メザスヒカリノサキニアルモノ若しくは楽園

地球は丸かった 太陽が輝いていた
「ごらん、世界は美しい」

感動の映画と美しい風景と愛おしい音の虜

ぼくのおじさん

2016年11月08日 | 映画
ぼくのおじさん
を観ました。


担任のみのり先生(戸田恵梨香)から、学校の作文コンクールの宿題を課せられた小学生のぼく=春山雪男(大西利空)。「自分のまわりにいる大人について」というのがテーマ。
公務員の父(宮藤官九郎)と専業主婦の母(寺島しのぶ)では面白いものが書けそうにない。
居候しているぼくの“おじさん”(松田龍平)は大学の非常勤講師。哲学を週に一コマ教えているだけで、いつも万年床でゴロゴロして、ニャム(うちのネコ)よりも働かない。おまけに超貧乏でケチ、ドジで運動神経もゼロ。いつもくだらないイタズラをしてはぼくや妹よりもお母さんに叱られて、お説教をされても反省するどころか屁理屈ばかりこねている。雪男は、そんなおじさんを題材に『ぼくのおじさん』という作文を書くことにする。
そんなある日、おじさんにお見合い話が持ち上がった。苦手な智子おばさん(キムラ緑子)からの紹介で乗り気でないおじさんだったが、目の前に現れたのはハワイの日系4世で絶世の美女・稲葉エリー(真木よう子)。雪男の心配をよそにおじさんはエリーに一目惚れ!だが、エリーは祖母が経営するコーヒー農園を継ぐためにハワイへ帰ってしまう。エリーに会いたい一心で、あの手、この手を駆使してハワイへ行く策を練るおじさんだが、ことごとく失敗で落ち込むばかり。
・・・だがある日、奇跡が訪れ、ハワイに行けることに!おじさんと雪男はエリーを追いかけてハワイへ行くが、そこになぜか和菓子屋の御曹司、青木(戸次重幸)もやってきた!どうなるおじさんの恋?


最近活躍が目覚ましい僕好みの山下敦弘監督です。

なかなか斬新な設定の映画で気になっていましたが、
案の定面白かったですね。

山下敦弘監督のこの手の独特な映画なので正直めっちゃ面白い映画かも、
との期待もありましたが、そこまででは無かったです。

ただただ堕落したおじさんの描写です。
やってること、その生活スタイル、人間性はなかなかのクズですが、
何処か憎めないです。
この”何処か憎めない”がこの映画の主題ですね。

子供から金を取る、猫のエサを奪う、働かず金に汚い。
ハワイでは英語も喋れずトラブルに巻き込まれる。
何があっても哲学者的に屁理屈ばかりで鬱陶しいです。

登場人物たちが昭和文学みたいなほんのり古臭い口調で喋るのがなんかよかったですね。
こういうささやかな設定が作品の雰囲気を形作りますね。

おじさんの部屋が昭和の文豪みたいに古風でアナログで本だらけで散らかってるのも良かったです。

そんなおじさんを演じた松田龍平。
まあ見事ですね。
この塩梅は他の役者では出せないですね。
逆に松田龍平の本領を発揮するための映画と言ってもいいくらいですね。
とにかくダメ人間、クズ人間の描写です。
でも本当に掘って掘って奥の方はほんのりいい人、という絶妙な塩梅でした。

物語はおじさんの甥の春男くん目線で描かれます。
なので実際はその子を演じた大西利空くんと言っても良いかもしれません。
妥当で上品で差し支えない子役でした。

真木よう子がハワイ出身の日系のアメリカ人のマドンナ役でした。
コレは悪くなかったですが、もっとハワイ感強い女優さんでも良かった気もします。
意外とハワイ感出ていましたが、やっぱり肌が白いような美女の役の方がイメージ強いです。

恋敵を僕の好きな戸次重幸が演じていました。
コレまた恋敵としては少々間抜けでコメディ要素もあって良かったです。

基本コメディで笑わせようとする要素は多かったですが、
さほど笑える場面は無かったですね。
スベってるとまでは言いませんが狙ってるほど笑えないと思います。
ただほのぼのという優しいコメディ感はあるので、
ほっこりした癒やしの感覚はもらえます。

行ったことは無いですがハワイを舞台にした映画は好きで、
ハワイの風景とか雰囲気は好物なので、
その辺は味わえて良かったです。

一箇所だけ何故か歴史的な若干説教的な件がありました。
もう少し上手くはめ込んでほしかったです。

山下監督らしい斬新さは発揮出来ていたので観て良かったです。


そんなわけで6点。

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