恵理菜=薫の過去を洗い出していく。

**

キャッチコピーに惑わされ、サスペンス映画かと思っていた。
途中からは自分探しのロードムービーかと思う場面もあったが、
家族愛と親子とは何かを問う人間ドラマだった。

展開や心理描写は、男性には書けないストーリーだなとも思った。

小池栄子がいい味を出している。
最初の登場からちょっと変わった性格を醸し出していた。
子役が赤ん坊からしてすごい演技をしていて、
演技がトラウマになるんじゃないかと心配なくらいだ。

ところでタイトルの「八日目の蝉」は、
羽化して七日で死んでしまうと言われる蝉が、八日目まで生きていたら、
独りぼっちになって寂しいのか、
他の蝉が見ることのできなかった素晴らしい体験ができるのか、
を観客に問うもので、
物事の幸不幸が表裏一体であることと、
絶望の中にも必ず一筋の希望があると教えてくれるものだと感じた。

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんにちは。 (masala)
2011-04-14 18:01:14
いつもお世話になっています。
新館の方にコメントいただきありがとうございます。早速、こちらからもTBさせて頂きました。
ところで楽天ブログに残した旧館は、そのまま残しますのでTBは大丈夫です。

「八日目の蝉」は性別、独身or既婚者、お子さんがいるorいない、など観客の境遇によって色々な見方が出来る作品だと思います。
役者の演技も良かったので、来年の賞レースをにぎわす作品になるでしょう。

これからもよろしくお願いします。
返信する
masalaさんへ (KGR)
2011-04-14 18:26:27
トラバの件、了解です。

>観客の境遇によって色々な見方が出来る
確かに。

同じ女性でも、誰に感情移入するかで
大きく受け止め方が変わるでしょうね。

また伺います。
返信する

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