松江市玉湯町玉造に鎮座される式内社「玉作湯(たまつくりゆ)神社」。御祭神は『櫛明玉神(くしあかるたまのかみ)・大名持神(おおなもちのかみ)・少彦名神』。合祀神に『五十猛神(いたけるのかみ)』。
【玉作湯神社は、奈良時代の「出雲国風土記」に記された古い神社であり、式内社でもあります。 玉作りの神『櫛明玉命』、国造りと温泉療法の神『大名持命(大国主命)』、温泉守護の神 『少彦名命』の3神を祀っています。 神社境内は、国指定史跡出雲玉作跡(宮ノ上地区)の一画に当たり、花仙山周辺は最古の玉作り遺跡で、弥生時代末から玉作りが行われていました。 江戸時代には、「湯姫大明神」「湯松大明神」とも呼ばれ、藩主の崇敬が厚く、隣接する玉造御茶屋(松江藩の静養施設)に松江藩主が訪れる際には、必ず玉作湯神社に参詣しています。藩主からも神社へ品々の寄進もあり、それらは現在でも玉作湯神社に大切に保管されています。 明治以降、天皇即位の式典に際しては、ここで作られた瑪瑙(メノウ)・碧玉(ヘキギョク)製品が献上されていました。】(境内由緒より)
「大正十一年十月 史跡保存地:神陵之社」碑と並び、二の鳥居。その先に続く長い石段
石段途中にある「玉作湯神社 出雲玉作跡出土品収蔵庫」。ここには昭和44年から46年に花仙山近くで発見された遺跡の出土品が収蔵されています。また出土した「碧玉(へきぎょく)・瑪瑙(めのう)」などの玉材は、昭和52年(1977)6月11日、国重要文化財の指定を受けました。
収蔵庫を守護されるように並ぶ出雲構えの狛犬さん一対。何時頃の時代か不明ですが、この頃の出雲構えさんは、総じて優しく穏やかな顔立ち。
石段の先、境内入口より神域を守護されるのは、やはり穏やかで優しい顔立ちの出雲狛犬さん一対。阿形さんは玉作湯神社のガイドブックによれば「珍しい親子の狛犬(すくすく狛犬)」だそうですが・・親子狛犬って・・玉湯町では珍しいのかしら?(^^;)。
親狛の温もりを確かめるように手を添えながら、大きな毬を抱く仔狛さんの仕草がとにかく可愛い!
拝殿内にはこれまで参拝した神社では一度も見たことの無い、切妻造りの別拝殿があり、こうして内側だけを見ると、まるで拝殿全体が覆屋のように見えます。
時には一時間待ちもあるという「御神石:願い石」への参拝。この時は20分待ち・・(^^;)。 社伝に【太古の昔から、この願い石は玉作湯神社に存在し、玉造の祖先神「櫛明玉命」の御霊が宿る石「御神石」と言い伝えられる。】とあり、『櫛明玉神』は、この湧き水で「八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)」を洗い清めたと伝えられています。
「御仮殿建立の御座」
「玉作湯神社」、もう少し続きます。
参拝日:2013年5月27日
------------------------00----------------------
御神名一口メモ
『櫛明玉神(くしあかるたまのかみ)』、玉造部(たまつくりべ)の祖神。
『五十猛神(いたけるのかみ)』。素戔男尊の御子。樹木の種を撒いた木の神。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます