子供時代、8月の最終日ほど寂しい一日は無かった。
そんな時代が確かにあった。
当たり前のように毎年それが来ていたが、
いつの間にかそんなことから遠ざかった。
今の子供も同じように得体のしれない、
まだ解釈方法もわからない憂鬱さに困惑しているだろう。
たかがカレンダーの1/365の出来事なのに。
あの日の空は今よりももっともっと高くて、
何も届かないとは思っても居なかった。
無邪気さは時に . . . 本文を読む
S-最後の警官- 奪還 RECOVERY OF OUR FUTURE を観た。
勿論ドラマも観てたましたけど、あまり面白いという印象は無かったです。
なのでかなり低いハードルで観に行きましたが、なかなかどうして、面白かったです。
一個の固執したテーマで盛り上げてく手法は、
もう踊る大捜査線式と呼ばせてもらうことにします。
踊る大捜査線はお偉いさんたちの政治が現場を混乱させる、と
いう柱でひた . . . 本文を読む
しあわせへのまわり道 を観た。
マンハッタンのアッパー・ウエストサイドで暮らす売れっ子書評家ウェンディ(パトリシア・クラークソン)の順風満帆の人生は突然あっけなく崩壊した。
長年連れ添った夫がすきま風の吹いた夫婦関係を見切り、浮気相手のもとへ去ってしまったのだ。
愛する本に囲まれるあまり、愛するひとに寄り添っていなかったと反省しても時は既に遅かった。
絶望のなか、車を運転できない現実に直面したウ . . . 本文を読む
基本的に会社に篭って作業しているので、
一歩も外に出ないで過ごす日も多々なので、
夜中に散歩したりする。
そこそこ近所の谷根千を巡ったりしつつ晩御飯難民になり、
結局近場の牛丼屋チェーンに落ち着く。
食べるのも遅ければメニューを決めるのも遅い俺である。
メニューを見ながら迷っていると、
向かいの席でカレーを食べていた男が大声で電話しはじめる。
食べるのも中断して夢中になり、
話が長くなることを . . . 本文を読む
それなりの時間をこの人生で過ごしたので、
何が残って何が消えてなくなるのか?
という判断はだいぶ出来るようになった気がする。
ここまで形成された人生の中で、
日常のぐーたらしている時間はほぼ残らない。
やはり感情が振り切れてる時のそれは人生の肉付きになっている気がする。
頑張ったこと、一人で旅をしていたこと、音楽をしていたこと、仕事で成果を上げたこと。
奈良は人生の時間の大半はそれらに向けるべ . . . 本文を読む
人の命より芸術のほうが重要かも知れないと思うことはある。
例えば火事の中で、歴史的な芸術品か人間か、
どちらかしか救えないとしたら?
人の価値の判断は難しく曖昧だが、
芸術品の価値はそれよりかは明確な気がする。
文化は伝えていかなければいけない。
それは幾つもの命を経て生まれ成長し伝えられてきたもので。
できれば自分の目の前で消えてしまうことは避けたい。
命は連鎖の上に成立すると考えた時 . . . 本文を読む
この時期はいつも思い出す。
小学校時代の憂いを。
今思えば自分は子供の頃から考えすぎでネガティブだった。
7月中の夏休みは「あとひと月まるまる残ってる!」
という幸福感で満ちていたが。
8月に入ってしまうと死に向かっていく人生のように、
一日、また一日と減っていく夏休みに鬱になっていた。
まだ2週間ある!
と無理やりポジティブになってみたり、
現実逃避してみたり。
でも夜にはやっぱり現 . . . 本文を読む
BORUTO ボルト -NARUTO THE MOVIE- を観た。
まるで興味ないNARUTOですが、
映画は毎度観ている気がするってばよ。
アジカンが主題歌やってたからかろうじて知ってる程度です。
時を経て、そんなナルトの息子が主役になった映画です。
火影になった父親のナルトに反発しまくる主人公のボルトに案の定のバチが当たる展開。
で目覚めて成長して行くお話です。
まあ所詮少年誌の漫画 . . . 本文を読む
バリに土地を持っている友人の話だと、インドネシアは非常に親日的だという。
日本の侵略が結果として独立を助長したという。
確かにそうであろう。
第二次世界大戦の日本の侵略とは、元々欧米諸国に侵略されていた国をアジアに取り返したという見方もある。
恐らく数百年前の欧米諸国にとって、
アジア、アフリカ、南米は植民地用の土地に過ぎないと思われていたかも知れない。
アフリカは遠からず未だにそういう . . . 本文を読む
中学時代、非常に友人に恵まれ、自分のアイデンティティはそこで構築されたと思う。
卒業間際は何だか日々が楽しくて、
そんな日々が終わるとは実感できなかった記憶がある。
夜になると翌日学校に行くのが待ち遠しかった。
とにかくお笑い大好きな仲間ばかりで、
熱くなることを避けて、とことん世を馬鹿にするようなスタイルの我々だった。
なので卒業は嫌だったけどドラマみたいな友情物語は繰り広げなかった。
. . . 本文を読む
猛暑は物凄い存在感を示すが、
なんともあっさりと去ってしまう。
あたかも過去の女性関係を髣髴とさせるような、
潔さを持っている。
散々熱くさせておいて、
嘘みたいにあっさりと去ってしまうのだ。
残された男はいつでも寂しく佇むしか無いのだね。
また暑くなる虚しい期待を抱いたまま、
ただただ悶々と時を過ごしてしまうのである。 . . . 本文を読む
いつか絶対に自分は死ぬ。
自分は一体どういう死に方をするのか?
と昔からよく考える。
病死か?事故死か?他殺か?自殺か?
今のところ自殺の可能性が一番高い気がするが、
事故死もありそうだ。
なんにせよいつかはこの世界から自分は居なくなる。
自分は居なくなるけどきっと世界は続く。
子供の頃は自分が死んだら世界も消えるような感覚があったが、
実は今でもその感覚がある。
自分の居ない世界は続く . . . 本文を読む
今年も誕生日になり歳をとった。
思ったよりハイペースで歳をとっている気がする。
こんな日に限って社員が誰も来ない。
いいお天気の中、一人会社で作業。
夜、後輩が誘ってくれたので別の後輩も誘って谷中のオシャレ居酒屋をはしごしつつ飲んだ。
呼ぶと来てくれる仲間が居ることは幸せである。
家族やパートナーは居ないけど、
それよりかけがえない気がする。
なんかいつものパターンだったけど、
大人数 . . . 本文を読む
この夏、映画の封切りが非常に少ない。
世の中的にはビッグタイトルが目白押しなのでそう思わないのかも知れないが。
非常に映画館に通う自分は多い月には20本前後の映画を見るが、
自分の映画鑑賞人生でこんなに少ないのは初めてかも知れない。
それでいてビッグタイトルは非常に集客がよく混んでいる。
世の人間たちには自分の趣味やセンスがないのであろうか?
僕のように思想強く生きていると、
その辺の理解 . . . 本文を読む