2012/11/22、シネマート六本木、スクリーン4。
別のスクリーンで他の試写会もやっており、一瞬間違えそうになった。
まずまずの入り。開演ギリギリにはほぼ満席に近い状態だった。
前から3列目くらいに陣取る。
劇場のサイズにしてはスクリーンが上にあり、やや見上げる形となるが、
背もたれに寄りかかればそれほど気にならない。
**
ユアン・マグレガー、エミリー・ブラント、アムル・ワケド、
クリスティン・スコット・トーマス。
**
事の発端は、イエメンの大富豪シャイフ(アムル・ワケド)が
故郷イエメンでサケ釣りをしたいと言いだしたこと。
シャイフの資産管理会社の担当ハリエット(エミリー・ブラント)は、
水産研究所のフレッド(ユアン・マグレガー)依頼するが
フレッドは「完璧に不可能」とつれない。
おりしもソ連のアフガン侵攻で西欧と中東の緊張が高まり、
イギリス首相広報官のパトリシア(クリスティン・スコット・トーマス)は、
「良いニュース」を探していてこのメールに気づき、
首相に進言して「鮭プロジェクト」に祭り上げる。
フレッドは嫌々ハリエットと面談し、思いつくまま
でたらめな構想と5000万ポンドという適当な数字を出す。
ハリエットはあっさりそれを飲み、プロジェクトがスタートしてしまう。
嫌々ながらスタートしたが、真面目なフレッドは徐々に本腰を入れる。
しかし、キャリアウーマンの妻、メアリー(レイチェル・スターリング)とはごたごた。
ハリエットは恋人のロバート(トム・マイソン)が、中東に出兵し
行方不明になったことでうろたえる。
シャイフにも反イスラム的だとの批判から武力行使に出るグループもあり、
イギリス国内での反発もあって、プロジェクトの成否は怪しくなっている。
果たしてプロジェクトは成功するのか。
はたまた、プロジェクトは単なる金持ちの道楽なのか、シャイフの真の目的は。
**
キーワードはfaith。字幕では「信仰」だったと思うが、
信心、信用、信頼、確信などの意味もある。
原作小説「イエメンで鮭釣りを」は、メールや手紙、日記、
新聞や雑誌の記事、議事録などで構成されているそうだ。
原作ではどのように扱われているのか知らないが、
楽天的行動派の首相広報官パトリシアの立ち位置が面白い。
パトリシアは即決即断で価値観が分かりやすく、どこか憎めない存在だった。
クリスティン・スコット・トーマスは「サラの鍵」のジュリアと
同一人物とは思えない。
フレッドはもう少しストイックな設定でも良かった。
傷心のハリエットに恋してしまうのも不自然ではないし、
簡単にプロジェクトにのめり込むのもよしとするが、
ならば、たった一回の失敗であっさり諦めるのはいかがなものか。
ハリエットも慰めてくれたフレッドに信頼を寄せる気持ちも不自然ではないし、
せっかく再会した恋人にプロジェクトやクライアントを
けなされてむかつくのもわからないではないが、
気が狂わんばかりにうろたえたのに、あっさり見限るのはいかがなものか。
結局、ラストの大団円に向かって、一旦落とすやり方にしか思えず、
かえって浅く感じてしまう。
とにかく、2時間の制約の中で、葛藤や軋轢を深く掘り下げるのは
難しいとは思うが、葛藤や軋轢があまり感じられなかった。
フレッドとハリエットに割を食ったのはロバートだが、
私的にはメアリーが可哀想だった。
「捨てないで」のメールが悲しい。
別のスクリーンで他の試写会もやっており、一瞬間違えそうになった。
まずまずの入り。開演ギリギリにはほぼ満席に近い状態だった。
前から3列目くらいに陣取る。
劇場のサイズにしてはスクリーンが上にあり、やや見上げる形となるが、
背もたれに寄りかかればそれほど気にならない。
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ユアン・マグレガー、エミリー・ブラント、アムル・ワケド、
クリスティン・スコット・トーマス。
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事の発端は、イエメンの大富豪シャイフ(アムル・ワケド)が
故郷イエメンでサケ釣りをしたいと言いだしたこと。
シャイフの資産管理会社の担当ハリエット(エミリー・ブラント)は、
水産研究所のフレッド(ユアン・マグレガー)依頼するが
フレッドは「完璧に不可能」とつれない。
おりしもソ連のアフガン侵攻で西欧と中東の緊張が高まり、
イギリス首相広報官のパトリシア(クリスティン・スコット・トーマス)は、
「良いニュース」を探していてこのメールに気づき、
首相に進言して「鮭プロジェクト」に祭り上げる。
フレッドは嫌々ハリエットと面談し、思いつくまま
でたらめな構想と5000万ポンドという適当な数字を出す。
ハリエットはあっさりそれを飲み、プロジェクトがスタートしてしまう。
嫌々ながらスタートしたが、真面目なフレッドは徐々に本腰を入れる。
しかし、キャリアウーマンの妻、メアリー(レイチェル・スターリング)とはごたごた。
ハリエットは恋人のロバート(トム・マイソン)が、中東に出兵し
行方不明になったことでうろたえる。
シャイフにも反イスラム的だとの批判から武力行使に出るグループもあり、
イギリス国内での反発もあって、プロジェクトの成否は怪しくなっている。
果たしてプロジェクトは成功するのか。
はたまた、プロジェクトは単なる金持ちの道楽なのか、シャイフの真の目的は。
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キーワードはfaith。字幕では「信仰」だったと思うが、
信心、信用、信頼、確信などの意味もある。
原作小説「イエメンで鮭釣りを」は、メールや手紙、日記、
新聞や雑誌の記事、議事録などで構成されているそうだ。
原作ではどのように扱われているのか知らないが、
楽天的行動派の首相広報官パトリシアの立ち位置が面白い。
パトリシアは即決即断で価値観が分かりやすく、どこか憎めない存在だった。
クリスティン・スコット・トーマスは「サラの鍵」のジュリアと
同一人物とは思えない。
フレッドはもう少しストイックな設定でも良かった。
傷心のハリエットに恋してしまうのも不自然ではないし、
簡単にプロジェクトにのめり込むのもよしとするが、
ならば、たった一回の失敗であっさり諦めるのはいかがなものか。
ハリエットも慰めてくれたフレッドに信頼を寄せる気持ちも不自然ではないし、
せっかく再会した恋人にプロジェクトやクライアントを
けなされてむかつくのもわからないではないが、
気が狂わんばかりにうろたえたのに、あっさり見限るのはいかがなものか。
結局、ラストの大団円に向かって、一旦落とすやり方にしか思えず、
かえって浅く感じてしまう。
とにかく、2時間の制約の中で、葛藤や軋轢を深く掘り下げるのは
難しいとは思うが、葛藤や軋轢があまり感じられなかった。
フレッドとハリエットに割を食ったのはロバートだが、
私的にはメアリーが可哀想だった。
「捨てないで」のメールが悲しい。
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