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映画「AI崩壊」@ユナイテッドシネマ豊洲(2020/2/10)

2020-03-13 22:00:27 | 映画感想
2020/2/10、ユナイテッドシネマ豊洲。
8番スクリーン、G列を選択。

新型コロナウィルス騒ぎがまだそれほどひどくなかった2/10の鑑賞。
その後、映画館に足を運び損ねて、1か月間一度も行っていない。

映画館はシネマイクスピアリのようにモール全体が休業になったところを除けば休業にはなっていないし、
(1)換気の悪い密閉空間
(2)大勢が密集する
(3)(対面での)会話や発声がある
の3条件が同時に揃う可能性は低い。
109シネマズでは換気を徹底し、座席を開けて販売しているとアナウンス。
他の間でも来場客に消毒液による消毒とマスクの着用協力を依頼している。

今のところ、クラスター感染の発生要因に映画館は含まれていない。
このところはおそらく観客も激減していると思われるので、危険度は低いと思われるが、
いまいち踏ん切りがつかないのも事実。

さて、映画は昨年から予告を何度も見て期待はしていた。
AIの暴走、人類への反旗はよくあるテーマだが、「命の選別」はインパクトのあるフレーズだった。

**

大沢たかお、松嶋菜々子、賀来賢人、岩田剛典、田牧そら、三浦友和、広瀬アリス、余貴美子。



海岸で車いすに座ってくつろぐ母、桐生望(松嶋菜々子)と父、桐生浩介(大沢たかお)が見守るのは、幼少の娘、心。
望は帽子をかぶっており、抗癌剤の影響で髪が抜け落ちていることがうかがえる。

望と浩介は同じ大学でAIの研究をしており、医療AIによって新薬の開発ができる可能性もあったが、
国の認可が下りず望は「いつかAIが多くの人の役に立つことを」願いつつ絶命する。



その後、医療AIは認可を受け、「のぞみ」の名を冠して望の弟、西村悟(賀来賢人)が遺志を継いで作った会社、HOPEによって進化し、
小型ウェアラブル端末を用いて国民の体調を管理し、医療器具との連携により治療を担っていた。

一方、桐生浩介は日本を離れ、娘の心(田牧そら)とシンガポールで生活していた。
桐生浩介に総理大臣賞が贈られることになり帰国し、悟のもとで大きく進化した「のぞみ」を見学した浩介と心。

授賞式の前にHOPEで帰国のあいさつをする浩介。
AIに反対する一団が会場に乗り込み混乱を起こす。
警察庁の理事官、桜庭誠(岩田剛典)の指示で反対派は制圧されるが、
浩介は授賞式のために首相官邸に向かうことになった。

しかし、出発寸前、心は母の写真の入った手鏡をどこかに忘れたことに気づいて館内に戻ってしまう。
時間がない浩介は後を悟に託し、自動運転車で出発する。

心は母の写真を探してサーバールームに入っているとき警報音が鳴り響き、サーバールームがロックされてしまう。
「のぞみ」は攻撃を受けていると判断、一切の命令を受け付けず防御モードに入った。

「のぞみ」に制御されている交通システムや医療システムが誤動作をはじめ、
心臓ペースメーカーが停止するなどして命を落とす人が出始める。
時の総理、田中(余貴美子)もペースメーカーが停止して倒れてしまう。(その後死亡)

桜庭は直ちに捜査を開始。
暴走はマルウェアによるものと特定、犯人を桐生浩介と断定する。
直ちに武装部隊が浩介のもとに急行し端末を発見するが、浩介にはあずかり知らぬことだった。
浩介が逮捕連行されそうになったところへ車が突っ込み、混乱に紛れて浩介は逃走する。

桜庭は警察庁の地下にある開発中の捜査AI「百目」を作動させ、浩介の行方を探す。
警視庁から連絡係として送り込まれた合田刑事(三浦友和)と奥瀬刑事(広瀬アリス)の目の前で繰り広げられたのは、
街中の防犯カメラ、車のドラレコ、スマホカメラなどをハッキングして得られたライブ動画からの浩介の追跡だった。
「百目」は浩介の顔形、体形、歩行の癖など学習し、即座に浩介の居場所を特定し、特殊部隊を急行させる。
浩介はそれらの目を逃れながら逃走を続ける。
そうこうするうち、「のぞみ」は人々の価値を値踏みし、命の選別を始める。

果たして、「のぞみ」にマルウェアを仕込んだ人物の正体は、そしてその目的は何なのか。
浩介は「のぞみ」の暴走を食い止め、サーバールームに閉じ込められた心を救い出せるのか。



警察庁の理事官は国家存亡の危機を回避するために正義を行おうとして方法を間違えた人物で、いわば「確信犯」
本作ではその真意を知っているものは一人もおらず、明らかになった後は誰も賛同してくれなかったが、
現実にそういう論理を組み立てる人物がいた場合、本当に賛同する者はいないのか、は疑問に思った。



AIの暴走、人への逆襲はSFではいわばありふれた題材だが、通常は自己学習の末、人類に反旗を翻すという設定が多いが、
今作は人為的にマルウェアを仕込まれたことによる暴走の設定になっている。

そもそもこれだけ膨大なシステムでは、既存プログラムに換算して何百万、何千万行にもわたるはずの命令群で作られ、
ライフラインを握るものなので、二重三重の安全策、自己修復が組み込まれ、フェイルセーフは厳密に作られているはず。
それが時間の関係はあろうが簡単にマルウェアを仕込まれたり、修正できるようでは逆に心もとない。

また、膨大な社会インフラを担うシステムであれば、どう考えても中央集中型ではなく、
連携はしていても分散制御型のシステムである必要があり、ハリウッド映画でもよくある「頭を潰せばすべてOK」はまずい。
どんなに優れたものでも100%完璧はないし、機能追加、拡張は必要で、緊急停止や復元の仕組みがないのはまずい。



大沢たかおと松島菜々子の共演作を見たのは「眉山」「藁の楯」以来で3作目。

松嶋菜々子は「祈りの幕が下りるとき」の阿部寛と言い、たっばのある俳優との共演が目に付くが、
今作では車いすやベッドに伏せているなどのシーンが多く、本人の大きさは目立たない。

田牧そらは本当に中学生。某局の番組「カネオくん」のアシスタント。

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